ニュース番組、情報番組、新聞、雑誌・・・には、「子育てで、これだけカネがかかる、大変でした」という記事は毎日掲載されている。
だが、
「首都圏年収500万円ですが、何とかやりくりして、2人の子供を育ててます。
具体的には●●を工夫して、市役所の●●の制度を使いました」的な「成功例」は、あまりマスコミは報じない。
マスコミ的には、「子育てに莫大なカネが掛かって、それが少子化に直結している。政府は予算を回せ!!」という
構図の記事にするのが「社会の木鐸の使命」と思い込んでいる。
というか、「子育てにカネが掛かる、ケシカラン!!」というトーンの記事の方が「読者に支持される、売れる」と思い込んでいるから、
そういう記事ばかり量産する。
確かに子育てにカネが掛かり、それが少子化を推進している点は事実だろうが、
一方で、
「あまり知られていないこういう制度を使えば、子育てはもっと楽になる」のような、「真の意味での情報番組」、
「ああ、こういう工夫をすれば、意外と負担少ないんだな。
子供を作る気はなかったが、じゃあ子供作ってみよう」的な出産誘引作用もあるんじゃないか?
いわば「子育てのライフハック」、そういうトーンの新聞記事・雑誌記事・テレビ番組が、意外と少ない気がする。
仮にあっても、そういう情報は「(既に子供を持ってる)子持ち層をターゲットとした雑誌」なんかに限定されていたりする。
むしろ、「(経済的理由が主因で)子供を持つことを躊躇している層」に、その手の情報は届けるべきであり、となると
一般的なニュースとか、一般的な総合雑誌なんかにも、どんどん掲載されるべき。
ビッグダディは極端な例だが、年収300~500万円くらいで、さまざまな制度を駆使して、
何とか子育てを乗り切っている実例(いわば「成功例」)を10例くらい、新聞やテレビが特集して取り上げないものか?
多分、今はやりの「マイルドヤンキー家族」が多数出ることになるだろう。
23区内の一部上場企業勤めで、マイルドヤンキーと無縁な人は、「子供作るのには年収1,000万円なきゃできない」と
思いこんでいて、1,000万円達するのを待っているうちに卵子老化して医学的に生殖不能になったりする。
そういう人に、「年収400万円の子育て成功例」の情報シャワーを浴びせれば、
「な~んだ、今の年収600万円でも、なんとか子育てできるかもしれない」と気軽に出産に踏み切る人も出てこよう。
あと、「子供1人育てるのに、成人まで3,000万円程度かかる」といった報道は、事実かもしれないが、
今時マンション業者でも、ストレートに「このマンションは5,000万円です。」と「金額だけしか言わない営業」はいない。
ちゃんと噛み砕いて、「30年ローンで、毎月●万円、ボーナス時●万円の支払いで済みますよ。家賃よりトクでしょ?
繰り上げ返済もできますし、イザとなれば団信でローンも消えますよ・・・」と営業トークして、客の購入意欲を煽る。
「5000万円」という金額を聞くと「自分に縁のない数字、高すぎる」と感じるが、毎月の返済額に置き換えると、
一気に「身近な数字」「なんとかなりそうな数字」に変身して、そのまま購入へとなだれ込む。
「成人までに数千万円掛かります」という報道だと、普段縁のない「千万」という単位になって、
これが「月々●万円」という報道なら、結果的には同じ金額でも、なんとなく、「ちょっと頑張ればなんとかなる数字」のように見えてくる。
ブコメの中に 「紙の記事はその手の生活防衛記事ばかりだよ、紙の新聞読め」というブコメがあったので追記。 ここで重要なのは、 「単なる生活防衛ライフハックの紹介」記事じゃな...