宇川直宏(以下:宇川):全部繋がったって確信はすごいですね。でもそういえば小学校のときに行って、そのイメージがずっと引きずっている場所が、一箇所だけありますね。それは『ドラーの兄ちゃん』ていう人がいて、その人ね、頭おかしくて、まじで精神病院入ってたみたい。同じ小学校の先輩だったんんだけど、いっつも「ドラー!」って言って怒ってる。
宇川:でバット持って、追いかけてくるんですよ。まじで怖い。ある意味クラスト、完璧に。
アイ:ウォリアーズみたいやん。
宇川:で、ドラーの兄ちゃんに連れられて、ドラーの兄ちゃん家に行ったことがあって、「ドラー!」って怒られながら(笑)。いやまじでこっちが何を言っても90%は「ドラー!」としか言ってくれないんですよ(笑)。「あのー、僕のどかわいたんですけど」、「ドラー!」「あのー、僕も、そろそろ帰りたいんですけど」「ドラー!」って全然会話が成立しない(笑)。なんかもー、ニューギニアかどっかの奥地の未開人と話してるみたい(笑)。住んでいる所完璧に長屋で、こんな長い10mくらいのコケとかが、屋根にふさ~とかって生えてて。
宇川:10mのコケ凄いでしょ。屋根全部、10mのコケなんですよ。凄くないっすか、それ。あ、スミマセン10mもない。
宇川:1mくらい。(中略)それからその1mのコケが、屋根から下に全部垂れてる。もー、すんごくて、髪の毛生えてる感じ。ラスタの。家の屋根が緑のラスタですよ。もー、ピーター・トッシュの顔面みたいな家なんですよ。
宇川:それで、そのラスタの長屋の中に入ったら、魚屋の店内みたいなんですよ。もー、辺り全体。全部石で出来てて、室内が、そこで寝てんですよ、みんなスヤスヤと(笑)。中で布団とか、ドバーとかって干してて凄い湿度が高くて不快度90%ぐらいだから絶対乾燥しない。
(中略)
宇川:あのスポットは凄かったわぁ。一瞬だけ徳島に住んでたことがあって、お父さんの出張で。で、そんときなんですけど。ドラーの兄ちゃん。あそこ凄かったー。よく考えたら。ほんと、たまに思い出すんだけど、あのピーター・トッシュの顔面みたいな長屋は(笑)。とんでもない悲惨な生活してたんだなぁ。今考えたら。バケツで酢飯作ってるのかと思ったら、単なるご飯(笑)。ブラジル・ハードコアで、『ミンファミー』ってあったでしょ。紫一色だけのインクで印刷してて、石の上のまな板みたいな、でっかい長いテーブルがあって、三人、浮浪者みたいなのが手づかみでご飯食べてるジャケ。
http://f.hatena.ne.jp/moistly/20130409152837
http://www.youtube.com/watch?v=hftQWa2v6VM
アイさん、見てますよ。絶対。内容もモロ凄いんだけど。どっかの収容所みたいなとこで、手づかみで飯食わされている写真。