そばを食べようと券売機の前に立つと、ピリ辛ネギという文字に心惹かれてうっかりボタンを押してしまった。
これだけ暑い日だから、ちょっと新陳代謝でも良くしておこうと軽い気持ちだった。
食券を渡して待つことしばし、現れたのは想像を超える赤さのネギたちだった。
これ、ピリじゃねえな。
覚悟を決めて一口。しかし、待っていたのは想像の斜め上を行く辛さだった。
辛い。確かに辛い。何が辛いって、塩が辛い。
塩が辛すぎて本来の辛さが感じられないほどだった。
あまりの辛さに耐えられず、お冷を注いで丼に注入。
塩分濃度とともに風味も薄くなり、食べられるようにはなったかが食べられるようなものではなかった。
こんな目にあったのもすべて日本語が悪いに違いない。辛すぎる。
悪いんだけど、文中の『辛』の文字に、「から」か「つら」かルビを振ってくれないかな
辛カルビに見えた