2年ぶりに実家に帰った。
そこには、5台のスマホを持って神社や公園を徘徊する60代の父親がいた。
どこで知ったのか、駅弁売りやスケッチをする画家のように、板を首から提げてプレイしている。
重いiPhoneだと5台も並べられないからと言って、格安ケータイの軽い奴を使っているのがある意味で賢い。
仲間の引退垢も引き継いだとのこと。
恐ろしく気持ちが悪い。
きちんと利用規約には、複数アカウントやアカウント譲渡の禁止を謳っている。それを読んでなお、父親は複数台プレイを止めようとしない。
父親はこのゲームを機会にLINEを本格的にやり始めた。そのグループにいるおじさん達は、ほぼ全員が複アカであり、中には「在宅トレーナー」といって位置偽装で楽しんでいる人もいるとのこと。なお位置偽装は父親のLINEグループでは禁止なので、あまり表に出ないらしい。
父親からAndroidの設定等を電話などで聞かれたときはどういう風の吹き回しかと思った。また、LINEやらで声をかけてくる頻度も上がった。それはよかった。でもまさかこんな程度のことに手を染めていたとは。
父親いわく「ゲーム会社の仲間からも認められているから、いいんだとおもうけどな」とのこと。
他のゲームならまだわかるが、ポケGOって自分の位置情報を利用するゲームだよ。しかもそれを外部の人がわかる仕様だし、実際に現場に行けば誰が何をしているのかわかってしまう。ある意味ではフェア精神を前提にしたゲームなのに、真っ先にそれを破るとか、自分の親なのに涙が出てくる。