2014-08-30

二十数年生きてきて、恋が分からない。

未だに恋と言うものが分からない。

性の芽生えというか、性交の本当の姿を知ったのは高校一年生の頃。

男子としては恐らく遅い部類だ。

中学まではセックスという言葉意味定義は知っていたが、実際に布団やベッドの上で何が行われているかなんて知らなかった。

知ったのは高校一年の秋ごろ、友達から借りたエロ小説挿絵セックスの正体を知った。

それまでは精通もしてなかったし、子どもを作る方法は何らかの手段精子を取り出して、病院かどこかで女性の子宮に入れるものとばかり思っていた。

まさか陰茎から子宮へ直に注入するなんて思ってもみなかった。

話はそれたが、そんな経緯があってか僕は恋と言うものが分からなかった。

好きな女の子とか言われても、顔や性格が好みだなぁというくらいにしか思わなかった。

そんな僕だったが、高校二年の秋ごろ気になる子が出来た。

出来たというよりは、一年生頃から徐々に潜在的に気になっていたのを改めて自覚したといったところだ。

実はその時僕とその子と、僕たちの共通の友人の中でひと悶着あった。

その友人はその子元カレで、別れる際その子嫌がらせをしたんだ。

クラス女子全体を巻き込んでのちょっとした騒動になったがまぁ何とか収まって、それに対しての仲裁に入ったこともあり、その後僕とその子は良い感じになった。

下の名前で呼び会うようになり、学校帰りに港の近くで夜の海を眺めながらタバコを吹かしたりした。

今思えば、青い関係だった。でも、それも長くは続かなかった。

結論から言えば、僕たちは付き合うに至らなかった。

僕の方から一方的メール無視するようになり、やがて自然と会話もなくなった。

彼女のことが嫌いになったわけではない。ただ、僕の心はいきなり彼女に対し無関心になった。

僕は、彼女との肉体的関係想像できなかった。

彼女と肉体的関係を結ぶことが心底嫌だった。

それは彼女女性として魅力的でなかったわけではない。

しろ逆に、彼女と肉体的関係を結ぶ自分の姿を想像し、心底気持ちが悪いと思った。

そして、その感情は今でも変わらない。

誰かを好きになるたび、その記憶が呼び出されては好きな人と距離を置いてしまう。

今ではもう、女性として人を好きになることもなく、人を人としてしか好きになれなくなった。

皆、人を好きになり、その人と幸せになっていくのに、僕は人を好きにすらなれない。

好きになったとしても、皆と同じような普通恋愛なんて出来ない。

僕の生まれ持った性質は、きっと好きな人を傷付ける。

性嫌悪なのか、無性愛なのか。

僕は自分の正体が知りたい。

幸せに、なりたい。

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