2010-03-15

スウェーデンモデル日本未来

ttp://d.hatena.ne.jp/statsread/20100314/1268571666

スウェーデンはいわゆる「北欧モデル」の代表選手で、高い税率と高福祉を特徴としながら、維持可能な福祉システムと高い経済競争力を持ち、国民幸福度が高い、と一般的に考えられていて、英米型の対極でありながら成功した経済モデルとして参照されることの多い国です。件の記事は、2006年9月総選挙の直前に書かれたもので、そのスウェーデン経済について、そんなに甘い世界ではないという現実を分析しています。

有料の記事なので全部翻訳してしまうとまずいので、ポイントだけかいつまんでおきます。登録無料期間限定のお試し版でも閲覧できるので、興味があれば直接呼んでみることをお勧めします。

2006年第2四半期は、年率2.6%成長

Social Democrats党が過去74年の中で65年間政権に就いている

社会的な不満を背景に、Moderate党を中心とした4党連合が徐々に力をつけている

しかし、Social Democrats党は依然として力を持っている

スウェーデン経済の黄金期は、1870年1950年ごろで、ここ50年間は経済は長期的な停滞に入っている

1970年にはOECDで4番目に豊かな国だったが、1998年には16位に後退した

現在も依然として経済的な強みを持っている

よく管理された、輸出主体の、ハイテク企業

教育の質の高い労働力

女性労働参加の高さ

英語が広く使われている

コンピューターリテラシのある人が多い

グローバリゼーション経済に有利に働く

公式の失業率は6%だが、さまざまな施策で人為的に低く抑えられている。以下の人失業率に含まれない

政府雇用創出計画に参加している人

早期退職した人

働く意向のある学生

自然に数の多い長期疾病休暇中の労働者

広く見られる常習的欠勤

真の失業率は15〜17%程度と推定される

1950年以降、民間部門での雇用創出はゼロ

企業規模の上位50社のうち、1970年以降に創業した企業はたった1社

自営業者の比率は、OECDの中で最低

公式の最低賃金はないが、労働組合の力で事実上最低賃金がある

労働契約は、一時的雇用パートタイムを嫌う労働組合によってほぼ決められる

公的セクター雇用は、全雇用の30%を占める(ドイツの2倍)

公的セクター生産性は、OECDの中で最低というヨーロッパ中央銀行の調査がある

Social Democrats党は、競争政策、公的サービス民営化規制緩和に消極的

歴史的には、経済が自由で税が低かったときにスウェーデン経済は繁栄していた

北欧モデル」というのはどこか1国の経済のことではなく、さまざまな国のいいところをつなぎ合わせたものにすぎない



読んでいる内、一体どこの国のことをいっているのだろう(笑)と思ったのですが、日本も失われた20年どころか、失われた50年という道を進んでいくと、こういう未来が待っているのかもしれません。

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