2014-01-18

テレビドラマの「明日、ママがいない」について児童養護施設当事者として思うこと

児童養護施設舞台にしたドラマが放送されると知り、見てどんな悪口を書いてやろうかと思ったら、普通に面白くて見入ってしまいました。

テレビドラマなのでオーバーな所があり、赤ちゃんポストに入れられていたかポスト貧乏からボンビーとあだ名を付けて呼び合っていますが、児童養護施設にいる子どもたちはいちいち他人の境遇を気にしなくて、身の上話はあんまりしません。

やっぱり人間なので個人の関係で好き嫌いはあっても、貧乏からってことでバカにしたり差別することはありません。何かの縁で一緒に暮らすことになっただけのことです。

ドラマでそこ違うんだけどなあと思うことがありますが、それを除けば悪くはないと思います

Twitterの論争を見ましたら、児童養護施設関係者ボランティアと思わしき方々が激怒して、反対に施設出身者は概ね賛同の意を示してます

かく言う私は日本テレビに頑張って最後まで放送してほしいです。

三上博史さんが演じる施設長の台詞暴言だと問題視されていますが、ここだけ見たら確かに過激で「人の心がないのか!」と思えます

しかし、児童養護施設の外の世界を眺めたら、三上博史さんの台詞あながち間違いではありません。

児童虐待厳罰化、家庭支援児童養護施設の拡充、家庭的養護(里親制度)の拡充、養子縁組の拡充、親学発達障害と、児童を取り巻く環境が急激に変わりつつあり、それぞれの主張の是非はひとまず置いといて、確固たる信念があります

それぞれの考えをお持ちの方々は自分がやっていることは正しいと思っているので、当事者である子どもが反対の意見を言うことは許されず服従を求められます

それぞれの主張から子どもの身を守るために、お前たちはペットと一緒でご主人さまの言うことを聞いてればいいというのは現在システムからだと全く持って正しい指導であり、子どもが本来持つ「らしさ」を殺さなければいけません。

火垂るの墓主人公の2人が死んだのは親と家庭の愛情を知っていてあまりにも子どもらしさを持ちすぎ、皮肉にも助言してくれる大人がいなくて身を滅ぼしてしまいました。

お前たちはペットと一緒だ!服従するんだ!と誰かが言ってあげてれば少なくとも生命を保つことができたはず。

ドラマのは極悪非道暴言施設長とバッシングを受けてますが、とても現実的指導で優しさと愛に溢れて、児童養護施設はこのやり方を採用するのも悪くないんじゃないかと感じた次第です。

立場が弱い子どもの心理をウマく表現できてるのに、暴言と見なしてしま福祉のほうにガッカリ。

  • 面白い指摘だ。 ドラマを真に受けて児童養護施設出身の子供や職員への偏見やらを産む、なんて批判が多いが、 それほどまでにドラマの影響力が強いなら、軽々しく虐待や子捨てする親...

  • togetterでも似たようなこと言っている人いたよね。 もしかして同じ人かな? すごい下世話なくくりだけど、これで怒っている人ってヤリマン・ヤリチンでしょ あの「虐待されてもママ...

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