感情があるとかないとかという話ではなく、コミュニケーションの場に立った時、「自分がどう思われているのか」「自分が何をする必要があるのか」ばかりに意識が向き、「相手は『今』どうした言葉がほしいのか」「相手は『今』どのように感じているのか」が、思惟の中に上ってきてくれない。
あなたが気がついていないのはご自身の価値観ではないのではないかと推察されます。「どう思われているのか」や「何をする必要があるのか」というのは外部からの評価や要求です。受動的です。
あなたがご自身をどう捉えているのか、どうしたいのか、といった能動的な内なる声を聞いていないように思われます。ご自身は自分自身ばかり考えているとお考えのようですが、実はご自身のことはあまり顧みられていないのではないかという印象を持ちます。
ご自身の声を押し殺していたら共感できないのは無理のないことかと思います。日常や会話の中でご自身が感じることが共感の元です。コミュニケーションをとったときに、どういう言葉や振る舞いに自分がどう感じたのか何をしようと考えたのか、ということを意識されてみるとよいのではないでしょうか。
ご自身の心の動きに敏感になれば、コミュニケーションの場に立ったとき、その状況とリンクして適切な言葉や振る舞いができるようになると思います。