ツイッターのアカウントを消した。Pixivとか、オタク系、創作系のアカウントも以前に消してある。もう、アニメや漫画を今までのように楽しんでる場合じゃないと切実に感じたからだ。
田舎に生まれた俺は、思えば子どもの頃から本好きで、そのままマンガ好きになり、でも同人誌とかには強い拒否反応を持っていたし、オタクは気持ち悪いと思っていた。
その一方で、漫画・アニメ・ゲームを本当に楽しんでいた。生き甲斐だった。周りの人間がこの面白さを理解できないってことが理解できなかった。
でも、漫画やアニメやゲームがメインの趣味の人間は「オタク」だという、そういう時代だったので、今でいう「陰キャ」として高校時代を過ごした。
大学に入って某都市に住むようになると、周りには堂々とオタク的な趣味を謳歌している人たちがいた。そんな人たちとの交流は本当に楽しかった。
大学を卒業して地元に戻った。自分のオタク的な要素は、職場ではなるべく隠して暮らしていた。いろいろとままならない事があり、東京に出て働くことになった。
東京に出て、インターネットを本格的に使うようになった。ニコニコ動画が全盛期だった。インターネット上では、自分のオタク趣味を存分に発揮できるという事に気づき、
ツイッターで趣味のつぶやきをしたり、ペンタブを買ってイラストを書き始めてみたり。コミケにも何度か参加して、ネット上で交流がある人と会ったりして、とても充実していた。
諸般の事情で再び地元に戻った。もう、自分の同級生には大きな子供がいる。俺がそういう人生を遅れなかったのは、オタク趣味のせいではなく、ただただそういう人生に興味が持てなかったからだ。
しかし、今になって、そういう人生の方が価値があると思ってしまった。素晴らしい創作物は人生を豊かにすると思っていたけれど、創作物に耽溺したまま生きていくことは自分にはできなかった。
幸い、数は少ないけど、オタク趣味とまったく関係無いところで仲良くしてくれる友達がいる。そちらの方向にに進んでいきたい、と心から思う。そのために、努力し続けなければいけない。
面白い創作物にはまったく罪はないのだが、今の自分には、時間を無駄に過ごしているという焦りが強くて、心から楽しむことができない。
オタクの女の子と恋愛したいという願望はあったのだが、俺が付き合った数少ない女性は、皆オタク気のない女性だった。自分のオタク部分を隠して付き合っていたわけだが、特に問題はなかった。
自分の資質の問題で長く続かなかったのだが、もし上手く続いていたら、もっと早くオタク的な部分が自分から消えていったのかなあ、とも思う。