お母さまへ。
お久しぶりです。増田です。5年前に何も言わず家を出てしまい、ご心配をお掛けしました。
まずそのことについて謝りたいと思います。本当にごめんなさい。
今日手紙を書こうと思ったのは、洗濯物を干していて、ふと空を見上げたとき、ママが優しかったことを急に思い出したからです。5年も経っちゃったけど、ママが私のことを覚えていてくれていることを願っています。
それでね。
私は教室で一番可愛い服を着てて、それが毎日誇らしくって、毎日幼稚園に行くのが楽しかったんだ。
男の子からも「増田ちゃんはいつもお姫様みたいな服を着てるね」って褒められて、誇らしかったよ。
小学校の頃になると、ああゆう服って目立つんだ。女の子から「増田はいつもお姫様みたいな服を着てるね」って褒められて、それがとても怖くて、ママに相談したのを覚えてるかな。
でもママは「これは高い服なのよ」って言って、ズボンは履かせてくれなかったよね。
中学も私の希望で一番制服の可愛い女子校に行ったよね。制服がすごく可愛くて、毎日が本当に夢みたいだったの。その頃からだったかな、ママは私をブスって言い始めたよね。
でもね、私なりに努力して、中学の間に年下の彼氏を作ったの。ママにも紹介したことあったよね。
彼は本当に女の子みたいで可愛くて、私の制服を着せてあげるとよく似合ってたっけ。
あのこが私の初体験の相手だったよ。制服を交換し合って遊んでたら、どっちが男の子で、どっちが女の子か分からなくなっちゃって、もうとても楽しかったの。あの日夜に帰ったら、ママに叱られたっけ。ママは私のパンツを脱がして、初めてがなくなっちゃってるのを確認して、大泣きして、私のことを公衆便所って呼んでくれたよね。ブスって言われるより公衆便所って呼ばれてたほうが私は嬉しくて、嬉しくて、嬉しくって、あのとき泣いちゃってごめんなさい。
そういえば子供の頃、ママはママが死にかけの未熟児で生まれたんだって、いつも悲しそうに、ちょっと自慢気に、何度も何度も話してくれてたよね。きっとママは成長が遅くって、30過ぎて出会ったパパが初めての相手だったくらいだから、私は成長が早くって、羨ましかったんでしょう?
パ!その頃➖ パパときたら地獄だよーん ママと!はぐれちゃった