2013-09-15

婚外子非嫡出子)への財産分与区別が無くなることの大きなリスク

結婚した妻から生まれたかどうかに関係なく、血統のみを問題に財産分与する制度というのは次のようなリスクを持つと思う。

資産家の財産の乗っ取り」

例えば以下のような犯罪を計画するメリットが出てくる。

現在日本人長者番付一位の男性資産は1兆5千億円ほどであり、子供は2人いる。

彼の資産を入手したいと思った組織が、まずは彼の精子を入手する。

方法は例えば、彼と性交渉しそうな女性を買収したり色仕掛けをする人を送り込んだりして避妊から回収したり、

単に彼を誘拐して入手してもよい。

次にそれを用いて、あらかじめ準備しておい途上国大勢女性協力者たちに対し、人工授精妊娠させていく。

それによって8人の子供が生まれれば、その子たち(を準備した組織)は、合法的に彼の資産の80%、1兆2千億円の相続権を得る。

18人生まれれば、組織資産の90%、1兆3500億円の相続権を得る。

妊娠過程犯罪行為があろうと、生まれてくる子供達に罪はないし、日本人を父に持つ彼らは日本国籍を取得できる。

また、血統的には間違いなく彼の子であるので、現在いる2人の子供達と等価遺産相続権を持つ。

当然、遺伝的に彼の子であることを証明するデータは万全の体制で準備しておき、強制認知を行う。

もちろんその子供達はあらかじめ相続した財産を全て組織に渡すことになる仕組みの上で存在しているわけだが。

このようにみていくと、かつて結婚という制度財産相続意味を持つ制度の上では、資産家本人を狙う犯罪を実行するメリットは少なかった。

彼を誘拐したり殺したりしても、彼の財産は彼の戸籍上の家族に渡るだけだからだ。

しかし血統のみが問題となるなら、この他にも様々な乗っ取り手段が考えられる。

そして、精子さえとってしまえば、本人が死亡したほうが速やかに相続がなされるため、殺害する大きなメリットが発生する。

自分誘拐して精子を搾り取って殺した組織に、自分遺産のほぼすべてが渡ってしまうというのはさぞや悔しいだろう。

したがってそのようなメリットを発生させないように、制度に修正を加える必要があるだろう。

さもないと資産家達は、日本人であることによる自身の生命安全リスクが大きすぎて、日本から離れるという防衛策を取るしかなくなる。

日本人であるまま資産を持つことは危険だという認識が広まることは、日本社会にとって大きなデメリットとなるだろう。

また、仮にこういった犯罪計画が成功すれば、そういった組織に莫大な資産が渡ることになるので、それも大きなデメリットだろう。

なにしろ得られる金額が膨大であるのに比べて、その計画のための準備はかなり低コストで可能だ。

私が犯罪組織ボスであれば、あのニュースが出てからすぐに準備を開始し、そろそろ実行可能になるころだ。

彼本人を狙うリスクが大きすぎると思えば、彼の2人の息子に対する色仕掛け作戦からはじめてもいい。

何一つ犯罪を犯さず、単にゴミ箱から拾った避妊具の中の精子を回収して有効活用するだけでも時間をかければ資産ほとんどを乗っ取れるのだから

また、番付1位のガードが固いと思えば、2位以下をずっと見ていけば、色仕掛けに弱そうな人もいるだろう。

30人ほどいる資産千億円以上の日本人男性の全員が、一切浮気をしないということもあるまい。

仮に私が実行するなら、日本人協力者を揃えて、被害者本人ですら生まれてきた子が自然妊娠によって生まれた自分の子であることを否定しきれないような形で実行可能なケースのみを選んで実行していくかもしれない。

また、技術進歩により体細胞から生殖細胞を作れるようになれば、資産の子供の量産はさらに容易になるだろう。

このように、本人の意思と無関係に血統のみによって相続権が決まる制度には大きなリスクがあるので、

実害が出ないうちにしかるべき対策がされることが望ましい。

  • 認知してないと婚外子は相続できないだが 長文書く前にもうちょっと現行制度調べろよ

    • より分かりやすくなるよう該当部分を加筆・修正しました。ご指摘ありがとう。 修正前 当然、遺伝的に彼の子供であることを証明するデータは万全の体制で準備しておく。 修正後 ...

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