2020-08-18

医者に「副作用死ぬ薬」を処方された

失恋の影響で睡眠障害と付き合うこととなってから1年半が経とうとしている。

薬との付き合い方は弁えてるつもりだった。でもコロナ自粛生活で人とめっきり会えなくなり、いつもの薬でコントロールが効かなくなってしまった。

そこで医師に新たな薬を処方された。眠りを深くしてくれるんだそうだ。

薬の付き合い方の基本は副作用禁忌を知ることだ。いつも通り日経メディカルを開いた私は驚いた。

 

副作用 アルコール 死亡」。

 

私の主治医は一歩間違うと死ぬ薬を処方したのだ。

心療内科医が、投薬状況をコントロールできない通院治療患者に「副作用 死亡」の薬を出すのか。

かなり気が動転して、ひとまず薬袋に赤いボールペンで薬名に下線を引き、「酒と飲むと死ぬ」と大きな字で書き殴った。

因みに私は無類の酒好きである現在はだいぶペースも酒量も落ちているが、それでも週に一度はガッツリ飲む。

 

その後、「なんで私は副作用で死にかねない薬を処方されたのか」考えた。

一番考えられるのは、医師に《こいつは希死念慮もなさそうだし大丈夫》と思われたことだ。

二番目は、以前薬の副作用について話したことがあるから多少は薬剤へのリテラシーがあると思われていること。

どちらにも言えるのは医師からの信頼があるということだ。

 

だがこちらは一丁前に15年くらいメンヘラをやってきた人間だ。信頼されると逃げたくなる。

信頼という二文字メンヘラには荷が重いことは、これを読むメンヘラ諸氏ならお分かりいただけるだろう(と思いたい。)

「なんで私が死なないと思った?私は死ぬ術をお前によって与えられたぞ?」と、医師の前で実証したい衝動に駆られる。

辛くて逃げ込んだはずの病院医師から「間違った飲み方をしたら死ぬ薬」を処方されたのだ。

彼にとっては信頼の証だろうが、いくらでも絶望に書き換えられる文脈だ。

要約すると「君は死なないから、死ぬ薬をあげよう」。言ってる意味がわからない。笑いがこみ上げてくる。

 

とはいえ、私は多分死なないと思う。ありがたいことに、今は生きる意味がたくさんある。

から、次に病院に行く時は薬の処方を変えてもらう。結局医師の信頼は間違ってないのだ。悔しいかな。

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