2015-01-13

エコノミスト誌の「リベラル政治思想

 1つは、言論の自由だ。自粛であれ何であれ、言論の自由制限すべきだったのだ

ろうか? その答えは、断固として「ノー」だ。

 2つ目は、欧州におけるイスラム教だ。今回のような出来事は、西側民主主義とイ

スラム過激派との間で交わされている文明闘争の一環なのか? 戦場ペシャワール

からラッカへ、そしてパリ中心部にまで広がってきたのだろうか? その答えは、

やはり「ノー」だ。

 シャルリエブドの刊行物は、すべて正当な権利の下で発表されたものであり、フランス

法律がそれを認めているのも正当なことだ。この点については、いかなる留保もあり得ない

風刺画意見不謹慎悪趣味であったとしても、それが直接的に暴力扇動するもの

ない限り、発表を禁止すべきではない。

 シャルリエブドは、イスラム教だけでなく、あらゆる宗教を風刺している。とはいえ、仮

に同紙がそう望んだのなら、イスラム教だけを風刺する権利もあるはずだ。それは、欧州

住むイスラム教徒が、欧米の退廃を非難したければそうできる権利を持つのと同じことだ。

 いずれにしても、怒ったり怒らせたりするのと、それを理由に人を殺すのとでは、天と地ほ

どの違いがある。その間を隔てているのは、数世紀にわたるリベラル政治思想だ。鉛筆やキ

ボードを使ってできる行為で、カラシニコフによる報復正当化されるようなものなど1つ

もない。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42633

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん