2011-12-19

経団連経営者の悲しきポジショントーク

 経団連の会合で、脱原発を唱えたのが孫正義氏ただ1人で、

 残りの300人は皆「原発支持」を言っていた、それは怖い・・・

 どこかに書いてあった。

 しかし、これら経営陣の意見表明は、一種の「ポジショントーク」であって、

 決して経営者を責められないと思う。

 経団連って、あまりオーナー社長は参加してなくて、サラリーマン社長が多いイメージがある。

 ということは、社長といえども、いわば一種の「雇われ社長」なので、

 社長以外の重役の意思とか、株主の意思とか、会社OB長老陣の意思とか、そういうことも忖度して

 経団連の場で発言しなきゃいけない。

 私人立場での個人的見解を、そこで述べる訳にはいかない、ということ。

 原発に対する「個人的思い」を、ストレート経団連の場で述べることができるのは、

 孫正義氏のようなオーナー社長だけで、そういう人は経団連の場ではごく少数派だ。

 また、仮にそういう場で「脱原発」の意思を表明したとして、

 東電その他から嫌がらせ」を受けるやもしれない。

 個人が嫌がらせを受ける分には「自己責任」だが、

 会社嫌がらせを受ける、となると、その選択は経営責任になる。

 会社トップというのは、会社存続のためには、個人的感情と逆行する決断も、しなきゃならない。

 多分、300人の中で、50人程度の経営者

 「自分個人の見解では脱原発なんだけど、それをこの場で言えないんだよなあ・・」と悩んでいたと思う。

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