2009-08-30

中国情勢 - ダライ・ラマ法王の台湾訪問、北京が反対を声明

台風の被災地救済に遅れ、ダライラマ訪問を認めて人気回復を企図した馬英九だが。

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来週、ダライ・ラマ法王は台湾南部を襲った台風の犠牲者を追悼するために台湾へ入る。

野党民進党の招待によるもので、陳菊・高雄市長はさきに北京訪問から還ったばかりだが、「ダライ・ラマ法王は純粋に宗教活動、追悼儀式のためにおみえになる。政治的意図はない」と記者会見している(フィナンシャル・タイムズ、8月28日付け)。

すでに台湾政界は、台風被災地への救済遅れが批判され、馬総統の支持率が急落。馬政権は立ち往生、国防大臣、官房長官に続いて27日には外務大臣も辞任、劉兆玄首相も辞意を表明しており、内閣が機能しない状況に陥っている。特に軍の出動遅れを批判されており、「馬は台湾人民のことを考えているのか」と非難囂々に直面していた。

ダライ・ラマ法王は李登輝、陳水扁政権のときに数回、台湾を訪問しているが、08年の訪問を「時期が悪い」と言って馬政権は拒否し北京におもねる姿勢を取った。今回は台湾南部の民衆から待ち望む要望が強く、馬政権としては認めざるを得なかった。

北京は27日になって声明を出し「いかなる形であれ、我々はダライの台湾訪問を結論として反対である」とした(ダライ・ラマではなくダライと呼び捨てた)。

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