2020-08-14

高3のある日クラス全員に笑われた

自分じゃなくて別のクラスメイトだけど。でも自分がもしあの立場だったらと思うと胃が痛くなって死ぬ。もう10年くらい経ったけど今でも思い出す。

高校は県でトップクラス偏差値で、みんないい人ばかりだった。今までの人生の中で高校が一番人の質が良いコミュニティーだったと思う。本当に真面目で何にも手を抜かないで、知性があって面白い人ばかりだった。

高3のクラスも同様で、スクールカーストはあったけどいじめはなかった。カーストの違う人でも話すタイミングがあれば普通に話すという感じで、本当にいい感じに収まっている集団だった。

でも、やっぱりそういう社会でも嫌なことは起こってしまうんだと、あの日に実感した。

クラスメイトA君はよく授業中寝てて、でも地味な方なのでクラスメイトとの関わりも少なく公に言及されることはなかった。しかし頻度が他の人とは段違いなので全員周知の事実だった。

笑われた流れはこう。ある英語の授業で、A君は寝てるところを指されて答えられなかった。先生が言った。「寝てたから分かんないよね。ていうか、いつも寝てるよね」この台詞クラス爆笑先生はそのあとすぐに笑いながらごめんごめんと謝り、授業に戻った。

論点は二つあって、一つ目は先生ダメ二つ目クラスはあそこで笑っちゃいけなかった。

この先生は新任で来た新卒だった。態度がいつも上から目線で、生徒をどうにか見下したくて仕方なかったという印象がある。自分のことを君たちと同じくらいの高校を出て君たちが目指しているレベルと同じくらいの大学出身とかよく言ってたし、授業内容とは関係ない自分の専攻の話ばかりしてた。良い高校には良い先生がいるもので、私たちは良い授業で育ったので完全に感覚が肥えていた。新任なので仕方ないが授業がド下手クソだった彼に対してリアクションが最悪だったのが、彼のプライドを傷つけていたんだと思う。

そんな彼があのタイミングで寝てる子を指した。上手いこと言って負かす気満々だったに違いない。寝てるのを咎めるとは違う。笑いながらごめんごめんと言う彼のニタニタ顔、してやったりという顔が忘れられない。ごめんじゃねーよクソが。23歳なんてまだひよっこだけど高校生より全然大人なんだから立場を利用して自分気持ち良くなることなんて絶対にしちゃいけなかった。このイベントは9割9分このクソ教師が悪い。

でも、そうやって見せしめにされたクラスメイトを、乗っかって笑うクラスダメだった。本当はあそこで、教師の言ったことは間違っていると反応するべきだった。でもダメだった。カースト上位を筆頭にクラス爆笑の嵐だった。みんな薄々笑って馬鹿にするなんてダメだと思っていたはずだ。そういう人達である。でも無理だったんだ、、

後ろの方の席に座っていたA君の表情は見えなかった。数十秒続いたあのイベント自分は真顔で泣きそうだった。お願いだから早く笑い終わってほしいと思って声を殺していた。居心地は最悪だった。

でも何もしなかった自分というのは結局そのクラスの一部だし、これだけ書いても彼にはあのとき笑っていたうちの一人と見なされているに違いない。

A君のトラウマになっていないことだけを願っている。

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