2017-08-19

羽奏という名前がなんでダメなのか

羽奏という名前を、周囲の人が呼んでくれない、という釣り増田があった。

もともとの増田漁業から趣旨が外れるけれども、なぜ羽奏で「わかな」がダメなのか、忍者の里で暮らす私と一緒に考えてみよう。


日本語表意文字と言われる。

文字には読み方とともに、意味もくっついてくる。

羽と奏は、音以前に意味が繋がりにくいように思う。羽奏では、意味のつながりが連想イメージしづらいのだ。

要するに、羽は音を奏でないだろってこと。

同じ「ワカナ」音を重視するなら「和奏」ならすっきりする。

和音とかで和ってのわ使われるし、和風だとかのニュアンスでも繋がりやすい。

羽奏でワカナのいいところは、ワカナって音にある。

それに当てた漢字の読み方がクソ気味だったのは、多く先人の指摘するところなのでここでは贅言せんぞ。

から「若菜」という言葉がある。だから、音は他の人が聞いて違和感が少ない。

今までのことをまとめると、<漢字もつ音>と、<漢字もつ意味>の両方を他の人に連想させやすくするのが名付けでは重要だ。

ここでの音というのは、あくまでまとまった時に聞こえが悪くないか、ということで、伝統的な読みにそぐうかどうか、ではない。

例えば「奏」で「かな」だとか、あとは最近若い忍者も良く使うんだけれども「翔」で「と」と読むようなやり口。

もちろんこれは漢字の読みのうえでは間違いなんだけれど、私は名づけの上での省きはまぁいいんじゃないかと思うんだ。なんつーか流行ってるし。


部下の上忍の2人目の息子の名前が「拓路」くんで「たくみ」くんなんだけれど、いい名前じゃん。

路を拓く、という意味もいいし、音も「タクミ」は律令官制以来なじみ深い。

個人的には、ぶつ切りで読むのであっても、音と意味が整ってればいいじゃんってこと。


あと、意味を重視しないで音で当て字したいときジョーカー存在が万葉仮名だ。

これは、漢字意味を捨てて、音だけを表すために用いられた漢字だ。

漢字だけど、意味を考えなくてすむ。音だけでいい。

私の部下のくのいちに「利都」で「りつ」ってよむ女がいるんだが、いい名付けだなって思う。全身タイツスタイル忍者なんだけど。

まり万葉仮名は実質ひらがなみたいなもん。「あ」は「安」からきてるんだけど、「あ」は「安んずる」という意味はないでしょ。


森鴎外の子女たちが元祖キラキラネームといわれることがある。私はそうは思わない。

ルイとかオットーとか、すべて外国の人々の名前としては通用するもので、音は問題ない。

当てている漢字も穏当である。万葉仮名を用いてるしね。

森鴎外のをキラキラネームとか言っちゃうのは、逆にお前の頭の中がキラキラしてるんだぞ、と思う。


忍者ってのは顧客ありきなんだから、例えば三菱の人とかに名簿(みょうぶ、って里では読む。古い読みだ)見られたときに悪印象を与えない名前にするのが重要なんだ。

佐助とかってのはダメだぞ。狙いすぎだ。かといって昨今のキラキラネームでもダメ。黄熊でぷうとか弱そうじゃん。かませ犬ですぐ死にそうじゃん。熊だけどさ。

からさ、個人的には「翔」で「と」がオッケーな理由はこの辺りにあるんだよね。

翔ぶじゃん。忍者。だから忍者にピッタリな漢字なのよ。「遥翔」で「ハルト」って読むのが若い衆でいるんだけど、いいじゃん。

遥かに飛翔する。もうこれ絶対強い忍者じゃん!

こうしてみると女子は古風な名前が付きがちなんだよな。こういうのももしかしたらジェンダー性があるのかもと思う。

くのいちのほうが古風な名前が残るし、顧客からも尊ばれる。

「閑」で「しずか」とか、「青葉」で「あおば」とか。さっきの利都もそうか。ちなみに閑と青葉はミニスカタイプの装束のくのいちだぞ、諸君

ということで「羽奏」がなんでダメかわかったかな?

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