人間はこのままじゃダメだ、とか思ったりする。変わらなきゃ、なんて思ったりする。
また、このままでいいや、ありのままが一番だ、などとも思ったりする。
どっちが正しいとか、そういう類の話じゃない。
極論から言えば人間はありのままで全然構わない。っていうか、もし、人間に対して、お前は変わらなきゃダメだ、なんて言える存在があるとしたらそれは人間より高次の立場にいる存在、ニーチェが言うところの超人のような存在でなければならず、今のところ超人は現れていない。
だから人間があるがままの行動をしたところでそれは大したことじゃない。人を殺そうが、地球が吹っ飛ぼうがそれはそれで結構なことだ。
ではなぜ人間が人間のありのままをありのままじゃなくしようとするかというと、それは端的に言えば、ある人がありのままだと他人が迷惑を被ったりするからだ。
そして、ある人が変わりたいと思うのは、自分が今現在の自分自身から迷惑を被っているからだ。
僕は。僕はどうだろうか。変わらないと困るだろうか。変わりたいと思っているだろうか。
わからない。よくわからない。
僕は変わりたいと思ったことも無いし、過去の自分を悔やんだこともない。なぜなら、もし僕が過去に戻ったとしても、僕はまた同じ選択をするだろうと思うから。
自分自身に対してこうありたいと思う気持ちが少ない。その事は僕という人間にとっての致命的な弱点なのだろうか。それでも僕はより良い人間なんかにはなりたくない。楽しいと思う事をしていたい。