好きな作家がいる。彼はどうも「普通」に対して何か思うところがあるらしく、その作家の作品には普通になれない人々が多々出てくる。
ここでいう普通ではないというのは猟奇殺人者とかセックス依存症とかそういうのじゃなくて、普通の両親の元に生まれて普通に進学して働いて~っていうレベルの話だ。
作品に出てくるのは、ただただ働かない人、夢を追いかけ続ける人、家から出ることがほぼできない引きこもりとかがいた。
僕の人生もなんか微妙に普通じゃなかった。幼いころ父をなくして片親育ちだし。でも親は新しい人を見つけてその人の子供まで作った。でも結婚はしてない。
そのうえ僕も気にしなきゃ表面化しないレベルの精神障碍者だった。これが原因で大学では3留することにはなった。
ちなみに作家と僕の年は近かったりする。そんなことはどうでもいいか
僕は普通になろうとしてた。普通の大学を出て普通にそれなりの会社に就職してサラリーマンになって~な人生を歩もうとしてた。
僕が不通になろうとして、大学に進学して、普通になれなくて、留年したとき作家の作品にであった。
普通になろうとしなかった作家が書く普通じゃない人々の日々は当時の僕にはなんというか元気をくれたと思う。
その作家が書く普通じゃない人々はなんというか少しだけリアルだったと思う。そういうありかたもアリなんだろうかと思わせてくれた。
まぁでも結局のとこ、僕はその作品と出会ってから3留してなんとかして大学を卒業し、それなりの大きさの会社に就職して、今もまぁそれなりに働いてる。
完全に普通になれたかというとそうではないけどまぁ普通に食えてて倒産の危機とか全然考えなくて済むサラリーマンにはなった。