【追記】
もちろん個人的な妄想だと本文に書いている通り、まじめに読んでもらわなくていいです。
間抜けな仮説です。
(「結果があるので、いくらでも後付けで正当化できる」「過剰に意味を見出しすぎかもしれない」って繰り返し本文に書いてあるのに、それで突っ込んだつもりになられるのは反応に困るけど)
ただ「セブンカフェが何故売れたのか=あのデザインだからだ」ではなくて、
開発に2年もかけて大ヒットしたセブンカフェのマシンが何故「あんなデザインだったのか?」という話がしたかったのです。
わかりにくい文章でしたが。
また、佐藤可士和については手放しでほめるつもりはなくむしろ疑問な部分もあって、
下記のtogetterのような話がデザインやブランディングのプロから聞ければな、と思った面もあります。
(たしかそう思って書いた気がする)
https://togetter.com/li/469151
以下補足
機械自体がセブン主体なので「口を出せなかった」可能性は低いと思います。
「価格が安い」「セブンだから」が理由なら、セブンイレブンが数十年に渡り4度も失敗した説明がつきません。
マックのコーヒーや、映画館にある自販機のコーヒーが昔から売れていたのに、セブンを含めたコンビニがコーヒー事業で30年間失敗し続けてきた、という部分が話の根本にあります。
セブンカフェが売れた主な理由はもちろん「味」だと思いますが、
なおさら「使いにくいデザインが根拠もなく採用されるのはおかしいのではないか?」と思ったという話です。
それに、味だけが理由ならそれこそあんなクソデザインはすぐに修正すれば済みます。
でもそれをしなかったんです。
それだとセブンカフェの1、2年前にコーヒーにチャレンジしたローソンやファミマが先に成功していないことを説明できません。
実際には2社は一旦サービスをやめ、セブンカフェ成功の後に再開した流れです。
https://toyokeizai.net/articles/-/47750
https://toyokeizai.net/articles/-/51509
本文を書いた前後に小規模なデザインリニューアルをしたんですが、リニューアルまでに5年くらいの期間があったんじゃないかと。
5年も経ってからというのは、失敗が理由のデザインリニューアルではないと思います。
「デザインがよければ『シェア6割』よりももっと売れた」可能性があるのなら、普通は5年も待たずにすぐにでもリニューアルするかと。
その時点で客からのマシンに対する不満はわかっていたはずであり、リニューアルも出来たと思います。
(RLのボタン名称変更などは低コストですぐできるし、そのためのテスト期間です)
さすがにコーヒーチェーンの売上を抜き去り、コンビニコーヒーを消費者物価指数にまで押し上げ、業界6割を誇るシェアとそのプロダクトをただの「無能」で片付けられる人向けの話ではありませんでした。
「むしろこの程度のこと」すら考えられなかったらデザイナー、それもブランディングを手がける人には絶対なれないんですけど。
(本当はこの1億倍こまかい)
「考えすぎ」だと思う人は、仕様書を作った経験などはないんでしょうか?
世の中のサービスやプロダクトが何も考えられずに作られてると思うんでしょうか?
本文の内容通りの思惑があったとは自分でも思いませんが、「何らかの見通しがあって作られている」とみるのが普通です。
過剰な決め付けは禁物なんですけどね。
なんにせよ、こんな長文を読んでいただいてありがとうございました。
【追記おわり】
この記事のコメントで相変わらず佐藤可士和が馬鹿にされている。おれも以前はセブンのコーヒーマシンを多少なりとも馬鹿にしていた。
しかし、コンビニコーヒーについて少し調べてみたら考えが一変した。実はこれも計算づくだったのではないかと思えてきたのだ。
いま、なんだ信者の戯言かよ、と馬鹿にした人がいたでしょう。でも、いったん待っていただきたい。
よくよく考えるとあんな出来そこないみたいなデザインと、セブンカフェの大規模な成功が結びつかないのだ。
まず、俺は勘違いしていた。
あれだけ叩かれたのだから、セブンカフェのコーヒーシェアは高くないのだろうと。
そして、コンビニで出来たてのコーヒーを出せばそりゃ売れるだろう、デザインもクソも関係ないアイデア勝ちだなと。
しかし違った。
セブンカフェのシェアは6割超の独り勝ち。圧倒的な人気で売れ続けているのである。
そしてアイデア勝ちなんてとんでもない。
日本のコンビニは、1980年代からコーヒーマシンを導入しようとして、2013年まで30年間ずっと失敗し続けてきたのだ。
2000年代にも売り上げが伸びずに、セブンだけでなくファミマやローソンがあきらめた事例もあるようだ。セブンの試みも5回目の挑戦らしい。2013年のセブンカフェのために開発に2年もかけていたようだ。
こうなってくると事情は変わる。
今やスタバやドトールなどの売り上げを抜くほどコンビニコーヒーが浸透したという記事も見た。こんな成功を納めるきっかけになった事業が偶然のわけがないし、一番肝心なマシンのデザインを適当な仕事で済ませるわけがない。
佐藤可士和というデザイナーに簡単に触れると、シンプルなデザインを手がける事の多い人だ。
Tポイントカードや今治タオルのデザインがわかりやすいだろう。
そしてシンプルなインターフェースのコーヒーマシンでボロクソに叩かれた。
シンプルというのは、要素が限られるということだ。右や左、上と下という感覚はその中でも大きな基準になる。
佐藤可士和どころか全デザイナーにとって当たり前のことだが、左右とLRという表記が逆になっていたら使い難いことくらい、気づかないわけがない(素人だって気づく)。文化大革命時の中国で「赤信号が進め」になりかけたみたいな話だ。
コーヒーマシンのようなプロダクトデザインが出来上がるまでには、長いプロセスがありテスト使用だってある。
身近な家電製品が出来上がるまでを想像してもらえれば早いが、市場調査や企画やデザイン、機械の調整など、様々な検証がされた末に製品化される。
当然、あのコーヒーマシンが使いにくい事は、プロセスの途中で関係者全員がわかっていたはずだ。
それなのに、絶対成功させなければいけない30年越し5度目の挑戦でああいうデザインにしたのは、わざととしか思えない。
普通ならば失敗を何としてでも避けるため、左右のわかりにくさなど、いの一番に潰すミスだ。
佐藤可士和が無理に推し進めたにしても、絶対セブンの偉い人からストップがかかる。だって悲願のコーヒー販売のために開発に2年もかけてるんですよ。意図がなければリスクは取らないはずだ。
ではその意図はなんだったのかというと、「使いにくいことそのもの」ではないかと思うのだ。
ここからは、乏しい想像力による推測というかほぼ妄想でしかないために一気に話が飛躍するが、堪えていただきたい。
日本人には、行列に並びたがる性質がある(らしい)。飲食店での紹介には「行列」は欠かせない文句だ。
あの使いにくいマシンはそうした「行列効果(バンドワゴン効果)」と、「炎上商法」そして「学習した事はやってみたくなる」という効果を狙ったのではないかと思う。
客が店内に入ると、レジ近くの目新しい機械の前でモタモタしてる人がいる。客はセブンがコーヒーを売り始めたというニュースを思い出す。店内にはコーヒーのいい香りが漂い、コーヒーマシンの前に並ぶ人も増える。
しかし実際使ってみると、非常にわかりにくくて混乱する。行列も増える。なんじゃこりゃ、誰が作ったんだこんなマシン、テプラが貼られてたぜ、酷いデザインだなとネット上では炎上気味に話題になる。
しかし、たかが左右の使い分けくらいは一度使えば覚える。いやむしろ、覚えるというアクション自体がユーザー体験になるし、セブンに行くたびにその事を意識する。なんなら汚く貼られたテプラも記憶に残る役割を果たす。
コーヒーは習慣性のある飲み物だし、人間はわざわざ覚えた事は実践してみたくなる生き物だ。それに実際飲んでみると、低価格とは思えない程度には美味しい。
そうやってリピートしてみて、スムーズに操作出来る自分と、コーヒーの味に満足感を覚える・・・
と、こういう画が描かれていたのではないかと思うのだ。もちろん、セブンカフェの成功とトップシェアという結果があるので、いくらでも後付けで正当化できる。
しかし佐藤可士和はマシンのデザインだけではなく、セブンイレブンのブランディング自体も担当し、セブンカフェの細かいアイテムのデザインも担っている。
そしてこのアイテムの内、カップのデザインこそ、あまり話題にならずに見落としがちだが、他のコンビニとの差別化の要因になった強力な武器と言われているのだ。
コーヒーがホットで注がれても熱くなりすぎることがなく、手のひらの中でちょうどいい温かさを得られる。
滑り止めがついていて扱いやすいし、手触りも抜群に良い。
RのカップでLを押し間違えても、ぎりぎり収まるサイズにも設計されている。(内容量についての詐欺説は悪質な嘘なので注意)
間違って蓋をつけたままマシンに入れてしまっても、ちゃんとコーヒーが注がれるように注意を払ったデザインが蓋には施されている。
他のコンビニと比べ、これだけこだわったデザインをカップに施した人が、マシンについてはただの無頓着だったとはやはり考えにくい。(マシン自体もカップを斜めに設置しないようにスペースが工夫されていたりするらしい)
上記の解釈が正しいかは別として、消費者の行動を踏まえた何らかの戦略があったことは違いなく、だからこそ30年も失敗し続けてきたコンビニコーヒーの導入に大成功したのだ。
繰り返すが、あの「使い難いコーヒーマシン」からコンビニコーヒーの躍進が始まったのだ。そして2015年には、コンビニコーヒーは総務省の消費者物価指数に加えられるまでの巨大市場に至ったのである。
以前の俺は違うデザインのマシンならセブンのコーヒーももっと売れただろうにと上から目線で思っていたが、こうした事実を知ると間違っていたのは俺のほうだった気がしてくる。
佐藤可士和の全仕事が素晴らしいとは言わないし、セブンのコーヒーマシンの意図も正確なところはわからない。だが、馬鹿にするだけでは見えないこともある。
コンビニ業界の悲願の達成、日常の消費をここまで変えた商品という結果はやはりすごいことだし、その一部は佐藤可士和の手によるものだ。
過剰に意味を見出しすぎかもしれないが、彼を馬鹿にしている人も、そのことはほんの少しだけでも覚えていてもらいたい。
一般大衆レベルで、つくづく日本人は美的センスがない。 2020東京五輪の所謂パクリエンブレムだが、どう考えても最高に格好良かった。誰かも言っていたが、モジュール化できるエン...
anond:20160822214301 この記事のコメントで相変わらず佐藤可士和が馬鹿にされている。おれも以前はセブンのコーヒーマシンを多少なりとも馬鹿にしていた。 しかし、コンビニコーヒーに...
あれ全国規模でキャンペーンやって田舎の店舗に女の子が立ってたし、たぶんそんな事はそれ以前にセブンはやらなかっただろうし、コーヒーでわざわざそんな事するコンビニはないと...
いやそうなんだけど!セブンの品質の努力とかコンセプトが優秀でそれが成功の理由なのはその通りなんだろうけど! だったら余計に、あのヘボデザインをなぜセブンが許した?ってい...
RとLのサイズと、MとLのサイズ、SとLのサイズでは それぞれ見たときに受ける印象が違うなーとは思ってた。 Sサイズの印象: 物足りなそう。 Mサイズの印象: 中途半端に大きそう。S...
Sサイズでも満足させられますよ!
それだけの事業だからこそ博打は打たない気がするがなあ。誰が言い出したのかは気になるけど、誰も指摘せず直されないままだったのはたんにセブンの組織的問題な気が。 ちなみに、...
MLはなんかダサいよね。マクドナルドで使い始めた時ならともかくもう手垢が付きまくってる。 あとSなしでmediumっておかしいよね。だからこそのregular。まあ大半の日本人はそんなこと考...
レジ通さずに買える様にすればセブンのコーヒーに勝てると思う どっかの端末がそうなるらしい ローソンだったっけな
ファミマのコーヒーメーカーの方が100億倍使うのが難しい セブンのはネットで色々言われてるけど、ほとんど100パーネタで言われてるだけじゃないすかね ローソンは店員がやってくれる...
鶴の一声が蔓延してる組織だから単純に偉い人が指示してそのまま通っただけだと思うよ
そんなことよりセブンはコーヒーのサイズがRとLなのに他はS、Mだったりして統一されてないのが嫌。 いつも「小さいサイズ」とか「大きいの」って言ってるから、だったらもう各社全部...
新商品の青いコーヒーが消し炭みたいな味なのは一体、どういうことなのだろうか。匂いもなんか、香り高いというか、木炭っぽいなと思ってしまった。
当方女ですが「コーヒー、豆からこだわって焙煎して挽きたい男子」が生息することの理解に苦しんでいたけれど、納得できた。膝をうった。
自分で 淹れる コーヒーが 美味しい ...
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anond:20181017213622 ハイテク=旨いなら粉のコーヒーのが旨いよ
anond:20181017213622 ハイテク=旨いなら粉のコーヒーのが旨いよ
学校で習ったことをみんな覚えてるかどうか別問題だろ どう見ても覚えてない人ばっかり
一般大衆とやらとあなたのその美的センスの差異を あなたが優側の優劣関係だとする根拠がいまいちわからなかった
いまいちどころか全くわからんぞ
日本語には漢字があり、格好良くデザインするには数が多すぎ、格好良くするコストが高くなり それ故習字が発達し、その派生であるところのタイポグラフィはそれこそ欧米でも取り...
社会格差が小さいからだよ
奥山清行「さよか」
修悦体があるやんけ
パクったエンブレムってそんなかっこよかったか?
取りやめになった東京2020のエンブレムはパラリンピックのほうはともかくオリンピックのほうはゴミ 中央に黒っぽい長方形がどどんと鎮座している時点で回りに何があっても台無し
あれの良さが分からん奴が多くて愕然としたんだよなー。 ボツった後に出てきたクズ揃いのエンブレム案を見て、佐野研二郎の能力をはじめて認識したけどな。
その美的センスをモジュール化してからいってくれねぇかなぁ
Regular Largeを覚えてるかどうかと、 Rのアイコンを左に、Lのアイコンを右に配置することの直感性のなさは何も関係がない
それあなたの感想ですよね。なんかデータとかあるんですか?
明治維新前後で芸術様式が大きく西洋の流れに差し替わったから 古い江戸時代までの様式か、浅い近代西洋式かに大きく二分されてしまって、 後者が主流になっているものの、歴史の重...
煽るにも他人の言葉を借りないといけない増田はかわいそうと思いました
お前がしたいのは仮面ライダージオウの侮辱だろ?
そうかあ?ニューヨーカーとかいうと聞こえはいいけどみんな服は真っ黒でおんなじだし 観光に来てる外人のポロシャツとか超ダサいし、寒いのに半袖来て「OH!COLD!」とか言ってるし日...
う~む、すごい。 具体例を語るのに具体的な指摘がほぼなく、良いと悪いしか言っていないに等しい長文から 自己完結シナリオ(陰謀論の類)でダメ押しを入れて、 間髪入れずに、ヤ...
日本のクルマ(の失敗例) と言うならば みんな嬉々として買う。 という事象はあり得ないのではないか。
旧エンブレム確かによかったしぼろ糞に叩かれたのは解せなかった。 でも佐藤可士和氏のセブンのあれに対して「マイナス評価するポイントが見あたらない」って言ってる時点で少なく...
UIはUserに対してデザインするものだからなあ 当時も客層わかってる?って言われてたね
かっこいいデザインをパクったから、かっこよかった
セブンイレブンのコーヒーメーカーの上に張るテプラのチグハグさがたまらなく好き
これやな コラが多くて元画像を見つけるのに苦労した
商店の看板はともかく、施設の案内表示をカッコ良くする意味がわからん。
漢字はかっこよくできないと言ってるけど、書道作品を見てみるといいよ。
組み合わせ可能というか、一様ではないという着想はMITのロゴを思い出させる
いやぁコイツ、いろいろ拗らせててカワイイな。 欧米人は、意味不明な日本語の書かれたTシャツを「クール!」と思って着てて、 日本人は、意味不明な英語の書かれたTシャツを「かっ...
お前本当に美的センスゼロだな そんな勘違いしてよく生きていけるな
美的センスの話でデザイン業界の話持ち出すだけでチープ感がすごい
漢字を海外風デザインに当てはめようとするからダサく見えるんじゃないの。 古来から漢字ありきのデザインだけにこだわった進化をしてれば美しかったのでは。 もう軌道修正するのは...
おまえ、「書道」って知ってるか? 日本人は中国から輸入した漢字を独自に改良して、新しいデザインの文字(ひらがなやカタカナ)を生み出した。 単なる中国のパクリではなく、守破...
日本は利便性重視なんじゃねーの。 センスも良いと思うけどな。 お前のセンスが狂ってるだけだ。
8年前にブームだったウクライナ製の線量計 いいデザインしてるなあと思った 日本には黄色を扱えるデザイナーが居ない
別に国民全体の平均的な美意識が高いなんて事は欧米先進国でもないんだと思う。大して変わらない。 ただ、社会を動かしているエスタブリッシュメントにそういう高教養な美術教育を...
そりゃあっちのエスタブリッシュメントは美術品で儲ける側なんだから、尊重しようとするのなんて当たり前じゃん 下手すりゃ利益誘導ですらある
そんな直接的な利害が無くても、エスタブリッシュメント互助会は強固だよ。 「日本と違って国民が芸術を解して素晴らしい!」みたいな事出羽の守が言いがちな国は、だいたいが階級...
亀倉雄策先生はこう仰った 「日本婦人の文化程度に尺度を合わせるとなると、きたなくごちゃごちゃしなければならない。」と
【追記】 まさか一年前の記事が発掘されるとは。 結果論とか陰謀論と言ってる方もいますが、 もちろん個人的な妄想だと本文に書いている通り、まじめに読んでもらわなくていいで...