2017-02-04

[]増田英雄伝説

 増田アースにおける最初知的生命は高緯度地帯に生まれた。

それが悲劇の始まりであった。

 サケ類似生物)漁により富を蓄え貧富の差が拡大した文明の中から

複数国家があらわれ、そのうちの一つが禁断の挙に出たのだ。

 薬物の使用による冬眠打破である

 隣国が寝静まっている間に、襲いかかった侵略者は内分泌系の異常により

凶暴化しており、下痢に苦しみながら暴れ回った。

 あわれな隣国はまどろみの中で滅亡した。

そんな事態がまたたく間に繰り返され、最初世界帝国「モレツ」が誕生する。

 だが、知的生命本来の生態をうらぎる生き方をよしとしない人々は、

レツ帝国奴隷労働を課されながらも、氷と木屑から船を建造。

知的生物ではじめて赤道突破することに成功した。

 こうして誕生した増田アース南半球側の「テイジー同盟」と北半球側の「モレツ帝国」は、

非常に毛深い知的生命たちの活動が困難な赤道を挟んで対峙

 数少ない通過点となりえる大陸西側増田アース地球と同じ方向周りである)の

寒流帯を焦点として永劫にも思われる角逐を開始した。

  •  モレツ帝国とテイジー同盟が接触したとき、国力においてモレツ帝国は圧倒的な優位に立っていた。  その差を埋めた要素の一つは、強制的な冬眠打破によりモレツ帝国内部で社会不...

    •  攻めあぐねるモレツ帝国に対して、テイジー同盟も有効な反撃ができているわけではなかった。 建前では彼らは全知的生命に自由な冬眠をもたらすことを国是としていたが、 赤道地帯...

      •  テイジー同盟成立以来ずっと続いてきたともいえる 増田アース最初の世界大戦は思わぬ形で集結した。  地軸がこけた。  以前書いたように増田アースに大きな月はない。 その...

  •  増田アース外知的生命体を捜索するにあたって、ある天文学者は以下のようなことを主張した。 「我々の例から考えて生命が知性を養うためには冬眠に迫られるほどの 気候の変化が不...

  •  むかしむかし、モレツ帝国勃興前。増田アースのある国に、蛮丁と呼ばれる大王がいた。  彼には言語能力に問題があり、意味不明の一言しか発することができなかった。 この時代は...

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