2011-03-22

誘蛾灯

昆虫の走光性を利用して害虫を誘殺する電灯。昆虫は一般に短波長(300~400nm)の光に強く反応するので,この光を出す青色蛍光灯を点灯し,その下に石油などを添加した水を入れた水盤を置き,光を求めて集まった昆虫を水中に落として殺す。

蛾などの夜行性昆虫が正の走光性を持つことは、矛盾ないし、無意味であるように思われるが、これは本来は適応的な意味を持っているものである。この場合は、夜に月の光を頼りに飛行する際に、光に対して一定の角度を保って飛翔することで、地表から一定の高度で飛翔することができるようになっていたものと考えられる。これは月の光が平行光線であるから有効である。ところが、人工光の場合、光源から光が放射状に出る。これに対して体を一定角度に保って飛翔すると、らせん軌道を描きながら光源へと近づく結果になるのである。          

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