この人生で出来ることは現実逃避とか、政権批判とか、そういった無意味だけど何かを変えようとしていると錯覚できることぐらいだ。
パチンコ屋や競馬場で死んだ目をしながらも人生の逆転のために自分たちは動いてると思い込もうと頑張っているクズ達の仲間になるしかないんだ。
思えば、この人生が好きだと思ったことなんて一度もなかったし、友達のことが好きで友達を作ったことも一度もなかった。
ゲームだとかテレビ番組だとかの「共通の友達」があって、その話が出来るからつながっていただけの「友達の友達」しかいなかった。
親や親戚が自分の相手をしてくれるのは、血の繋がりがあるからだし、会社の同僚が話しかけてくれるのはいざというときに助け合うための土台作りでしか無い。
この人生には何も無さすぎる。
どうにかしようとインターネットや書籍の中に答えを見出そうとしても、Sier業界に引きずり込んで人に手枷足枷をはめて一束いくらで売り込もうとしてる奴らの甘言しか見つからなかった。
自分にはもう自分の人生を変えることは出来ないし、そんな人間に手をかそうとする人間もいない。
親に相談しても「人生は辛いからひとまず今の仕事をダラダラ続けて会社が倒産したらそのあと考えればいい」と他人事のようなことを言う。
とてもつらい。
好きなものはない。
映画だとか、ラジオだとか、ドライブだとか、そういったものが好きなのは結局ソレに浸っている間は現実から目を逸らせるからだと気づいてからもう楽しめなくなった。
一日中酒を飲んで自分が酒浸りのクズであることすら忘れようとするアル中の病人と全く何も違わないんだ。
それに気づいてしまったら、もう現実逃避を楽しむことは出来ない。
ちょっとした小細工をするのが精一杯で、それすらもギャンブルでしかない。
かけちがえたボタンを正しい位置に戻した所で、ボロ布が降ろしたてのビロードに変わることはないのと同じだ。
この人生を変える方法はもうなくて、終わらせる方法ですら不確実なんだ。
終わりだ。
人生がゲームなら私はとっくの昔に負けていて、それでもダラダラとゲームを続けていて、それすらも駒を動かす場所がなくなってもうすぐ終わるんだ。
ゲームだったらバッドエンドCGを収集するけどな。