先日出かける用事があった。
コロナが流行ってからほとんど外食をしなくなったのだが、飲食店が潰れていることは当然知っているので、せっかくだからと潰れてほしくない店でランチを食べることにした。
コロナ前なら行列ができていたこの店だが、その日は昼時でも並ばずに入ることができた。
とはいえもともと人気店。
特にテーブルを間引きしているわけでもなく、対面二人がけの席が横並びにいくつか並ぶ一つに隣の客と一つ席を開けた形で案内される。
とても好きな店なのでここまでは怖さ反面、ウキウキした気持ちで席につく。
座ったときは隣が空いていたのだが、直後に男性客2人連れが来店して隣の席に案内された。
その時点で内心おいおいと思ったが、席を埋めないとやっていけないのもわかるのでそこはなんとかこらえた。
しかしこの2人、事もあろうに着席と同時にマスクを外して会話をし始めたではないか。
あれ?自分は1年前にタイムスリップしてしまったのか?と思うくらいに、普通の会話を続ける二人。
隣の人とは1mも離れていない。
他人の会話なんて全く興味がないのだが、聞こえてくる話はどう考えても今しなきゃいけないような緊急の話ではない。
むしろ守秘に関わるような話を誰にでもわかるような伏せ字で話をしていて頭おかしいのかと思った。
通信大手3社を伏せ字にした会話をしていたので通信業界系ITエンジニアだろうか。
そういう人は理系っぽいイメージがあってもっと賢いかと思っていたが間違っていたようだ。
食事が運ばれてくれば終わるではないかとギリギリまでマスクをして待っていたが、無駄だった。
店側も会話を止める様子はない。
アクリルが立ててあったり換気が強いわけでもなかった。
コロナが流行って以来初めての来店だったが、これはさすがにこれはしんどい。
久々の外食だったこともあり内心とても楽しみだったのに、砂でも噛んでいるかのように味気なかった。
この男性客のどちらかが感染していたら、ほぼ間違いなく感染しただろう自信があった。
店に何かを言おうという気持ちにはなれなかった。
人と会わないようにしたし、会話もいつも以上に距離をおいた。
幸いながら感染はなかった(あったとしても無症状だ。)し、身の回りにも感染したような人はいなかった。
潰れないように必死なのはわかる。でも、そのためにお客の命を危険にさらすのはどうか。
悪いけど、これなら潰れても仕方がないと思ってしまった。
コロナが終息したあとに潰れていなかったら行くかもしれない。それまでは無理だ。
ただ、店を恨むより、隣りに座った馬鹿な二人組みのほうが腹立たしい。
頼むから、Go toなり、助成金の要件に、「食事中、客同士の会話を禁止する」と1文入れてくれ。
たったそれだけで、店と客を守るためという正義が生まれて、こうしたバカどもに対してのパワーバランスを逆転させることができるのだから。