2011-10-23

セシウム汚染灰で都内の汚染が最悪な状況なう」について

http://togetter.com/li/203621

@TOHRU_HIRANOさんや@yusukeskinjpさんのように心配になる人は結構見かけるし、その気持ちを揶揄する意図はないが、焼却炉の飛灰に放射性セシウムが含まれていたというだけなら、心配する必要はないとおれは思う。だって回収されてるわけだからね。

あるいは、気にしているのは、集塵機で回収しそこなった放射性セシウム大気中に放出されているのではないか?ということかもしれない。

そこで、目黒区の焼却施設について環境研の資料http://goo.gl/A7sXi に基づいて概算してみよう。

目黒清掃工場環境報告書2010によると、ごみ搬入量は103,883t/年。これを焼却してどのくらい飛灰が出るかは、なぜかこの報告書には記載されていないので、先の資料に記載されている福島県内の焼却施設における「年間処理量に対するばいじんの比率」(ばいじん=飛灰である為念からバグフィルターの最大値である4.9%を採用することにする。このうち0.1%が大気中に放散すると仮定すると、目黒清掃工場の飛灰中放射性セシウム濃度合計4,000Bq/Kgより、年間の放射性セシウム放出量は

103,883 x 1,000 x 0.049 x 0.001 x 4,000 = 203,610,680 (Bq)

まり204MBqということになる。これが目黒区全体にまんべんなく飛散した場合、年間およそ14MBq/km2の放射性セシウムが降下することになる。

この分量が多いか少ないか、というと、たとえばhttp://goo.gl/AJGTJからたどれるCs134の月間降下量は、新宿3月8500MBq/km2、4月290MBq/km2、5月74MBq/km2であったから、これらと比較すれば非常に少なく、焼却炉由来の放射性セシウム健康被害(もし起こるとして)への寄与は無視できると言っていいだろう。

というわけでこの件については、少なくとも現在得られている情報から心配する必要はないと結論付けられる。安心してください。

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