2008-08-31

平井孝男『うつ病治療ポイント―長期化の予防とその対策』(p.235)

「自分は、うつ病が治るとはうつ症状が完全にとれて爽快な気分になり意欲満々で活動できると考えていたが、そんなことは無理な話で、このうつ症状を持っている自分を否定せずに、これも本来の自分だと認めることだと思った。要するに、うつ症状の消失より、上手につきあえることが大事だとわかった」

「そのことを前提にして、減らせるものならうつ症状を減らす工夫を考えたい」

「自分は薬に期待しすぎていた。100%治ると思っていた。なかなか治らないので、よほど重症なのか、新種のうつ病にかかったのではと思ったりもしていた」

「薬が全然効かないと言っていたが、今から考えるとそんなことはない。少しは睡眠がとれたし、イライラや不安が少し鎮まった面もある。自分は欲張りなのか、よくなったほうに目がいかず、不満足なほうばかりに注目していたので、なかなかよくならなかったと思う」

「世の中、うまくいかずに憂うつになることがあるわけだから、100%薬でよくなるなんて、あり得ないことだ」

「今まで、とにかくうつ症状の消滅や気分がよくなることばかりを考えていたが、目の前の必要なことをやろうと考えられるようになった」

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