シオドメ・スタージョンは「世の中の90%はクズである」と言ったがそれは奴隷とそれ以外の比率においても同じである。
学生時代、新人時代であれば少し人より優れているだけで十分な存在意義を見出し見出されることが可能だが社会に出て10年もすればその大部分が奴隷として埋められてしまう。
本当に一握りの天才になって自分を必要とさせるか、金を回していく側として世の中に自分の存在を挟み込むか、そうでなければ自分を買い叩かれながら何とか社会に食らいつくか。
この3つの選びようがない選択をつきつけられる。
天才になるには自分の可能性を信じるしかない、しかし失敗すれば待っているのは下層階級の奴隷である。
金を作り出そうと必死になってもまたそれで待っているの下層階級の奴隷である。
奴隷として中流に行こうと思えば最初から奴隷を目指すしかない。
そして何とか奴隷としてそこそこの地位を手に入れたものがこう語るのだ「私は奴隷としての自分を早くから自覚した。お前たちにはその覚悟が足りなかった。私は勝者だ」と。
それを見て天才は呆れ、何とかたどり着いたわずかな金持ちと数多の七光達がほくそ笑むのだ。
この時代には「1人の平均的な人間」として生きていくことが可能な選択肢がどこにもない。
一体誰がその選択肢を奪いとったのだろうか。
もちろん答えは君が思っているとおりだ。