雨があがり夕日がさした。朝家を出たねこを迎えに外に出た。3週間ほど前、雨のなか家の前にたたずんでいた少女に再開した。服装もきれいな脚もあのときのまま、でも吊り布はなくちっちゃな犬をつれていた。私をみつけた彼女は笑顔でこちらにあるいてきた。骨折治ったんだと声をかけると、完治じゃないけどギプスがはずれたといった。元気そうだった。またね、といってあるきはじめると、じっと私をみていた。何かつたえたいことがあったのかもしれないが、また聞きそびれた。原っぱの上をトンボがとんでいた。
それから数日がすぎた今日の夕方。
彼女はまた我が家の前にいた。犬をだっこしてにこにこしている。我が家の門柱のうえのねこが気になってしかたがないらしい。
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