2014-09-24

はまったアニメプロパガンダ

自分深夜アニメ基本的には見ない。

しかし、昨年放映された某深夜アニメにはまってしまった。

内容については伏せておくが、話の内容も結構面白く、また主役のキャラクターを演じる女性声優演技力も相まって非常に魅力的な作品であった。

しかし例の深夜アニメは、政権や経営者団体の意向を伝えるためのプロパガンダという側面の強い作品であった。

「生きづらさ」と「自己責任

例の深夜アニメの具体的内容は伏せておくとは先述したが、作品を読み解くためのキーワードとして「生きづらさ」と「自己責任」の2つがある。

「生きづらさ」に関してだが、主人公人間関係などに困難という「生きづらさ」を抱えている存在として描かれていた。

もちろん人間関係に困難を抱えた主人公古今東西多くの作品に登場し、またプロパガンダ目的以外の作品にも「生きづらさ」を抱えている主人公が登場することも多い。

従って、「生きづらさ」だけを以てプロパガンダ認定するのは乱暴である

もう一つのキーワード自己責任」についてだが、例の深夜アニメ主人公が抱える「生きづらさ」を嘲笑する作風であるように感じられた。

また、話の内容も「生きづらさ」の根源を徹底的に自己パーソナリティに求めるものである

これらを踏まえると「生きづらいのはそれを感じるあなたが悪いのです。社会制度は何も悪くありません。だから自分を変えてね。」という自己責任イデオロギーが例の深夜アニメの底流を流れているといえよう。

さて、例の深夜アニメは「経営者団体の機関紙」と揶揄される大手新聞社資本関係を結ぶ放送局制作に関与していた。

また、

・「経営者団体の機関紙」は社会保障スリム化と自己責任イデオロギーの吹聴を主張として行っている

・第二次安倍政権メディアへの介入を強化している

安倍政権もまた経営者団体と蜜月関係にある

このの3点を踏まえると、政権や経営者団体の意向が例の深夜アニメにも反映され、結果政権や経営者団体のプロパガンダとして例の深夜アニメ制作放送されたということが推測される。

娯楽には気を付けるべき

一見魅力的な話もキャラクターも、実は政権や経営者団体の意向視聴者インプリンティングさせ、思想誘導させるための装置の一つでしかなかった。

作品政治性という物語の根幹に目を向けようともせず「キャラクターが魅力的だから」「話がおもしろから」という枝葉末節に眩惑され、

あまつさえ映像ソフトキャラクター人形出演者声優が登場するラジオCDなどを嬉々として購った、己の軽佻浮薄さと愚鈍さに慄然とした。

そして過日、アニメ映像ソフト人形女性声優が登場するラジオCDなどを全部処分した。

ただ例の深夜アニメ以外にも、政権や経営者団体のみならず、右左問わず様々な政治団体ロビイストエージェントが、テレビ漫画小説ポピュラー音楽映画といった

ポピュラー文化を通じ人々を特定イデオロギーに染め上げようとしていることは容易に想像される。

もちろん接触者が全員特定イデオロギーに染め上がるといった、皮下注射モデル妥当であるとは思えない。

しかし例の深夜アニメのように魅力的なキャラクタープロットで人々を眩惑し、徐々に思想イデオロギーインプリンティングさせることは十二分に考えられる。

これを踏まえ、今後はテレビ漫画小説ポピュラー音楽映画といった娯楽にはなるだけ目を向けないように心がけていきたい。

勿論「だからあなたたちも娯楽には目を向けないでね」と言いたいわけではないし、思想イデオロギーを読み解いたうえでいったんそれを相対化できるなら娯楽を楽しむのもありだろう。

ただ枝葉末節に幻惑され、思想イデオロギーに目が向かなかった己の愚鈍さを鑑みた場合、娯楽から遠ざかった方がベターだと判断しただけだ。

ついでに例の深夜アニメ映像ソフトも全く売れず、一部マニアから「爆死」と揶揄される作品である

ちゃんと思想イデオロギーを読み解いたうえで、一旦それを相対化できるリテラシーは多くの人に備わっているのかもしれないと安心した。

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