煽られたので書きました。聡明な青柳さんがわざわざ煽ってきたからには深い理由があることを期待しています。
こういう基礎的なことはもちろんご存知でしょうけど、まずgoogle検索結果はアクティビティを無効に設定しないと個人の訪問履歴などから検索結果が変わってくる可能性があります。
https://support.google.com/websearch/answer/54068?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja&oco=0
Google のサービス全体でより関連性の高い検索結果やおすすめが表示されるようになります。
なのである国は性暴力を推進してる文化があると強い確信をもつ人がその根拠集めにひどい資料ばかり検索閲覧していた場合、検索サイトが効率よく「資料」を提供できるように検索結果を変えてくる可能性は十分あります。
それをビジネスにしている会社もあります。SEO企業とよばれています。有名なところではフルスピードとかでしょう。
だから、検索結果の順位(検索用語のレコメンドも)と言うのは公共性も公平性もなにもなく一部の人間によって人為的に操作可能なので検索結果の順位だけで議論を展開するのは危険です。
更に言うとgoogleは1ネット企業です。政府機関でも国連機関でもではなく営利企業に過ぎませんので、公共性、公益性、公平性といったものを前提として議論を展開する態度は果たして正しいのでしょうか?例えばgoogleの検索結果で悪評ばかり上がってくる弁護士の方は極悪人なのでしょうか?
無論こんなことはネットリテラシーでは常識の範疇なので、ネットでライターをされている青柳さんはご存知でしょう。深い理由があって煽ってきた事を期待しています。
元記事で、 アメリカ人がrapeを性的に消費する目的で検索をされていることは述べられています。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/furuyayukiko/20160831-00061682/
同じトレンド分析をアメリカの過去5年分について行ったところ、やはりレイプ動画に関する検索が上位をしめていました。 https://g.co/trends/CDtYX
こうして見てみると、日本では「レイプ」も「強姦」もAV動画などの性的嗜好と結びつけられる単語であり、必ず撲滅しなければならない凶悪な犯罪であると認識されている単語ではないのだという実態が浮かび上がってきます
高畑容疑者の強姦事件が起こる前の状況を調べる為、検索設定を2006年7月30日から2016年7月30日にして「強姦」で分析をかけてみたところ、トップ5の関連検索は「レイプ」「レイプ 強姦」「強姦 動画」「強姦 事件」「エロ 強姦」でした。
とありますが、これは飽くまで検索結果では「なく」。検索された用語なので状況はアメリカと代わりません。
更に言うと「レイプ」というのはそもそも俗語です。英語で言うとboobsやtitsのようなものです。
強姦という法的にも使われる用語ではなく「レイプ」という俗語の検索結果を利用するのはboobsで検索してxvideosが引っかかるというのと変わらないのでは?
(ついでにこういう意見もあり真面目に話をするのであれば性暴力という方が良いのでは? https://twitter.com/emigrl/status/756664654949027840)
なので、アメリカに比べて日本だけとくに批判するのはチェリーピッキングなのではという疑問が消えません。
もちろん青柳さんはネットライターをされているのでこの程度の恣意性に気づかないとは考えられないので、わざわざ煽ってらっしゃったのは深い意味があるものと期待しています。
また、ネットでライターされている青柳さんはヤフーという多くの人に触れるサイトで文化論というエスニック集団への偏見に繋がることもある微妙な問題をこのような怪しい根拠で決めつけることにどう思っているのでしょうか?
例えば中国の検索サイト百度で強姦に相当する言葉の検索結果はこんな感じなのですが
https://gyazo.com/aded79174a6c37b349c4a51b3a6b65db
これをもって中国は酷いと決めつけるのは正しいことでしょうか?
所詮ネットのメディアなど信じるほうが愚かだと思われてるのでしょうか?
数日前に話題になった記事で、もちろんご存知でしょうが。このような記事がありました。
23歳以下の若い男性379人が参加したこの調査では、半数以上の54%の大学アスリートが「性交での強制行為(sexual coercion)を行ったことがある」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42282
「大学で勉強している女子学生の5人に1人が、在学中に性的暴行を受けていると推定されています。5人に1人ですよ。(中略)これは許しがたい事実です」
とあるようにアメリカのキャンパス内の事情はかなり深刻で、現在でも改善が見られているとは到底思えません。
アメリカと日本のどちらがひどいのかという話ではなく議論の恣意性を問題にしています
自殺志願者のように検索サイトに広告をうつというのは特に異論はありません。しかし、途中の議論がチェリーピッキングな詭弁でありやらなくてもよい文化論に足を突っ込んでいると感じました。