2013-01-24

アトピー性皮膚炎ってどんな感じ?」まとめ。

アトピーとの付き合いは、もう20数年。最近、色々と思うところがあったので

自分の覚書も兼ねてまとめてみる。なるべくシンプルに、3つずつにしてみた。

■お決まりの症状

①かゆみ

とにかくかゆい

基本的に、アトピーの人の皮膚は水分を保持しにくいので、乾燥してかゆい

また、埃や花粉自分の汗など皮膚に刺激となるものから身を守る「バリア機能」も弱いか

そういう外からの刺激でかゆくなる。なんていうかもう、四六時中かゆみとの戦い。

②湿疹

ぶつぶつができる。これがまたかゆくて、見た目も触り心地も最悪。

③痛い

かゆいところや湿疹部分を掻き壊すと、傷になって痛い。

■辛いこと

①症状が見た目でわかること

私の中では、これがダントツで辛いかな。

上記の症状も辛いと言えば辛いけど、長年のことなので慣れる。

でも、「人から見えていること」に対してはいつまでたっても慣れない。

皮膚は、私たちの身体を丸ごとすっぽりと覆い、その大半が他人の目に触れている。

まり、裸にしてしまえば、「外見」のほとんどは皮膚なのである

その皮膚が侵されているということは、外見のほとんどが侵されているということ。

外見=コンプレックス、ということ。

人目に触れるのは恥ずかしい。かっこ悪くて情けない。醜くて悲しい。

そんな自分の隣を、家族恋人や友人を歩かせるのも申し訳ない。

②絶対的な治療法がない

標準治療(ガイドライン)は存在し、多くの医師患者がそれに基づいて治療をしているけど、

諸々の理由で上手く症状をコントロールできない人も多い。

また、コントロールがある程度できていても、完全に治ることは少なく、そうすると迷いが生まれる。

本当にこのままの治療でいいのか、他に方法はないのか、と。

また、ガイドライン以外に(特にネット上には)諸説あるから厄介で、

薬を使わない、化粧水、水、マクロビオティック温泉健康食品などなど、あげればキリがない。

「もしかしたらアレでよくなるかも」「コレを飲んだらいくらかマシになるのでは」と

私たち患者は様々な治療法を試しては求めを繰り返すことになる。

(私も、ここ数年で通院費以外に50万くらいは使ってると思います…)

③先が見えない

年齢も年齢なので、周囲は結婚出産を迎える人が増えた。

でも、私は長年の持病とも上手く付き合えずにいる。

結婚?この身体を曝け出せる人なんて、それを許してくれる人なんているのだろうか。

子供自分のことで手いっぱいの私が、人間を育てることなんてできるのだろうか。

もし明日明後日もっともっと酷くなったらどうしよう。

周りの人も、嫌になって、そのうち逃げて行ってしまうかも。

…こういう気持ちは、アトピーだけに限ったことじゃないかもしれないけど。

■周囲にされて嬉しいこと

①気にしないでいてくれる、許してくれる

気になるのに無理に気にしないフリをしろ、というわけではないんだけど

症状が外から見えるところにある場合、本人はたぶんもっと気にしてるから

気にしないよ、気にならないよ、というスタンスでいてもらえるとすごく嬉しい。

私は、肌が汚い自分が許せないし、これからもきっとそうだと思うけど、

人が許してくれたら、ほんの少し許してもいいかも、という気持ちになれると思う。

②手が届かないところに薬を塗ってくれる

かなり気を許した人や家族しかやってもらえないことだし、

しかしたらされるの嫌な人もいるかもしれない。

私は、母に薬を塗ってもらった次の日は、いつもより調子が良かったりした。

ドタキャンを許してくれる ※あんまり思いつかなかった

アトピーが酷いときは、とにかく人目に触れたくないので

約束をしていてもどうしても行きたくなくて、ドタキャンしてしまうこともしばしば。

もちろん、そんなのお前のワガママだろって言われたらそれまでなんだけど、

理解してもらえたら嬉しい。

アトピーで悩んでいる人、もとい落ち込んでいるとき自分

①諦める

症状が出てしまったら、もう正直どうしようもない。仕方がない。

時間鏡を見つめても、泣いても喚いても怒鳴っても、人に当たり散らしても

それがどんなに悪いタイミングだったとしても、今すぐよくなることはありえない。

それなら、かゆみや沈んだ気持ちを紛らわすために本を読むとか

良い匂いのする布団で寝てしまうとか、大好きなおやつを買ってきて食べるとか、

アトピーのことはなるべく考えないようにするのが良い。

(難しい…)

②信じられるものを見つける

アトピーと付き合っていく上で一番の敵は、「迷い」だと思う。

迷うための要素がそこらじゅうに沢山転がっている病気から

一度迷路に入ってしまったら、なかなか出られない。

主治医でも、薬でも、本でも、宗教でも、温泉療法でも、

何でもいいから、自分が心から信じられるものを見つけることが大事だと思う。

(「正しい」ではないです。「大事」。)

信じるものがある人は、本当に強い。

感謝

症状が酷くなってくると、自分のことで頭がいっぱいになって

周囲へ気持ちを向ける余裕がなくなってしまう。

こんな自分に、恨み言も文句も言わず、付き合ってくれる人たちがいる。

いつか離れていってしまうかもと不安になるということは、

裏を返せば、今、ちゃんと居てくれているということを忘れないように。



おわり。

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