カツヲを何度も殺しかけたりイジメ抜いたりで村八分してたのは間違いない。
村に来るまでは温厚な人だったそうだし、人間をここまで変えられるのは田舎の人間だけだ。
都会にもあるだろう?
同和地区っていうのが、被差別部落と同じ意味として見ても良いと思う。
かくいう俺も同和地区に引っ越した時新地区出身てことで学校じゃ集団無視されて、
それを教師に言うとお前が悪いと怒られたもんだ。
そこは『日本の行ってはいけない場所』で有名な大阪の長居公園近くだ。
あそこは当時オウムの管轄だったし危ない所だと知ったのは卒業後だった。
話を戻すが、山口のアレももしかしたらカルト宗教が入ってたんじゃないか?
そしてカツヲはそいつらの洗脳に付いて行けなくて関わるのをやめて自治会も辞めた。
そのツケが後にお前の貰った退職金払えというジャイアニズムと従わないなら草刈り機燃やすし
お前も殺しても良いんだぜと包丁(ナタ)でグサリ。
そして、悲劇は起きた。
殺された奴には悪いけど、こういう事情があって、しかも殺されなかった連中はこの事実を隠蔽さえしようとしてたし、
カツヲが見つかった時には「なぜ生きて捕まえた」と発言するなど村全体が異常なのは間違いない。
だから殺されなければならなかったのかもしれない。
窮鼠猫を噛むの故事と同じで、人間追い詰められたら何をするか分からないし、
ここまで村全体でたった一人の住人を追い詰める異常な環境を見ると
同情するし死刑は免れないだろうけど、情状酌量の余地は十分にある。
それにしても泣けてくるのは、その前にカツヲが警察に相談していたにも関わらず警察が何ら対策を講じなかったことだろう。
父親が死んで身寄りのなくなったカツヲに残されたのは知人から譲り受けた犬二匹だけだったし、
被害者は殺されるだけの十分な理由があるし、警察は頼りにならない。
となれば、カツヲが殺すのはもはや時間の問題だったと思う。
惨殺される位だからよほど恨みがなければ起こらない。
殺した上で放火したのは、多分草刈り機を燃やされた事、あの張り紙の真意と村人への殺意を明らかにするには
これ以上明白な証拠はないと言える。
やはり被害者は殺されるべきだったと言わざるを得ない。
殺す道理は確かにあった。俺が同じ立場でもやったと思う。それだけこの村八分は異常だということ。
事実だったらね。