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2017-12-20

anond:20171213185101

NEDONEDOとの枠組みと違うものを開発したことによる不正であって、JST融資は全く問題ないものだと思うぞ。

JSTスパコン事業事業化についてだからNEDO不正といわれたもの融資範囲に入ってるものだろうから

役所がらみは「書類通りであること」が求められ、そこの書類からずれたからアウトという問題

で、NEDOJSTでは範囲書類は異なる。JST融資から広めに範囲を認めてるだろう。

2017-12-10

PEZYに関する個人的なまとめ

専門家どころか業界関係者でもない奴らが適当言ってる記事が多すぎて見てられないから、とりあえず業界関係者の端くれとしての私見をまとめておく。

断っておくと、業界関係者ではあるので素人よりは知っているつもりだけど、PEZYを直接触ったとかい立場ではない。

から中の人やPEZYに直接携わっている関連組織の人ほどではないけど、古い考えに振り回されていたり、

全く見当違いなことを偉そうにほざいてる某とか某よりは全然詳しいはず。

論理的反論質問なら歓迎、政治的なことはわからんからそれはよそでやってくれ。

中の人関係者Twitter監視しているつもりなので、反応次第では色々追記するかも。

Q1.

結局何が逮捕理由だったの?

A1.

簡単に言えば、「NEDOメモリプロジェクトで取ってきたお金を別のことに使った」ということ。

プロで取ってきたお金は、本来はそのプロジェクト範囲内でしか使ってはいけないのに、

それ以外のことに当ててしまった、いわゆる目的使用というのが逮捕理由

Q2.

特捜が出るような事件なの?

A2.

過去にはもっと少ない額における研究目的使用での特捜案件もある、とは断言しておく。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG25045_V20C13A7CC1000/

これで終わりなのか、余罪があるのか、もっと大きな事件を追っているのかは分からないけど

一応特捜が動くには十分な理由ではあるはず。

Q3.

どうしてNEDO側は気付かなかったの?何をやってるの?

A3.

1つ言えることは、NEDOは過剰なくらいに監査が厳しいことで有名。

資産人件費はもちろん、消耗品で購入したものも1つ1つチェックしていて、

NEDOは(二度と)取らない」と言ってる研究者企業は少なくない。

今回の事件社長経営する別企業への外注するという手段を使っていたようだけど、

発注先は適切であるか、納品物はちゃんと存在するのかをNEDOがチェックしないわけがない。

よほどやり方が巧妙だったのか、NEDOとしては問題ないという判断があったのか、

そこは裁判にならないと分からなさそう。

Q4.

スパコン利権を守りたい大企業陰謀じゃないの?

A4.

現在国内メーカースパコンをやっているのは富士通NECだけど、

富士通はPEZYグループのExaScalerと取引出資実績があるし、

最近NECは別路線に進んでいる。彼らがPEZYを潰しにかかる理由はない。

http://journal.jp.fujitsu.com/2016/08/15/01/

Q5.

量子コンピュータを広めたい国の暴走じゃないの?

A5.

それはない。量子コンピュータでできることと、PEZYができることは全く違う。

古典的(?)なスパコンが得意で、量子コンピュータには苦手なものというのはいくつもある。

そんな中で古典的スパコンを全力で排除しにいくほど役人馬鹿じゃない。

Q6.

Green 500で世界の頂点を行ったのは嘘なの?

A6.

真に中立立場でいえば「わからない」が正解。

Green 500はかなり信用ベース運用されていて、厳密な審査が行われているわけではないから、

ぶっちゃけ嘘をつこうと思えばいくらでもできる。

ただ、計測やそのためのプログラムを書いた技術者の中には、

非常に高い技術力を持っていることで入社から有名な人が何人もいるという事実があり、

私は彼らが嘘をついているとは思えない。

Q7.

結局PEZYのプロセッサって使えるの?Green 500/TOP 500専用プロセッサじゃないの?

A7.

PEZYには得意な処理、不得意な処理の差がはっきりとあって「汎用性が低い」というのは間違いではないけど、

「全く使い物にならない」は言い過ぎ。

実際にPEZYを使った脳のシミュレーションや、宇宙物理関係シミュレーションが行われていて、

これらはPEZYの特徴に馴染んでいるからうまくいく。

Graph 500でやられているようなビックデータ解析みたいなPEZYが苦手とする分野もあるというのは事実で、

彼らもそのことを重々理解しているはず。

これはPEZYに積まれているメモリの性能があまりよくないからなんだけど、それを解決するというのが

今回問題になってるメモリプロジェクト

加えて言うなら、プロセッサ計算性能と比べた時のメモリ性能が悪い、というのはPEZYだけじゃなくて最近プロセッサ業界が直面している問題

この問題はPEZY誕生以前から言われてて、中国スパコンなんかはその問題を潔く諦めて他の手段をとることで、

メモリ性能が悪くてもGraph 500上位に食い込むことに成功している。

からPEZYのプロセッサ技術方向性は全くおかしな方向に向いているとは言えない。

はいえ、個人的にはPEZYはマーケット開拓できるのかが疑問なんだけど、まあそれは技術と分けて議論されるべきなので割愛

Pezyの件で分かっていることのメモ

Pezyの件はいろんな報道がでてるし、少し調べたこともあるのでメモする。

陰謀論者は↓みてね

東京地検特捜部のイメージと実態の乖離についてのメモ

ここでは、ただの経済事件としてのメモしか書かないから。

何が問題にされているか

超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイス実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択)

1.経済産業ここの0032に事業費がある。

ここにあるPezyに払われた下記の金額のうち③が高すぎると問題視されてる。

報道によると「助成金約4億3100万円をだまし取った疑い」とあるが、全額が不正だと見ているわけではない(後述)。

分かりづらいが、助成金4億3100万円を受取るための事業申請額が不正だとしている。

費用使途金額(百万円)
機械装置等費機械装置製作・購入費54
②労務費研究員10
③その他経費消耗品費 旅費 外注費 諸経費436
500

この問題になっている事業のまとめ

2013年1月(平成25年)「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成25年1月11日閣議決定)で、ベンチャー企業への実用助成事業実施することとされた。

NEDO:イノベーション実用化ベンチャー支援事業

2013年4月(平成25年) 平成24年NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択

NEDO:「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」に係る助成先の追加採択の決定について

勘違いしている人がいるが、平成24年度の事業として、平成25年度に事業を行っている。

事業内容の詳細は下記。これ以上の詳細が見つからない。事業結果含めて。

事業名:超広帯域Ultra WIDE-IO3次元積層メモリデバイス実用化開発

事業事業概要WoW(Wafer on Wafer)バンプレ積層技術活用することでJEDEC WIDE-IO規格に対し帯域性能とランダムアクセス性能を4倍に高め、開発費用と積層コストを大幅に削減したUltra WIDE-IO型3次元積層DRAMデバイス実用化する。

2014年2月(平成26年) 実績報告書NEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。この実施報告書内の「約7億7300万円とした内容が虚偽」と見られている。

2014年3月(平成26年) すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。

この事業の実績と思われるものは下記。勘違いしている人がいるが、何もしないで金を搾取したようなものではない。

2013/12 40ボルトの低電圧で動く次世代超小型冷却装置を開発 | 東工大ニュース | 東京工業大学

2014/6 300mmウエハーを厚さ4マイクロメートルに超薄化 | 東工大ニュース | 東京工業大学

この論文には今回逮捕された鈴木大介氏の名前もある。↓

3D多積層WOW応用のための40nmノード2Gb DRAMによって証明された300mmウエハを用いた4μmまでの超薄層化 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

報道から見れる特捜ストーリー

複数マスコミから特捜は下記のストーリーを持ってるらしいと推察できる。

とここまで書いてたら、追報のリークでは資本金流用についてトーンダウンしている。特捜もしかして狙い外してる?

前回の記事にも書いたが、水増し分はほかの事業の開発では?

追報でも社員が認めているのは「別事業の開発資金に使った」部分だけだし。

というか、外注費の適切な額ってなんだろう?事業費用利益を足した額が適切と判断する材料は何だ?別取引でもあれば分かるけど、ないなら利益の適切な額とは?

あと、厳しい予算運用NEDO現場運用で柔軟にしていた可能性はあるかも?

今回のもPezyとNEDOCPUメモリで一つの予算と見ていた?これなら詐欺にはならなそう?

ここから蛇足

そもそもPezyの実績がすごくていろいろ調べてたら、この事件なのは、ほんと残念。誰か何とかして。

ただ、特捜資本金流用詐欺は外してるっぽいので、何とかなんないかなぁ?

と、ここに書いてることは素人妄想です。(保険

anond:20171206010544

俺も、妄想しかしないが

NEDO監査は節穴すぎる。

 

監査はいわない、大抵の新規事業やら予算だのなんだのを仕切るおっさんたちは、IT音痴だと思う。

業者からの言い値で通そうとしてしまう。

疑わない。

確認しない。

比較しない。

自分がみたてた事業は高額でなければならないとか思ってるのかもしれない。

本当は数十万でできるようなことでも、数億の事業といえばかっこいい、とか思っているのかも。

って、中二病か?!

2017-12-07

NEDOについて色々言われていて

まあひでーなと思うけどそれも国民の皆さんが税金無駄遣いをするな、不正利用を許すなと叫び続けた結果1円単位1秒単位監視しろってなってるんでしょうし残当よね

経産省職員天下り機関の集金に利用されてるのは潰してほしいが

anond:20171206183904

まあ、だから、やっぱりだいぶ基礎研究要素が入るベンチャーなんてのはNEDOはじめ役所系が金出さんとならんと思うよ。

企業やVCはもうだいぶ商品が見えているようなものしかさない。

といってもやっぱり助成金ゾンビとなってる会社があるので、どんどん期間が短くなってるが、やっぱりベンチャーだし、

なおかつ、書類はやたら多いんだからある程度余裕を持った期間の開発じゃないと無理だって

それより、きちんと客に立ち向かわせ、マーケティング意識がない研究代表者に叩き込み、助成金ゾンビゾンビにならんように自立する方に誘導するべきだと思う。

anond:20171207125041

Pezy の社長が、

NEDOの誰かに直接賄賂を送ったか

NEDO管轄するなにがしに賄賂を送って圧力を掛けたかのどちらか・・・と?

2017-12-06

anond:20171206134017

用途外使用だけで返還請求ではなく逮捕したとしたら本当に頭わるわるなNEDO特捜になるぞ。

から記事を素直に読めば、よほどアウト用途外使用だったと考えるのが自然だけどね。

それと製品の国研納入は当時の事案とは関係ないし、それ自体はなんの成果でもない(会社にとっては販売実績だけど)。

https://anond.hatelabo.jp/20171206133115

国益という意味では世界4位のスパコン国立海洋研究開発機構地震津波防災研究海洋資源の探索)に納入したんだから既に十分過ぎるほど国益還元果たしてて、

用途外使用だけで返還請求ではなく逮捕したとしたら本当に頭わるわるなNEDO特捜になるぞ。

anond:20171206114128

ないない。だいたいそこらへんて大学じゃないと応募できないとか、額が少ないとか前どこかで通ったネタはだめという制約があるんだわ。億クラスなら、nedoなど本気で出せるとこが限られる。さらに、競争率べらぼうに高い。

まり、8割完成だがリミットがきた技術なんてのは正攻法ならもうなかった技術にせざるを得ないんだよ

anond:20171206010544

用途外の補助金使用ものすごく善意的に解釈すると、

ここで用途外っていうのはPEZY-SCの開発費とかも含まれる。

ってことになるけど、それだけなら逮捕案件にはならないと思う。

成果報告書でゴニョゴニョ作文して、PEZY-SC開発に本来メモリ開発を無理やり紐付けて、

100%の成果はでなかったが7割ぐらいは達成できた、副次的にPEZY-SCをより改良することができ、

結果的には今後のメモリ開発につながる有益な成果が得られた、みたいな落とし所にするのは科学者ならよくやることだし。

本当にこの会社が水増しした補助金をPEZY-SCやそれに関連する研究開発にしか使用していないとすれば、

NEDO監査はザルどころか真っ当に厳しい。

anond:20171206010544

でもまあ、金を出すところってかなりかぎられてるよね。役所系のとこしかむり。まさにnedoとか。

日本会社は超安全主義からこんなどうなるかわからない案件なんて出さないだろう。とすると、ふつうに考えたら、はじめから存在しなかった技術になる。

PEZYの社長逮捕について、勘違いしている人が多いのでメモ

追記 12/7 23

ここで伝えたいことはさら情報を補完したまとめ記事日経が書いてくれたので、こっち読むといいよ。

ニュース解説 - PEZY社長逮捕、スパコンの旗手に何が起きたのか:ITpro

追記ここまで

開発資金確保が目的か スパコン助成金詐取事件  :日本経済新聞

どうもこの記事勘違いしている人が多すぎるので書いておく。

逮捕容疑はこれ↓

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

特捜部によると、2人はメモリーデバイスの開発に絡み14年2月、事業費を約7億7300万円とした実績報告書NEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。翌3月、すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。

 事業費は本来の経費より水増しされており、特捜部助成金を上限まで受け取れるよう逆算して水増し額を決め、実績報告書記載していたとみている。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この「メモリーデバイスの開発」とはここにある「0032」の「超広帯域Ultra WIDEーIO3次元積層メモリデバイス実用化開発」案件

http://www.meti.go.jp/information_2/publicoffer/review2014/1_h25_saisyu.html

この案件で5億の支払いのうち4億3100万円が不正と言われている。

某やまもとの『「省電力スパコン開発のための高機能メモリーデバイス開発するわ」「ええで」「できた。4億6,000万ハラディ」「おう」「サンガツ」「待てや。そのスパコンの中、高機能メモリーデバイス入っとらんやんけ」「ほげええええ」』

とか、某だんの『確かにこれだと辻褄が合う。チップ磁気結合、ものに出来てたとしたらHDDの垂直磁化に引けを取らない新技術だし、他も採用せずにはいられないはずだし、他も採用するぐらいでないと量産にこぎつけられないはずだけど、HPC絡みではまるで登場しなかった』

とか、「TCI Memoryの開発遅れが原因か?」「GyoukouにTCI使ってないからか?」

っていうのは的外れ

TCIとか全く関係ない。

この頃のPEZYはWIDE-IOメモリ使用しようとしていたのは明らか。TCIではなく、バンプレスTSVを用いたWIDE-IOメモリをPEZY-SCに搭載しようとしていた。そしてできなかった。

3次元積層TSVメモリ技術活用したメニーコアプロセッサの開発 (2010/07 NEDOイノベーション推進事業(実用化) 第1回に採択)

バンプレ3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発 (2012/07 NEDO戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択)

超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイス実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択)

ということで、普通に助成金用途外使用金が詐欺扱いされてる。

ここで用途外っていうのはPEZY-SCの開発費とかも含まれる。

案件は「超広帯域UltraWIDE-IO 3次元メモリデバイス実用化開発」なのだから

それ以外の用途である、PEZY-SCの開発費製造費、PEZY-SC使用した積層DDR3DRAM製造費とか、そこらへんに流用してんじゃないのかっていう疑いをかけられてる。

『安定した開発資金の確保を目的助成金を詐取をした可能性』っていうやつ。

補足だが、積層DRAM使用していたが、UltraWIDE-IOではないので、用途外に当たる。

ここから蛇足

というか、これがほんとに詐欺ならNEDO監査は節穴すぎる。

はいえ、正直ベンチャー助成金不正なんてよくある犯罪なので、PEZYもやってるだろうし、アウトだと思ってる。というか用途外の判断が厳しすぎる。

この先生きのこるには、社長の辞任と、捜索への全面協力する姿勢、金を出してくれるところを探さないとヤバイ

これをいきなり詐欺容疑とかにするのは相変わらず特捜は目立ちたがりの暇人たちだなぁと思うけど。

↓これがほんとならたったこれだけの助成金世界4位はすごすぎるので、何とかがんばってほしい。

NEDOによると、同社は今回のものも含め、スパコンに搭載するデバイス開発に絡み1017年度に計5件約35億2400万円の助成金を受け取っている。』

追記

あかん素人妄想記事なのにホンキにしたらあかんで。

カテゴリホッテントリ入ってて心臓止まるかと思ったわ。

少し前にもうひとつ妄想記事書いたんでこっちも楽しんでな。

4000コア以上のCPU開発するEsperantoとPezyの関係

水増しが金額の桁変えたとか全く実在しない内容とかはないと思う。そんなに監査甘くないでしょ。ボード開発とかまで申請してたんでわ。

2015-08-26

ちゃんとした研究室でまともな研究生活を送るために

8月、それは大学院入試シーズン。もう合格した人、これから院試な人、落ちて路頭に迷ってる人、色々います学歴ロンダとか留学とかやってる人もいるみたいですが、配属先決定時に意外と軽視されがちな研究室生活

学部研究室志望決定で理由に上がるのが「研究テーマ」だったり「緩さ」だったり。

院の研究室志望決定で理由に上がるのが今いるからとか最終学歴良くしたいからどこでも良いとか。

本当にそんな軽い動機で決めちゃって良いんですかねえ?


"ヤバい研究室"に配属されたら人生無駄

アカハラだらけ、研究室お金がない、研究内容が全く違う、連徹・年中無休は当たり前、研究成果が出ない……

人によって何がダメなのかは価値観が違うのでなんとも言えないけど、いざ入ってから上のような事例に遭遇してしまったらご愁傷様。平穏無事にストレート卒業できれば君の勝利、卒論/修論が書けなくてor病んでしまって留年したら君の敗北。そんなクソゲー自分から覚悟して入室したのならともかく、巧妙に隠された罠を踏んでやりたくはないでしょ?学部の配属ならまだしも修士2年/博士3年もそんなことに時間を費やせますか?


良い研究室を選んで充実した研究生活を体感しよう

良い研究室を選んで充実した研究生活を送ることは、例え就職するにしろアカポスを目指すにしろ非常に重要だと思う。就活面接研究内容を聞かれたときに、この研究にはどんな意義があって、しかもこんな成果があって、を明るく決められたら人事だってイチコロですよ。アカポスだって時の運要素が強いけど、健康な心身とちゃんとした成果が無ければ非常に厳しい。そして上手くいけば趣味などに費やす時間だって作れちゃう

そんな将来、実現したくはありませんか。


ヤバい研究室の見分け方

さて、そんな理想現実にするにはヤバい研究室回避しなければなりません。

ヤバい研究室の特徴を私なりに考えてみた。

 01) ここ数年の間に科研費などの予算が途切れた期間が存在する

教授准教授講師が獲得してくる科研費などの大型予算グラント)は研究室研究遂行必要不可欠。

大学から研究室に支払われるお金なんて雀の涙で、備品消耗品を購入するだけですぐ使い切ってしまう。

まりグラントが無ければまともな研究遂行は難しく、それを途切れさせてしま研究室は何らかの問題がある可能性あり。

グラントが無ければ雀の涙を使って研究するしかないわけで、まともに必要ものを買えなかったり、居室の居住性に難が出てきたり。

NEDOプロジェクト科研費場合予算を与えていることは各機関で公表しているはずなので調べてみよう。

 02) 論文公開・国際学会参加がない空白期間存在する

グラントを獲得するためにはその研究者が有能であることを示さなければならないので、外部へ発信することが必要になる。

評価されるのは英語論文誌への投稿国際学会の参加(日本語論文誌や国内学会もある程度評価されるが)。

そんな大事活動なのに行わない期間があるなんておかしいでしょう?

空白がある場合教員テーマ選定能力指導能力研究遂行能力問題があるかも。

「大きなプロジェクトを極秘で回しているので出てないんです!」みたいなことを言う人がいるかもしれないけど、普通幾つかのプロジェクトを並行して回しているし、大きなプロジェクトならそもそも成果が出る可能性が高いんだからコンスタントに出てないのはおかしい=やっぱりテーマ選定に問題があるよね?

 03) 専攻平均と比較して、事務/技術スタッフの数が少ない

スタッフがきちんといる研究室なら、大抵の雑務事務スタッフがこなしてくれるし、実験テクニック機器トラブル対応技術スタッフにやってもらえる。

スタッフがいない場合、作業は講師助教に振られるか学生に振られてしまう。そうすると余計な時間消費が増え、指導がおろそかにされたり、研究に割ける時間が減ったり、果ては無駄に居残る必要が出たり。

いない・少ない場合権限を持っている教員がそういった非生産的な状態に無頓着であるか、スタッフを雇う予算がない=金欠研究室の可能性あり。

 04) ホームページに書いてある内容が酷い

学生達の仲が非常に良い」「元気なメンバーが揃っています」「明るく楽しい研究室」なんて文言があったら要注意。ブラック企業かな?

リンクページに明らかに教員ブックマークらしきものがあったり、日本語のページなのに英単語混じり(ルー語)だったり、デザインが謎だったりする場合、独特な教員である可能性あり。

この4つは例え他大にいても調べればわかる。ここから先は内部に繋がりがないと知るのは厳しいかも。

 05) 卒論/修論発表会で所属学生が悉く炎上する

例えば4人いて、1人炎上するくらいならそいつが悪い。けど、半分以上炎上している場合危険

基本的卒論修論の発表会は通過儀礼要素が強く、ちゃんと考えてるかを試問教員がチェックする場。

ちゃんと指導されていれば厚い研究になるし、研究室内でディスカッションが十分に行われていれば質疑応答にきちんと答えられるはず。まともな研究室なら試問前に研究室内で発表練習して臨むのである程度穴は塞がれているはず。

まり所属学生の多くが炎上している場合教員がまともに指導してくれていない可能性が高い。

学部修士の段階で単独研究遂行できる人間なんて一握り。ここでサポートがないと君に待っているのは約束された敗北の大炎上

 06) 学部生の研究室配属人数/院試後の配属人数がやたら少ない

他の研究室が6人とか7人とか配属されている状態で4人とか2人とかしか配属されていない研究室は、学部生の間で何らかの悪い噂が流れている/事実として配属されたくない場所である可能性が非常に高い。院試については就職組や外部進学組がたまたま大量に出た可能性もあるので、2〜3年追ってみて同様の状況が続いているか確認のこと。

1つだけキャンパスの外れにあるとか、そんな理由で不人気だったりする(研究室は悪くないのに)ところもあるので見極めは重要。逆に他の研究室が固まっている場所から最近になって移転して1つだけ僻地に追いやられる研究室は専攻内(教授陣達の中)で何かがある。

 07) 配属された学部生の大半が院試で他の研究室に移動(脱出)してしま

4)と同じ。学部生の配属人数は均等にするルールがある大学場合強制的に配属された人たちの吹き溜まりになってしま研究室がちらほら。そういうところはまず良くないので脱出してしまう。中には院試前はニコニコ対応で囲い込んで院試からブラックに豹変する研究室もあるらしいが……

 08) 日本人学生割合が少ない

グローバルだなんだと言ってもここは日本学部生の大半は日本人のはずで、配属される学生ほとんど日本人。それが修士博士外国人だらけになっているのは生え抜き学生がいなくなっている、即ち何かしらの闇を抱えている可能性あり。博士に進みたい人材連続して配属されなかったとか、海外で超有名な研究室からとか、そんな理由の時もあるので一概には言えないが。

ただしその場合でもコミュニケーション面や指導面でのハードル覚悟すべき。英語できないと最初大変かも。

 09) 担当授業の内容がひどい

授業にやる気がないお方や多人数への指導が得意ではない方も多数いらっしゃるのでなんとも言い難いけど、スライド形式の授業でスライドデザイン・内容展開があんまりだとか、レポート課題がやたら鬼畜だとかは考えもの

逆に授業がクッソわかりにくくても個別に聞きに行った時に丁寧に教えてくださる場合は良い研究生活が送れるかも(ただし、こちらから積極的に行動しない人には不向き)

特にスライドが酷い人のところだと、発表がいつまでたっても上手くならず学会就活などで苦労するかも。

研究室にその辺がうまい人がいれば教えを請えるのでそれほど重要じゃない。

 10) 会話やメールで話が噛み合わない/論理展開おかしい、話を小出しにしてくる、締め切りギリギリに話を振ってくる

コミュニケーションが上手く取れないと非常に苦労する。噛み合わない場合独自世界に固執しているか言語処理能力問題があるかも。また、小出しにしてくる場合、ちゃんと重要事項を把握していないかもしれない。

毎回期限ギリギリorちょっと過ぎてから話を持ってくる場合社会人(オトナ)としての最低限を持っていないかも。

 11) 約束を守ってくれない

最近大学教員事務作業などの研究活動忙殺されてスケジュール管理が難しいが、時間に大幅に遅れてきてもしれっとしているような人はちょっと困る。10)とも少し重複するけど常識が通じない人と意思疎通を図ることは非常に骨が折れる。

 12) ODオーバードクター)、博士課程単位取得退学を頻繁に出している

博士課程を3年ストレートで修了することの難易度がそれなりに高いことは確かなのだが、それでもOD単位取得退学を頻繁に出すのはちょっと問題があると思う。「とりあえず受け入れるけどあとは一人で頑張ってね」のような放置プレイをされる危険性あり。

 13) TA/RA給料研究費を不正に使用している

流石にこれは危険すぎるので巧妙に隠しているはず。ただ、研究室所属からRA費の余りから出すって」のような会話が聞こえるようなことがあったらアウト。いつ明るみになってお取り潰しになるかもしれないし、不正片棒を担ぎたくはないでしょう?

 14) 教授准教授の仲が悪い

快適な研究室生活を送りたければ以外と重要権力闘争とか面倒ごとには巻き込まれたくない。


まとめ

上の14個以外にも講師助教が死んだ目をしているとか、専攻内ではごますり星人だけど研究室ではやたら偉そうとか、他の先生をやたらこき下ろすとか、お金にならない共同研究・短期留学生受け入れを大量に抱えているとかそんなポイントもあったけど、その辺は院生として実際に所属してみないとわからないと思うのでやめておく。

上記に一部当てはまったとしても、必ずしも危険ではない。学部生に敬遠される理由としてゼミが厳しすぎる(指導自体は的確だが罵倒に近いため)という研究室は、卒業してみれば意外とありだったり(そう思える日が来るのは遠いが)。

これから研究室を選択できるチャンスがある人は是非よく吟味してほしい。

特に大学院から大学を変えようと思っているそこのキミ。その大学/研究室は本当にキミが望んだような場所なのだろうか?入ってから「前の研究室の方が良かった」と思っても手遅れなのだよ?よくリサーチした?

2014-08-19

http://anond.hatelabo.jp/20140819022047

マイクロリアクタはどうかな?

がんの早期発見につながる技術として去年あたりからぽつぽつ話題が出てる。NEDO予算を出すみたいだし、5年後には結構形になっているかもしれないよ。

もっとNEDOお金を出してぐちゃぐちゃにな結果になった前例はいっぱいあるから、あまり油断はできない。

2012-03-03

ほらやっぱり

本給29万円が独り歩きし始めてしまった。本省だと地域手当込みじゃないとこんなのありえない。

少し調べてみた。NEDO地域手当って無くて、特別都市手当なんだ。へー

川崎だと6%。へー

それなら1.7万円もおかしくないかな。本給28.3万円。

まだ多いなあ。

異動保証分を本給にして都市手当を載せてたりするのかな?

ラスパイレス指数高いし何かからくりが有りそう。

(と言っても104か。。)

2011-04-24

http://anond.hatelabo.jp/20110424174625

では僭越ながらその昔NEDOポスドクしてた俺が。

デモして研究費が落ちてくるか。デモしたら業績が増えるのか。そんなわけない。

研究者にとっては、デモなんて無意味からやらないだけ。自分研究の有効性を訴えるなら別のルートがある。

もっとも、現段階で原発の代替可能クリーンエネルギーなんてない。

スケールメリットのない再生可能エネルギーでは、商業プラントが稼動していても、大規模化というハードルは高い。

これから原発を減らしていくなら、その分を補填できるのは石炭ガス化IGCCしかないんじゃないの、実際問題として。

2011-04-16

http://anond.hatelabo.jp/20110416150201

この件に関しては、民主は悪くない。

NEDOはいつもこうだから。というか、役人の作文はいつもこうだから

地熱2

NEDOの夢いっぱいの企画書

http://www.nedo.go.jp/iinkai/hyouka/bunkakai/14h/23/1/6-3.pdf

現状

http://www.nedo.go.jp/activities/portal/p99048.html

ひょっとして民主のせいなのか?

H18年度からやってる事がころっと変わってる

http://anond.hatelabo.jp/20110416140938

ただ、原子力の発電コストって使用済み核燃料の処理コストいれていないだろうし、もうちょっと高いんじゃないかなー、というのが私見です

地熱に関してはこれ参考にしたですけど、石油よりは効率がいいという感じですね。

2011-04-02

http://anond.hatelabo.jp/20110402042930

なんでメタンハイグレードって間違えるんだろうね、と思ってぐぐったら検索結果がハイドレートと同じだった。Google気を利かしすぎw

ところで地熱発電だが10年前のNEDOのまとめではだいたいこんな感じだった(http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g102271j.pdf)。この手の資料は、長所を思い切りいっぱい書いて短所はちょっとしか触れないのが普通(そうじゃないと予算がつかない)だから、この書き方はかなり異例。つまりごまかしきれるレベルじゃない弱点がいっぱいあるってことで、高温岩体発電が実用化しないと状況は変わらないだろう。が、ほぼ同時期にベンチプラントを作った石炭ガス化複合発電が次は実用機という話になっているのに、高温岩体発電は全然進行していないことから考えて状況はかなり厳しい。旧資環研の高温岩体グループもかなりやさぐれているようだ。http://www.aist.go.jp/NIRE/publica/news-2000/2000-09-2.htmを書いた人も今じゃ産総研メタンハイドレート研究センター所属だし。

このまとめは、突っ込みどころはタイトルをはじめとしていろいろあるけど、新エネルギー関連の技術問題点についてはわりと妥当だと思うよ。コストの試算は水物だから、あまり信用しない方がいいけど。

ところで脱原発を唱えるゆとり脳ってどこにいるの?増田ではあまり見かけないよね。

2011-03-26

http://anond.hatelabo.jp/20110321001727

お返事遅くなりました.気が付いたらいろいろ話が展開しているみたいですが,素直に返信.

ちなみに私はアンチ原発派ではな原発容認派です.なので原発ダメ=即刻停止という考え方はしておらず,代替できるものがあればそちらに移りたいと考えているだけです

原子力発電所リスクなんてあんなもんでしょ。今まで運良く一人残らず目を背けていられたってだけで。

もっとも、仮にあそこに火力発電所が建っていたとしても、重油流出やら火災やらでやっぱり相応に被害を周囲にお呼びしていただろうし。

リスクなんてあんなもんでしょ」とのことですが,私が質問したリスクコスト」についてはどうでしょう.今回の危機は想定の範囲内であり,原発コストパフォーマンスを活かして得たお金で万全の補償ができるので誰にも文句は言わせません,壊れた原発は直すだけ,原発はこれまでどおりです.と,考えているなら,「リスクなんてあんなもんでしょ」とのとおりですが,原発推進派?の方々だって

という具合にリスクのためにかかるコストを高く再計算しているわけですよね?この原発の最大の利点であるコストパフォーマンスについて,推進派さえも再計算が必要と考える状況において(しかもその原因が最大の欠点である原子力危険性),原発との付き合い方に再考の余地はないのか?と考えるのは決しておかしい話ではないと思いますが.

俺が言いたいのは、

じゃあ仮にずーっと火力発電オンリーだったら、日本は今と同じような繁栄を享受できていたのか?

から火力発電に切り替えたらそれで全部解決なのか?

だよ。

今回の議論の中で「原発は不要だった.あれがなければ日本はもっと良くなっていた」なんて話をしましたっけ.私はそんな考えは全く持っていませんが,もしそのように受け取れる発言をしていたらすみません

私が呈した疑義は「今回の状況を見ると,原発の合理性について再考する余地があるのではないか?」そして「太陽光発電省エネ考慮するに値するものではないか?」です

電子発電所が建ち始めた1960年代専門家評論とか色々漁ってみるといい。あちこちで散々に議論され尽くされた上で「まあ原子力発電しかねえわな」と関係者達は渋々(一部は喜色満面に)承諾してる。最後まで反対し続けたのは社会党共産党たいコミュニストの狗みたいなのばかり。

えーと,以下の話は1960年代評論を読まずに書いています.すみません

具体的な資料を示していただけるとありがたいです

1960年代当時の判断を否定したいわけではないです.現実としてこれだけの繁栄を支えたわけですから戦後15年で原子力を選択したという話ですが,これを聞いた時「そうなのか!」と驚きましたが,良く考えたら戦争突入の理由の一つが油の枯渇なんだからからの脱却を狙うのは妥当な選択ですね.

そして当時,油以外のエネルギー選択肢がどれだけあったかというと,太陽光発電世界初の実用化が1958年国内初の地熱発電所が1966年風力発電にいたっては1980年代,ましてや省エネなんて戦後復興時に考える話ではないでしょう.原子力発電を選択するのは合理的な判断だったと思います.

太陽光発電歴史太陽光発電教科書

http://solarsystem-history.com/history/his_1958.html

1954年に初めて太陽電池発明されたものの、当時太陽電池は大変高価なものでした。そのため現在のように一般家庭で利用できるようなものではなく、特殊な用途に限定して利用されていました。その“特殊な用途”として代表的なものに、人工衛星への電力供給が挙げられます。実は世界で初めて太陽電池が実用化されたのは、人工衛星だったのです

地熱発電@Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%86%B1%E7%99%BA%E9%9B%BB

日本では1919年海軍中将山内万寿治が大分県別府地熱用噴気孔の掘削に成功、これを引き継いだ東京電灯研究所長・太刀川平治が1925年に出力1.12kWの実験発電に成功したのが最初地熱発電とされる[17]。実用地熱発電所は岩手県八幡平市松川地熱発電所(日本重化学工業株式会社)が1966年10月8日に運転を開始したのが最初である

風力発電について@NEDO

http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/foreigninfo/html9908/08229.html

風力発電は、1980年代アメリカにはじまり、1990年代にはヨーロッパでの開発が大いに進展し、今や、インド中国でも化石燃料に代わる、環境に無害な有望エネルギーとして大きくとりあげられている。日本では、1980年試験用の40kWの風車が設置されたのが最初であるが、1980年代から電力会社等での試験研究がはじまった。



繰り返しになりますが,別にいますぐ原発全部止めろ!なんて言うつもりもないです.上記に挙げた新エネルギー原発とそっくりそのまま代替可能とも思っていません.しかし,このように1960年代当時には選択肢として存在し得なかったものが増え,そして今回のような事故が起こったた今でも,当時の合理的判断は再考の余地がないのでしょうか?

で,私の意見太陽光と省エネと言うのは,まぁ一見すると鼻で笑ってしまいそうな話ですが,一考の余地があるのではないかと.以下,それを説明します.

今回の問題は「一カ所集中発電のリスク」と「原子力リスク」が原因ですよね.で,元増田は前者についてはたくさん原発を造ること,後者についてはより性能のよい原発を造ること,で解決するという案を提案しています.今回のようなトラブルはより良い原発(ひいてはより良いエネルギー供給体制)のために避けては通れない通過点だ,と捉えるのは原発推進戦略としておそらくまっとうだと思います.

これに対する私の反論ですが,私は今回の事故を見て,どう頑張ったところで人の想定の斜め上を行く出来事は起きてしまう,と感じました.よって「原子力リスクはどう頑張ったって抑えきれない」と考えます.そうであるならば,最悪の事故が起きた時にそれを最小化する戦略しかないので,あちこちに原発を作るという戦略はありえないと考えます

もちろんこれは「原子力リスクはどう頑張ったって抑えきれない」という前提のもとに成立しているので,それが解決されれば主張は変わる可能性が大です.あとは「最悪の事故が起きた時にそれを最小化」すればいいので,原子力漏れても平気などこぞの奥地だとか月に原発を作るならokです

人里からキロしか離れていない,しか津波地震台風も来るのが毎度,の土地原発を作り,しかも旧式とわかってもなお動かし続ける,という現在のやり方はいくらなんでもリスク対策をケチりすぎじゃないかと.

で,一番最初の話に戻ると,太陽光発電省エネに期待したのは,両者のリスクを持っていないかです.いろいろ言われていますが,やはり太陽光発電停電時にはそれなりに役立ったようです

あとビジネス的にも,原発太陽光も(あと省エネも)日本に強みのある分野で,CO2絡みで注目されている分野ですが,今回の事故は前者には向かい風で後者には追い風です

計画停電で使用できない」 太陽光発電操作周知にメーカー躍起@産経

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110321/biz11032101270000-n1.htm

家庭用の太陽光発電装置は、パワーコンディショナー(パワコン)という装置を使い、太陽電池で発電した直流電流を、家庭で使用できる交流電流に変換している。ただ、パワコンを動かすための電気は、通常、電力会社から送られる系統電力に依存しており、そのままでは日中発電していても、電気が使えない。

使用するためには、家のブレーカーオフにし、パワコンに付属したコンセントに直接、電化製品の電源コード差し込む必要があるが、意外に知られていないのが実情だ。



原発はま夢物語に過ぎないとしても,少なくも現在エネルギー資源ポートフォリオを組む上で,今回の事故を「大丈夫だ,問題ない」とスルーするのはおかしいのではないか原発(火力も似たようなもんだけど)が持つリスクとちょうど補完関係に太陽光発電(と省エネ)を現実的手段として考える良いタイミングなのではないか,というのが意見です

まぁ本音は原発やめろじゃなくて太陽光やろうぜ!だった気もしますね.こうやって整理すると.太陽光について反対派は「割高でしょ」といい賛成派は「回りだしたら安くなる」という.今回の騒動で太陽光発電コスト以外のメリットが見えたので,これを機にいっちょ太陽光電池にもチャンスを与えてあげていいんじゃないかと.

手間もお金もかかるけど、利益も大きい@産総研 太陽光発電研究センター

http://unit.aist.go.jp/rcpv/ci/about_pv/economics/benefit.html

太陽光発電は現時点では一般的な発電方式よりもまだコストが高いのですが、大量生産を進め、計画的に普及を図ることで十分に安くできると見られています。補助金や電力会社による買取などの助成策は、コスト低減と普及を進める効果があります。開発・普及には大きな費用と相応の年数が必要ですが、化石燃料の輸入と異なり、その費用国内に大きな経済効果雇用をもたらします(図2)。先行するドイツなどでは既に普及費用を遙かに上回る経済効果と数万人の雇用を創出し(*2)、これにならって欧州、さらには中東アジア諸国米国も積極的な普及に乗り出しています。



あと,当分電力不足が続きそうなわけですが,原発なんてそうそう作れないですよね.一方で太陽光発電は市販のソーラーパネルを買えばすぐに発電所のできあがり.太陽光発電では昼間だけという問題はあるが,ピークはむしろ昼間にあるんだからそれを避けるのには十分貢献するのでは.

どうやって普及させるかという問題も,高速無料化とETCエコポイント家電,この辺の事例を思えば補助金うまく使えば可能では.あと気になるのは生産が追いつくかどうかだけど,それこそ元気な西日本で(がんがん電力使って)作って東日本に送ればいい.サンヨーシャープパナソニックも西の企業だしちょうどいいのでは.

特に根拠のない希望を言っているだけなのでつっこみよろしくお願いします

2010-04-29

http://anond.hatelabo.jp/20100429031646

工学産業)では割と、こないだ仕分けで縮減対象になったNEDO産総研がそれに近い仕組みを上手くやっている方だと思うんだけど。

基礎科学に関してはもっとこのレベルからの目線を国民が持つべきだわ。

http://d.hatena.ne.jp/m0612/20100414/p1

2010-02-23

太陽光のコストは7円/Kwhに下がる」の大嘘

http://sangyo.jp/ri/pv/pv2009/article/20090609.html

太陽光発電において、工事費は約3分の1を占める。

現状のコストが50円/Kwh程度なので、

その中で約16円/Kwhは工事費が占めることになる。

NEDOは「2030年には太陽光のコストは7円/Kwhに下がる」との

ロードマップを示しているが、仮にモジュールコストゼロ同然になったとしても、

電気工事店の施工手間」(要は人件費)は、さほど下がらない。

架台の標準化や施工工程標準化を進めたとしても、

工事費を下げるのは至難の業だ。

超楽観的シナリオで、モジュールはタダ同然、パワコンもタダ同然になったとしても、

「施工費が半分以下にならなければ」、太陽光発電のトータルコスト

7円/Kwhにはならない。

実際には、良くて15~20円/Kwh程度までしか、下がりようがないのでは

ないか?

唯一、家庭用太陽光ではなく「メガソーラー」にすれば、

施工コストが薄まるので、7円/Kwhの可能性は出てくるが、

そうなると、現状の「家庭用太陽光には手厚く、業務用太陽光には手薄」な

太陽光普及政策とは矛盾する。

太陽光普及の鍵は、シャープやQセルズが頑張ってコストダウンすることよりも、

工事店の合理化・効率化でしかないのだが、

それを指摘する声が少ないのはどういうことか?

http://blogs.yahoo.co.jp/hose_solar/18114497.html

でも似たような主張がされている。

2009-08-26

http://anond.hatelabo.jp/20090826093316

やりたいことを先におおっぴらにしちゃって、

「仕方ないね」ってことで他人を巻き込む。

まさに逆転の企画術、イノベーションジャパン!

(追記)

これか・・・。

http://expo.nikkeibp.co.jp/innovation/index.html

なんで日経BPなのに国挙げての~?と思ったら、主催はNEDO/JSTで実働部隊が日経BPなのね。

出展者・発表者のページが見れないので、なんとも。

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