最初で最後の増田でも書いてみよう。
中学生の頃、好きだった女の子が結婚したとかいう噂を聞いたのは7年前のことだった。
別に付き合ってたわけではなく、一方的につきまとっただけ。
「ふ〜ん。あっそ。」
別に、中学校を卒業してからは、接点もなく…いや、正しく言えば欲しかったんだけど…俺には何もできず、駅で彼女を見かけたときに、いつもの3割増しの声で友達とバカ騒ぎするくらいしかすることがなかった。
だから、別に、結婚してようが、毎晩、旦那のチンポをなめなめしてようが、そんなの俺には関係のない話だ。幸せになってるならそれでいい。簡単に割り切れた。
時が過ぎ、俺も結婚して、子供ができた。で、嫁に誘われて、mixiなんかはじめて、同級生のコミュに入った。
「久しぶり〜」
なんて書き込んで、まっさきにレスをくれたのは彼女だった。調子こいて、メッセージを送ったりしてみた。
その返事には、とっても意外なことが書いてあった。
「まだ独身」
ええええええええええ。ウソ?マジで?お前、結婚して宮崎に嫁いだんじゃなかったのかよ?
1月に同窓会をやることになって、11月末に、ビラ配りなんかをするために、俺は帰郷して彼女に再会した。化粧も覚えて、きっとそれなりの恋愛もしてきた彼女は、とても、キレイで、眩しかった。あの美しさは、まさに、beyond description。娘や嫁には悪いけど、結婚したことを軽く後悔した。
でも、彼女には、バーのマスターだとかいう立派な彼氏もいるんだし、俺にできることは、彼女を思い浮かべてオナニーすることだけだった。それでいい。
…そして、先週の土曜。また、同級生と花見をした。
花見の準備のために、彼女と買い出しに行って肩を並べているとき、15年前には一度もできなかったデートをしてる気分だった。ものすごく甘酸っぱかった。
で、花見が始まって、しばらくして、俺がトイレに立とうとすると、彼女が、
「私も行こっかな」
なんてついてきた。また二人っきりの時間、ktkr。確率変動ktkr。
なんだか、軽く緊張して、何を話そうか迷って、テキトーに選んだ言葉は、
んなの聞いてどうすんだよ、死ねばいいのに俺。
「まぁ…順調かな…」
「なに、結婚せえへんの?」
だーかーら、聞いてどうすんだよ。
「…実はさ、ここだけの話…」
どうやら、プロポーズされたらしい。俺が嫁にしたプロポーズより、100万倍ロマンティックなプロポーズ。俺なんかには思いつきもしない。さっすがマスター。
翌日、東京に向かう新幹線の中で、俺は、彼女のことばかり考えていた。今度はきっとガセネタではない。そうか。あのコも結婚か。
なんだかものすごく、悔しくて、切ない。これ、なんてバグだよ。7年前は、正常に稼働してたじゃねえか。
このバグ、自分で直す自信がない。