「波よ聞いてくれ」が面白くて読み込んでいたら、ふと20年以上前に聞いたラジオドラマを思い出した
途中から聞いたものなのでタイトルもわからんし記憶違いだったりあやふやな部分もあるだろうがとりあえず思い出す限り書き出してみる
主な登場人物
主人公…都会にあこがれる10代の少女、普段は鶏の世話を父親に押し付けられ不満たらたら。古びたポータブルラジオから流れる流行りの音楽が唯一の楽しみ
父親…養鶏農家で守銭奴でパワハラ親父。家族のことは便利な奴隷としか思ってない
大まかなストーリー
主人公は学校以外は友達と遊びに行くのも許されず毎日鶏の世話を父親に押し付けられ父親の暴力と言いなりの母親の存在の理不尽な環境に耐えつつ、古びたラジオから流れる流行りの曲が唯一の慰めの中いつか都会での自由な生活を夢見ている毎日
そんな折都会から養鶏場へ働きにやってきた青年と出会い徐々に青年に恋心を抱くようになる
月日は流れ主人公の誕生日が目前にやってきて長い交渉の末つかみ取った父親との約束で「鶏の世話をがんばったら新しいポータブルラジオを買ってもらえる」のを楽しみにしていたが
父親が購入目前になり「自分にとって役に立たない娘の物より、自分にとって役立つものを買った方が有益である」という理由で約束を反古してその資金で新しい農機具?を購入してしまう
当然主人公は怒るが父親は聞く耳を持たず暴力にて黙らせてしまう。母親からも何のフォローもなく、またやりたくない鶏の世話を続ける毎日へと戻ってしまう
主人公の我慢の限界に達した頃に青年からプロポーズを受け、主人公は隠れて青年と都会へ駆け落ちする計画を画策し始める
しかし青年は父親に娘との結婚を願い込み養鶏場の跡継ぎになると大勢の前で宣言。結納品として2日で3個の卵を産む新品種の鶏を100羽用意する
実は青年はその村の出身であり、青年が子供のころに青年の家の農場が経営危機の際に主人公父に借金を申し込んだが相手にされず破綻。青年の父親は自殺し家族は離散して青年も村を離れることになった
その復讐のために身分を隠して農場へ入り込み、農場を乗っ取るために主人公へ好意のあるふりをして近づいただけで恋愛感情は一切ないと聞かされる
その事に主人公は青年に怒りをぶつけるが青年を改心させることはできず逆に青年に暴行されてしまう
もはや世の中のすべてに絶望した主人公はこうなったのもすべては鶏の所為だと思いつめ、自宅のすべての鶏舎に火を放ち自身もその中で焼身自殺をする
怒り狂う父親と青年、何もできない母親、田舎なので消防も間に合わずただ燃え盛る炎を見つめるしかない住人
誰も主人公を心配することなく燃え盛る鶏舎の中かすれ気味のラジオの音だけがただ流れていた(終)
すっごい後味の悪い話だがストーリが面白くて富士山のふもとのキャンプ場でただただ聞き入っていたのは今でもよく覚えてます
ググって調べようにも情報が断片的過ぎてどうにも正解にたどり着けないのですが、誰か知りませんかね