2011-06-12

システムについて

 システムとは何か

 人は、自分にとってもっとも優先させるべき物事の前に立ってこそ、様々な物事の中に意味を見出すことができる

 このような仕組みこそがシステムである


 たとえば、カフカの『城』において、Kが城の周りをぐるぐると回るしかなかったように

 我々は常々、目の前のにんじんを追い続けるのである


 あらゆるものはメタファーに過ぎない

 我々は万物を介してにんじんを見る


 しかし、にんじんとは何に対するメタファーであろうか

 我々にもっともリアリティを喚起するものとは何だろうか


 それは往々にして破滅だ

 死や発狂を初めとした破滅である


 そのようなものだけが、我々の人生の中で意味を持っていると思われがちなのだ


 ツァラトゥストラを通してニーチェは述懐する。「世界苦痛に満ちた一者の見る夢であるように思われた」

 そうかもしれない

 しかし、別の道が我々にはあるのかもしれない


 我々は常々にんじんを追いかける

 それがシステムというものであり、個人意志というものでもあるから

 我々は常に選択をする、そしてにんじんを追い続けるのである

 それぞれの倫理において、あるいは、意志において


 システムの名のもとに

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