現代の作家は「ジェンダー」に応答できているか? 美術家・黒瀬陽平インタビュー シリーズ:ジェンダーフリーは可能か?(7)|美術手帖 https://bijutsutecho.com/magazine/series/s21/20101
━━教員と学生のギャップが生む問題では、多摩美術大学大学院の彫刻科の学生有志が大学に対してハラスメントに関する要望書を提出した件もありました。
美術を学びたい若い女性の学生に対して、男性社会で生きてきたおじさんの教員がどれだけ対応できるのか。学生は、内面にすごくデリケートな意識や問題を抱えている。そこにどれだけ踏み込んでケアできるかと言えば、現状はとても難しいと思います。意識的ではなく無意識のレベルでも、「男性だから/女性だから」という判断、思い込みはどうしても残ってしまいますし、それは知識や意識だけでは乗り越えることができない。男性教員ばかりだから理解してもらえなかったということは、美大出身のアーティストからもよく聞きます。
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━━ジェンダーだけでなく、世代差や立場の差が生むギャップもありそうですね。
そうですね。ただ美大に関しては、少なくとも女性教員が増えることで、「女性教員が少なくて女子学生の相談相手がいない」という現状は変えられる。ならばまずそこをクリアして、「女性教員はいるけれど話が通じない」という、次のレベルの議論ができるようにするべきだと思います。
黒瀬陽平と合同会社カオスラによるハラスメントについて|ayanoanzai|note https://note.com/ayanoanzai/n/nefd11252a137
5月、合同会社カオスラでも固定スタッフとしての勤務を依頼され、快く了承。それまで何度か単発での勤務経験あり。固定スタッフとしての業務内容は、週1日固定の曜日に出勤し、スタジオの整頓や在庫作品の管理をするというもの。(※1)
勤務を開始してすぐから、黒瀬による身体的接触や性的要求が発生。他スタッフよりも2時間程はやい集合時間を個別連絡で指定され、黒瀬と私の2名がスタジオに集まるという状況が続く。他スタッフには相談できず、大幅に遅刻する、それとなく誤魔化す、「既婚者であるならリスクを考えた方が良いのでは」と提案する等で対応するが、断りきれなくなり7月下旬頃にはじめて性的接触に応じる。その後は黒瀬より要求があった時のみ対応。
黒瀬が行っていたのは立場の不均衡を利用した性的関係の要求であり、明確なセクシャルハラスメント。
受け入れるべきではなかったが、新芸術校およびカオスラの業務に支障を与えたくなく、抵抗し続けるのが難しかった。また、性的要求を受け入れる前から「能力ではなく黒瀬に気に入られているから仕事を与えられているのでは」「黒瀬と性関係があるのか?」と第三者に疑いを掛けられることが多くあり、女性である私は実情と関係なくそういった見られ方をするのだと自信を失っていた。カオスラは役員・スタッフ全員が男性で、相談できる相手がいなかった。自分が排除される可能性を考え何も言わないまま勤務を継続。仕事自体は楽しくやりがいもあり、業務上の信頼関係を徐々に構築。
問題を認識しているからこそ、逆にそれを利用して自分の思うように管理するテクにも使えるんスねえ~ハックってこういうことだね