2019-08-18

残業あるところに成果なし

突発的なトラブル対応みたいに一時的に(2~3日くらいとか)業務量が上がることは仕方ないと思うけど。

そうじゃない、慢性的残業しているところは成果出てないと思う。

成果が出ないか残業していないではなく、残業してるから成果出ない。

目先の作業をとにかく片付けるだけになってる

残業状態ではとにかく目先の業務を片付けることが第一目標になる。

その業務本質とかそういったことはどうでもよくて右から左に。

それがちゃん効果を上げるか、行ってもよいものかどうかなどは全く考慮しない。脳死状態で手を動かすことが第一

業務以外のことはどうでもよくなる

たとえば1日3時間残業すると、休憩含めて拘束時間12時間

通勤が往復2時間とすると14時間。残り10時間で飯風呂睡眠その他の雑務になる。

6時間も寝たら4時間しか残らないな。

それを週5でやるわけだから当然、人生の5/7はただ生きてるだけになる。

週末にはへとへとになってるから寝てるくらいしかやることができない。

そういう生活だと人生で一番詳しいのが仕事って状態になるので、仕事しかすることができなくなるし、他に興味もなくなっていく。

(残業ゾンビが家に帰ってもやることがなかったり、定年後にすることがないみたいな状態になるのはこれ)

ただ本当に仕事をするうえで大切なインプットを根こそぎ落としてしまっているので、できることは脳死作業になるから別にスキルが上がっていくわけでもない。

信じられないミスが増える

正常な判断力を失った残業ゾンビが行った作業はどんどん信頼性が低下していって、後から見返すとどう考えても正気じゃないミスが含まれている。

だけど本人もそれをチェックした側も誰も気づけない。誰も正常な判断ができないから。

そういったミスは成果に対して価値のないマイナスとなる。それを防ぐという名目で役に立たないチェック作業会議が増えて残業時間けが増える。

残業ゾンビ残業ゾンビをつくる

これは本当に実感があるのだが「俺が残業してるんだからお前らもしろよ」って気持ちになる。もちろん相手の都合など関係ない。

体調不良だろうと家族の看病だろうと「ほーん休めるっていいご身分だな、仕事しろよ」って感想しか出なくなってくる。

敬意を払う基準が成果や能力では無く労働時簡になる。政治的に正しくないのはわかっているし、もともと自分もそういう考えは大嫌いだったはずなのでまだ口には出していない。

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では単純に残業をやめればいいのだけど、すでに残業蔓延しているところはそれができない。

長時間労働が「当たり前」になっている

業務スケジュール長時間労働前提になっている。業務量や会議時間なども。

まり残業込みで100%と認識されてるから残業を除くことが出来ない。

たとえば月20日労働で160時間。1日2時間残業残業40時間とすると労働時間の合計は200時間

残業無しの160時間から考えると1.25倍の成果(=アウトプット)が出ている。

逆に200時間基準にすると、160/200=0.8となり残業無しの時間は8割の成果(=アウトプット)しか出せなくなる。スケジュールに影響する作業である

から残業をやめる場合一時的に「達成目標が2割減」になることを許容しなければいけないが、目先のことしか考えない残業企業はそれができない。(できていたらとっくにやめてる)

一時的に」と書いたのは、普通のペースに戻せば残業状態に起因する価値のないマイナスが減り、そのぶんの労力を効率化に回すことによって処理量を回復させる可能性があるからである

(とはいえ残業状態100%と認識されていると、何をしても「残業無しでこれなら残業していたらもっと成果がでていた。評価低」と難癖つけられるので業務効率化をするメリット従業員側にないけれど)

すでに残業代を払っているから働かせないと「損」

これは巷に蔓延るみなし残業企業の言い分である

あれはもともと「実質残業込み労働契約」だと考えられているから、昨今の働き方改革はしごを外されたようなものだろう。

みなし45時間場合は、「1日10時間労働」と解釈して入社するのが正しい。「仕事が早く終わったら早く帰れるから残業代分お得」とか考えるのはあんころ餅より甘い。なぜなら「仕事は前倒しで片付ける」のが残業仕草からである

ちなみに裁量労働も似たようなもので、あるのは「残業する裁量」のみとなる。

残業しないと生活できない

これはこれで割と居る。それもそのはず、基本給で年収300万の人でも月40時間残業が0になると、年937,500円のマイナスになるからかなりごつい。

1日2時間残業をやめるだけで年収100万近く下がるとなるなら、残業した方が楽に決まってる。

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以上により、残業企業では本当の意味での成果(=売り上げ、利益事業スケールアウト)を出していくことが難しい。

どころかむしろ、消耗した従業員の取り替え先がみつからないと事業規模を縮小することにすらなる。(人手不足黒字倒産というやつである)

まっとうな企業は「仕事をする→余暇で疲れを癒やす情報仕入れる→仕事に生かす→成果に繋がる」といったホワイトサイクルを回して成果を積み上げていけるのだけど、残業企業は「仕事をする→仕事をする→仕事をする→退職過労死」のバッドエンドしかない。

ただ前述したように、すでに残業に染まっているところが抜け出すのはよほどの覚悟(一時的に成果2割減)が必要になる。

まだ残業ゾンビになっていない労働者にできるのは、残業企業に近寄らないことである

・みなし残業企業を避ける (裁量労働は注意深く避ける)

残業時間の平均を見る (平均取って月30hなどと言っているところは、押し上げているものが多数存在するってことだ)

企業理念や話を聞く (お客様第一とか言っているところは、従業員健康二の次ってことだ。あと自分で考えて動ける人材とか言っているところも注意深く避ける。むしろマネジメント層が何も考えてなくて自分で考えて動かないと駄目なだけかもしれなくて、そういうところで求められる「自分で考えて動く」こととは「自分で考えて残業する」ことである)

リスクヘッジとしてはまず、みなし残業企業機械的に避けておくことをお勧めしたい。あとは企業によるので自分の目で確かめてくれ。

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