どちらも楽しめたのは間違いなくて、面倒くさい原理主義ファンじゃなくてよかったなー、と思いました。
ただね、公開順は海外と同じプログレ、オルタナの順にすべきだったんじゃねえかな、とは思います。
プログレはフリクリの「アクション豊富」「わけわからん」といった直感的な「フリクリぽさ」を追いかけた作品でした。
だからぱっと見の歓びはプログレの方がずっと高かった。でも、だんだん「これはレクイエムだ」という思いに駆られ始めたのです。
21世紀初頭のセンスを今風に辛うじてリアレンジしているものの、プログレで歓ぶポイントはあくまで「鶴巻フリクリぽさ」にあった。
つまり、海外ではまず、「鶴巻フリクリファン」の幻想に蹴りをつけたうえで、オルタナという新境地を提示したのです。
プログレは2001年の作品で見せた新しさを2018年に追いかけるという奇妙な構造の作品で、作家陣の思いは「あの時好きだった鶴巻フリクリぽい」ものを作ろう、という風に見えた。
一方のオルタナはフリクリとして最低限守るべき、リスペクトすべき(と監督が判断した)部分と本人のやりたいこと(監督のキャリアの中で描いたことのない「普通のJKを描く」こと)
のミクスチャーで結果的にフリクリぽくないと判断されかねないところもフリクリらしさとして機能していたように思うんです。
でもどっちも楽しかった。違った良さがあった。