2017-12-09

[]イキイキマンボウ人の社会

 冬眠する増田アース人が宇宙進出し、増田アースに残った人々が

絶滅した後、極度に汚染された環境が生き残った生物突然変異強制した。

その影響もあって、次に増田アースで知性を獲得したのは

水陸両用に進化した魚類類似生物だった。

 彼らイキイキマンボウ人には魚類らしい特徴があった。

それは成長にしたがい性別が変化することだ。

 動物時代の彼らは身体が大きくたくさんの卵を産める個体が雌をつとめていた。

 その習性が反映されてイキイキマンボウ人は社会的地位が高く、

年収の多い個体ほど雌に性転換しやすかった。最初はみな雄で生まれてくるのである

実際、一度の産卵数が多いので、経済的に豊かな個体でなければ親は務まらない。

 雌と結婚した雄も、配偶者から経済的社会的影響を受けるため、雌に変化しやすい。

イキイキマンボウ社会における「普通の家庭」は雌同士が大量の雄の子供を育てるものと考えられていた。

 そのため、性別の違いによる対立はある程度は抑制されていた。

雌は雄にとっていつかなる性別だし、雄は雌にとってかつてなった性別であるから

 だがやはり社会には暗部がつきものだ。

一生を雄で過ごすイキイキマンボウ人は抑圧され見捨てられた存在だった。

彼らはいわば「視覚化された童貞」であり、円満な雌×雌家庭を見ては

血涙を流し「おああーーーっ」とエラを震わせるのだった。

  •  イキイキマンボウ人社会において貧富の格差は比較的すくない。 両親が雌の富裕家庭が7~8人の卵をすべて孵化させて育てるのに比して 片親が雄でいつづけるような中流家庭は受精...

    •  イキイキマンボウ人社会のあるところに、イキイキマン太郎と イキイキマン夫という貧しいが気の合う二人がいました。 富裕家庭では雌同士のカップルが当然になるイキイキマンボウ...

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