2016-04-04

増田に書けばフィクションって事で済まされるよね! 29

ニュース見てて、女子中学生監禁した人が誰かに似てるなあ似てるなあと思ってたら

ああそうだ。だいぶ昔に辞めてった奴に似てるんだ。

各局がこぞって使用してるあのアップ写真。見れば見るほどよく似てる。

なんつうのかね。顔のパーツのひとつひとつ容貌のものはあまり似てないんだが、その奥から滲み出すものが凄く似てるっつうのかな。

いやー思い出すなあ。

求人も出してないのに偉いさんのコネで無理矢理入社してきた、兼業社家のそれも跡継ぎですらない予備。

ハッキリ言って歓迎されてなかったね。手ぇ足りてたし。しかも、入社からアレコレ既に噂を聞いてたんだけど、

まだ資格取ってる最中見習いでありながら地元での実習中に反抗、コネで入れてもらった別の土地神社でも反抗。あと何社かリピート

そんで、おハチがわざわざ遠方のこちらに回ってきたという話だったわ確か。

はいえ、「下馬評が最悪とはいえ、実物を見て判断しなきゃフェアじゃない」と思ったから。

いざ入社してきたそいつの態度を見て判断しようと思ったんだけど。

やってきたのは渡り中間みたいに尻軽にあちこち転々としてただけでロクな仕事も任されてなかっただけの、もう若いとは言えない年の奴で、しかもどういうわけか“経験豊富”をアピールしてた。

斯界もまた生え抜き評価される世界だ。お前がそのチンケな経歴を誇っている相手のお歴々は、上にそんなナメた態度なんざ一切取る事なく長期間勤め上げている方達なんだけど?と言いたかった。立場勘違いも甚だしい。

それでもなお、「意に染まぬ遠方に来させられて傷ついているのだろう」と、務めて好意的に迎えていたのだが。

新人指導を受けているところを傍から見ていると。

神社入ってきた奴がまず最初にこなす仕事もまともにやりゃしない。境内の一番遠い箇所の早朝清掃。率先しての受付。率先しての祈願奉仕。朝拝準備。雑用。肉体労働

仕事をまともに覚えない。ひたすら自分のやり方でやりたがる。一体何を仕事本質と思ってるのか知らないが、とかく伝統を受け継がない。

十歳くらい年下の指導役(そいつからすれば先輩)に仕事普通に押し付ける。まあこれは新卒上がりの指導役がヘタレ風見鶏なせいだが。

もちろん神社というのは信仰伝統を護持する関係上そう甘い組織じゃないから、見るに見かねて先輩や上役やらが注意するも、

スネるわゴネるわおどけるわ、でその場その場をやりすごし、指導すらまともに受け入れない。結果的仕事覚えられなくて困るのはそいつ自身だったんだが。

人の言いなりになるのが死ぬほど嫌いなのによく前職が勤まったもんだが、もちろん組織人として下命に服さねばならない局面なんていくらでも巡ってくる。年功序列上意下達。斯界の鉄則だ。

で、人の命令に従わざるを得ないときは、面従腹背背任背信。陰口三昧。

あまつさえ職員間の対立構造を裏で煽って激化させ、対立者それぞれに相手への悪口を吹き込みつつ怒りを煽るだけ煽って、自分だけは味方ですよアピール。まるで密告社会みたいなのを作ろうとしてたっけ。

そのやり口もえげつなかったなー。

まず、幾つになっても口さがない巫女連中と神職悪口で盛り上がり、距離を縮める。

やたらに反抗心を煽るだけ煽って、軽率巫女連中に小さな反抗を繰り返させる。

巫女の突然の態度変化から神職達もバカじゃないから巫女新人との間に敷かれたラインにやがて気付く。

で、年だけ食ってて経験豊富気取りで、仕事覚える気もする気もない新人に対する指導。まずはその鋭鋒を一旦、鈍らせる。

新人に対する当たり前の干渉が止んだ一瞬の隙を突いて、上役それぞれに、個別に接近する。

方法は同じ。二人きりになるタイミングで、別の上役への敵意や体制への不満を煽る悪口で大盛り上がり。互いにけん制しあうように仕向ける。

同時に自分理解である錯覚させる。

粗暴な奴なんて日ごろからうまく誘導しておいて、機会があれば、自分の気に入らない奴に暴力振るわせたりとかしてたっけ。

もちろん上役達もバカじゃないから新人の小ざかしい動きには当然気付くんだが、さあ事ここに至ればもう手遅れだ。

指導神職たる上役達は新人の育成に力を注ぐのが常だから、互いの確執はさておき、ひとまずこの新人をこれまでの神職達と等しく育成しようと思い直していた様子は幾度も見受けられた。だが既に、個々人がそうは思ってもなかなか言い出せない状態に陥っていたらしい。

なにせこの腹芸ばっかり得意な新人は、ちょっとキツイ事を言えばすぐにスネ、別の上役に自分悪口を吹き込みまくり煽りまくり余計に仕事をやり辛くさせるだろうという事がもう誰の目にも見えているからだ。

上役達はそれこそ何十年と同じ職場に勤めてきている地元人間から、そんな人間同士で揉めたくなんかない。

結果、自ら煽った上役同士の牽制を利用する形で新人への教育は止み、先輩諸氏も指導役も上から命じられたはずの新人教育を行えば上から理不尽攻撃が飛んでくるという謎の事態命令遂行を断念し、こうして今ここに、誰から教育されないバカが一人爆誕するわけだ。

さて。斯界ではしばしば、命令理解よりも服従そのものが求められる。

神職連中は昨日から受け継いだもの明日に渡す、詰まるところはそれだけが仕事からだ。

理解も、解釈も、希釈も、変質も、みないらない。

神社はただ黙って伝統を受け継ぎ、形を変えずに次代へ受け渡せばそれでいい。意見感想改善案もその一切を差し挟む必要はない。

歴史にIFがないように、伝統にもIFはないからだ。

服従を求めるのは、指導が厳しいのは、単純に、先人の伝えてきた伝統を踏みにじる事の重大さを本当に自覚させる為のものしかない。

だが、肝心のその指導をはねのけるようではこの先に何ひとつ学べることなどありはしない。

伝統の重みを嫌う人に伝統を背負わせようとしても無駄な事だ。伝統とは歴史の重みそのものなのだから

少なくとも私はそう思ったので、奴を業務に関わらせることはしなかった。

業務上同じ係にいくつか名を連ねていたし、これまでの新人には自分が教わったやり方をそのまま受け継ぎ、なるべくメインで業務担当させてきたが、コイツにはやらせるだけ無駄だと思ったし、そもそも何より態度が無礼過ぎたため神社の外の人に関わらせる事すらできなかった。損失を招く未来しか想像できなかった。

仕事のやり方も教えてもらえず、仕事もなく、手の空いて暇でしょうがないバカは、なぜか先輩達の仕事評論を始めた。もちろん下っ端としての業務放棄したままだ。

比較相手してくれる先輩に対しては、献策や改善案提示も始めた。

無論いずれも、責任取らなくていい立場バカ提示する案だから、地に足の着かない無責任な計画ばかりだった。もちろん採用されない。

困り顔で会話に応じ深甚の感謝を述べていた先輩方の表情が印象的だった。

ま、こいつも神社転々としているだけあって、肝心なところで脇が甘い。

上役にだけいい顔をしているだけでは、この均衡状態は長持ちしないという事に気付いていなかったのだろう。

さて、こいつが風に吹かれる風船みたいにあっち行ったりこっち行ったりするのを決めているのは、コネ大元である、さる偉いさんだ。

偉いさんもまあ、自分押し付けた面倒な人材の動向なんてのは気になるわけだ。勝手に顔を潰されても困るから

で。たまたま折良く動向を訊ねる相手が私だったという事が、きっと分水嶺となったのであろうと思われる。

まあ私もお偉いさんの前だし礼儀節度を守った返答しかしなかったが、向こうは訊きたい事だけは訊けたような苦い顔をしていたからなあ。

さて、知らないところでまた勝手に動き出す自分運命も知らず、こいつはどこまでも俗物だった。

巫女に手を出すなと奉職時に言われたはずが速攻で手を出し、用意してもらってた社宅に連れ込み半同棲、年単位イチャイチャ

それだけ派手にやってて、しか責任も取る素振りすら見せなければ、流石に近隣の住民達の口の端にものぼってくるのが当たり前だよなぁ。

最後は周辺住民の噂になった事を問題視されて、二人揃って辞めてった。

辞め時にわざわざ親が来て、本人のいないところで職員一同に向かって深々と頭を下げ、はっきりと口に出して許しを請うていたくらいだもんなぁ。

しょうもない理由で辞めてくゆとりは多いけど、あそこまで、年取った親に頭下げさせて「どうかお許し下さい」なんて台詞言わせた奴は後にも先にも見た事ないわ。

宮司である親父さんがそうやってずっとペコペコ頭下げて守り続けてきたものが何かなんて、軽蔑こそすれ、あいつは一度も真面目に考えた事すらないんだろうなぁ。

跡継ぎじゃねえんだったら、気に食わない事ばかりなら斯界からとっとと出て行けよと。社家の恥だわ。

たまたま折良く次の転任先が探されていたおかげでまた転任していけたようだが、しかしなんとまあ因果な事に。

その転任先も「巫女に手を出し即日クビになった奴が出て人手不足だったから」という理由で人を探していたのであった。

先で何が起こるか、どう迎えられるかなんて想像が付くし、つくづくどこまでも因果応報という言葉の付きまとう奴だと思う。

しかしまあ、「巫女に手ぇ出したか神主クビにしたんだけど人が足んなくなったから、ヨソの神社巫女に手ぇ出してちょうど問題になった奴がいるんでそいつ転任させるねー」でよく通るもんだ。何で誰も怒んないのかねぇ。


さて。

女子中学生監禁犯人写真を見て、上記の奴によく似通ったものを感じたわけなんだが。

ニュース番組では「監禁ではなかったのではないか」「自由ありすぎて監禁されていたとは言えないのではないか」などという報道もよく見る。

報道を見て受ける印象もまた、どっちだかわからないな、と確かにそう思える。

しかし、

奴が仕事するどころかそれを否定してむしろ仕事本質破壊解体しにかかっていたように、

それと似通ったものを感じるこの犯人もまた、ぱっと見、監禁とは言えないようなソフトな共同生活を送っていたように見えてもその本質は、実態は、監禁以上の恐ろしい精神支配マインドコントロールや恐怖の植え付けを被害者に対して行っていたのではないだろうか。そのような疑念を覚える。

もちろん擁護する余地だっていくらでもあるんだろうが、きっとその場にいないとわからない事も沢山あって、

それは無論被害者しか語り得ない内容な上、また人に信じさせるのはとても難しい事柄のような気がする。

このエントリのように。

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