2014-10-01

月刊少女野崎くんブームから見る日本人の幼稚化

野崎くん」ブームその裏で

漫画月刊少女野崎くん」が現在人気を博しているという。

映像ソフトは1万枚以上売れ、原作コミックもかなりの人気であるという。

この「月刊少女野崎くん」の原作コミックだが、発刊している企業は今年8月著作権侵害の疑いでSNKプレイモア大阪吹田市から

刑事告訴されたスクウェア・エニックス東京新宿区である

また、この事件に関する報道を踏まえると、同社は恒常的に著作権侵害を行っていたと推測される。

加えて、同社はSNKプレイモアからの再三の申し立てにも拘らず、著作権侵害を行っていた漫画を連載・発行し続けていたという。

これらの点を踏まえると、スクウェア・エニックスは順法精神に欠けるある種悪質な企業しか言いようがない。

想像力欠如した幼稚な人々

順法精神に欠ける悪質な企業に対しては不買運動とまではいかないまでも、その企業製品に対する買い控えが起こることは多い。

また、不買運動を起こすことで悪質な企業駆逐するとともに、順法精神を持つ優良企業をより成長させることができ、

結果として消費者労働者権利が守られるとともに、より公正で互いの権利尊重される社会に近づくことになるだろう。

一方悪質な企業商品を買い続けるということは、優良企業駆逐させ悪質な企業跋扈させることにつながりかねない。

その結果、消費者労働者権利蹂躙されることとなり、公正で互いの権利尊重される社会からは遠くかけ離れたものになるだろう。

さて、スクウェア・エニックスの発刊する漫画、あるいはゲームソフトなどに対し不買運動が起こったという話は聞かない。

それどころか同社が刊行する「月刊少女野崎くん」といった漫画単行本や同社が制作に関与した映像ソフトが非常に売れているという。

このことから、今年8月事件発覚後から今まで「月刊少女野崎くん」に代表されるスクウェア・エニックス商品を買った人は、

自らの快楽追求の帰結がどうなるか、そして自らの購買行為社会にどのような影響を与えるのかという2つのことに関する想像力を欠如した、

幼稚な人間と言わざるを得ない。

そして「月刊少女野崎くん」が未だに売れていることは、それだけ幼稚な人間が増えたということの証左である

勿論年端もいかない乳幼児なら自らの快楽追求の帰結がどうなるか、あるいは自らの行為社会にどのような影響を与えるかについて

考えが及ばないのは自然である

しかし「月刊少女野崎くん」に代表されるスクウェア・エニックス社の刊行する漫画などは「おかあさんといっしょ」や「みいつけた!」といった

乳幼児向けのものではなく、中高生以上の年齢層を対象にしていると推測される。

したがって、この「月刊少女野崎くんブームは、中高生以上の日本人の幼稚化をシンボリックに表しているといえよう。

「正しい絶望」こそ必要

この日本人の幼稚化に対し、例えば「月刊少女野崎くん」といったスクウェア・エニックスの刊行する漫画ゲーム発禁にしたところで

残念ながら対症療法にすらならないであろうし、そういう意味で今の日本の状況は絶望である

しか日本人の幼稚化に対し絶望することこそ、次なる突破口を探すうえで必要かもしれない。

「絆」や「希望」といったスローガンに惑わされることなく、正しく絶望したうえで次の手をひねり出さなければならないだろう。

補記

この文章では「月刊少女野崎くん」を購入する人に対し幼稚な人間批判したが、事件発覚以後同社の商品を購入した人間もまた、

等しく幼稚な人間である。つまり、「月刊少女野崎くん」を「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」といったゲーム

あるいは「鋼の錬金術師」や「ばらかもん」、「帰宅部活動記録」といったほかの漫画に当てはめても同じことがいえる。

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