東京⇔地方を繰り返してきた自分の販売業、特に服飾系に対する雑感。
イ〇ンに比べて小売りはやっぱり厳しくて、そこで買い物するような人は本当に少ない。そんなことをつらつらと書く。
第一に、若者が少ない。団塊とその上のおじいちゃんおばあちゃんばっかり。
あの人達の保守的な思想は半端じゃない。強固で、染み付いて、それこそ白い服についたシミみたいに、ゆっくりゆっくり時間をかけて出来上がったそれはもう消えない。
第二に、みんなブランドや大手のものが好き。それ以外で買い物をする理由が特にない。
ここで挙がるのはSLPやLV、Loeweじゃなくて、Hareや大手セレクト、ニトリ、スターバックスとか。
一番のブランドはテレビの中の東京なんだな、とあらためて感じる。
第三に、小売りで買い物をするような人も、都内で見るようなセンスがいい一般人、今風にいうとCity boyみたいな、なんて皆無。
ほとんどがコミュニティの中での存在価値を買っているような人たち。
店側も本当はお客さんを選びたいんだろうけど分母が少なすぎる。少し無理をしてでも、コミュニティを作って、売り上げ、生活していく。お店に行っても内輪で会話をしているから自分のような新規はじろじろ見られて終わり。
(誤解がありそうだから先に書いておくけど逆恨みでこれを書いてるわけじゃない。むしろしょうがないと思ってる)
でも「地元」ではそれが売り上げだったり、信用につながるようだからもう抜け出すすべがない。どんどん店としての格や雰囲気はないがしろになっていく。
東京だとお客さんを店がふるいにかけるようなところがむしろ大事だと思っていた。良い言い方をするとターゲットを絞るということだけど、そういう人・力はもう地方にはない。
That's sell out
最後に、買った服を着ていくところがない。これが決定的だと思う。
若い子たちがデートに行く先はカラオケやボーリング、飲みに行くくらいしか選択肢がない。どこも車でしか行けないようなところばかりで、別に着飾って気分を上げてまで行くようなところはない。
地元の大学生の会話はパチンコ、麻雀、競馬、女、カラオケやビリヤードくらいしかない。
だらだらと書いたけど、客の服装を意識させるような良いお店・場所なんか田舎にはない。結局買った服を買ったところに着ていくことくらいしかない、上の話に戻る。
じゃあどうすればいいのかってすごく難しいと思うんだけど、自分は地元にも面白いお店あるじゃん、って言いたい。
若い街だと老舗とかそういったお店も少ないけれど頑張ってるお店は見つけようと思えば、ある。