2013-10-20

冬が来る ~鬱病患者の憂鬱~ 

 これからの季節、日照時間が短くなる。

 日光の強度も弱くなる。

 脳内セロトニンを増やしてくれるお日様が減って、鬱病患者には辛い季節がやって来る。

 特に朝が辛い。

 鬱病持ちは、朝・午前中に症状重い人が多い。

 不眠症併発している人も少なくない。

 冬日の朝方、眠剤が切れ、浅い眠りから目覚める。

 早朝。外は暗い。

 起きるには早すぎる。

 でも、眠いたいのに眠れない。

 かと言って、眠剤をキメたら会社行けない、仕事できない。

 おまけに、朝だから気分はどんよりとしている。

 食欲はないけど、簡単な朝ごはんを無理して食べる。

 信じられないほど重たく感じられるスーツに袖を通し、家を出る。外はまだ暗い。

 ラッシュ前、人もまばらなホームで電車を待つ。

 駅員が、列車の運行状況をアナウンスする。

 今日も一日頑張ろうと、私はぼんやりとした頭で考えるのだけれど、駅員の声が嫌でも耳に入る。

 人身事故ダイヤが乱れていることを繰り返し聞かされる。

 冬、不眠、早朝、薄暗い空。

 どんな人が飛び込んだのかな。

 鬱患ってる人かな。なんでもない、健康な人かな。

 そんなことを、春が来るまで何度も考えることになる。毎年。

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