2008-05-30

夢見る全ての奴らに贈るぜ!

とまあ、そんなセリフをハッキリと覚えてる世代からのつぶやきなわけですよ。

先日、同じ業界のちょっと偉い人と話す機会を持つことが出来た。

しかも「酒の席」という、お酒が得意ではないと有名なその人とは

珍しいくらいのシチュエーションで、実は他の人にも羨ましがられたわけだが……

それはともかくとして。

「なんで若い奴から辞めていくんだろうなぁ」とその人。

酒の席ではあったが口にしているのはジュースだった。

「夢見て入ってきた若者に夢を見せられない業界が悪い、とかいうけどさ。

本当の夢って、誰かに見せてもらうもんじゃないよね。掴むものだと思うんだよ」

春を待たずとも、この業界には夢を見て若い人がたくさんやってくる。

安定した収入を捨てて飛び込んできた人、もっとすごい仕事をしていた人、

学生時代からの夢だといってやってきた人。

なのに、なんで皆そんなに受け身なんだろう。自分から動けないんだろう。

わからないことを前にして「わからないので、教えてください」と言える人は続く。

はじめは誰だって素人だもの。どの段階の何がわからないかは人それぞれ。

質問は恥ずかしいことじゃないのに。

わからないことを前にして、何もせずに「わからないの?」と聞かれるまで

動かないほうが時間のロスだよ。そして「わからなかったら聞いてね」といわれても

質問できないまま終わり、気がつくと来なくなる。

0から懇切丁寧に手取り足取り教えてくれなかったから、って壊れる程度の夢なのか。

「もっとやりたいことができた」

「この業界にいたら結婚も出来ない」←そんなことはない

ここでの夢が壊れたわけじゃないんだけど、と必ず彼らは付け加えて去っていく。

そんなことは建前だと誰もがわかる。

自分が思っていたほど、掴まなければならないと思うほど

たいそれた夢じゃなかっただけなんだよね。わかります。

数年前まで、私は実家近くで堅実な企業で地味に働いていた。実に7年間。

それなりの地位も与えられ、それなりの貯蓄もあった。

しかし収入は少なく忙しいばかりと有名な、この業界に飛び込んだ。

親には、家を出るときに言われた。

「あんたは夢を追いかけてるだけだ。いつかその夢は醒める。そのときにどうするの」

それから数年たちました。私は、まだ夢の中にいる。

貯金は見た目にも減ってしまったけれど、カツカツながらも生活はできる。

精神的にも肉体的にも苦しいし厳しいこともあるし、落ち込むこともある。

でも、まだ夢が醒めたとは思わない。

壁もあった、憧れだけじゃどうにもならない、厳しい現実をつきつけられて

泣いたこともある。

それでも同じ苦しみを知っている人がいたりして、共有して、励まし合って、

もう一度立ち向かおうという気になったりして、きた。

夢を、ただ見るだけで終わらせたくない。

追いかけて追いかけて、とことん追い続けたい。

冒頭の偉い人は、気がつくと「来年にはこんなことがしたい」と熱く語っていた。

周囲は酔っ払っていたが、この人は素面である。

ハッキリ言ってかなりムチャクチャだ。実現する確率は半分以下だろう。

この偉い人でさえ、まだ夢を追い続けている。

偉くなってもまだ終わらない、「夢を掴む」ゴールはどこにあるんだろう。

私はまだまだだ。

一生をかけて追いたいと思った。同じ思いを持つ仲間とともに。

I'm only dreamin'

さて、ドリーミンの夢はどこにあったのだろう。

まさかあれがゴールじゃない、よね?

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