2015-02-12

「バブみ」

今日、「バブみ」という言葉を知り、日本語の持つ奥深さとオタク文化の繊細さに感銘を受けた。

「バブ」が「バブバブ」という赤ちゃん擬音語から来ており、対象母性を感じるという意味で使用されているのは明らかとして、この言葉の発案者はそれに「み」を付けた。「バブい」でも「バブさ」でもなく、「バブみ」。

「み」とは「味」である。「旨味」や「エグ味」などに並ぶものとしての「バブみ」。「バブい」ではその度合いが表現できず、「バブさ」では程度を測るようで、対象に対する敬意に欠ける。ほのかに醸し出される「味わい」としての母性を、彼(おそらく)は「バブみ」と表現した。

そこには、オタク文化ならではの「対象との繊細かつ一方的距離感」がある。「味わい」という繊細で多次元的な評価軸を持ち、さらに、あくまで甘える側から視点である「バブバブ」を使用することで、対象主観排除している。矛盾するかもしれないが、対象に敬意を込めることと、対象をこちら側に巻き込まないことは、オタク文化にとっては同義である。「萌え」も同様で、草木が伸びる様を表す自動詞で自らを表現することで、間接的に対象表現している。そこに対象主観はないが、それを無視したのではなく、敢えて入れなかったのである

そういった脈々と連なる想いがどこからともなく湧きあがり、2015年言葉として顕在化したのが「バブみ」なのではないだろうか。

(オチはありません)

  • 「み」とは「味」である。「旨味」や「エグ味」などに並ぶものとしての「バブみ」。「バブい」ではその度合いが表現できず、「バブさ」では程度を測るようで、対象に対する敬意に...

  • 言葉だけみて 「風呂(バス)で屁(ブ)をこいたら実が出た」 って意味かと思ったら全然違った

  • Twitterで「死にたみがある」って言葉を使って自虐するネタが流行ってて、 それを受けて形容詞をなんでもかんでも「○○みがある」って言うネタが流行したんだが、 その流れの一貫と...

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