まとめ:「インターネットの世界を最新のCGアニメーションで表現」「ディズニープリンセスが多分長編映画としては初の全員集合」など、個々の要素はそれなりに魅力的な映像となっているが、それらが上手く噛み合ってなくて一本の映画としては冗長でいて唐突な話だった。
あらすじは公式サイトを読んで貰うとして、
話は「(主人公達のせいで)ゲーム機のハンドルが壊れたので、ゲームキャラクターの居場所を守るためにゲーム機が撤去される前に新しいハンドルをインターネットでゲットしよう」という話と、「平穏だが退屈な故郷(ゲームセンター)を出て、新しい刺激的な世界(オンラインゲーム)に移住する若い娘と、それを受け入れられず暴走する父親ないし恋人的存在の男」という話が前半と後半で切り替わる。
まあその話の筋自体は良いとして、冒頭に挙げたインターネット世界の描写とかプリンセス大集合とか、予告編映えするシーンは実は本筋にあまり関係ないんだよね。話としてはプリンセス軍団はいなくても成立するし。YouTuberで金を稼ぐくだりも結構長かったけど実はその間話の展開が停滞してたわけで…そういう「単体の映像としてはキャッチーだけど映画全体に対してはあまり寄与していないシーン」が多かったという印象。商売としては予告編映えするシーンが多い方がいいんだろうが。
個人的な独断と偏見で言えば、本当はオンラインゲーム(スローターレース)内でもっと話を展開させるべきで、なんとかっていうかっこいいお姉ちゃん(娘の方の主人公が憧れる存在)の内面をもっと掘り下げるべきだったと思う。結局余計なことに時間を費やしてやることやってない感じというか観ながら「これ、どーやってまとめるかすごい悩んだ感じがする…」と思った。
同じ監督のズートピアはもっと引き締まった映画だったので、やっぱりジョンラセターが抜けた穴は大きかったのだろうかとかスタッフロールを観ながら考えた。