はてなキーワード: P2Pとは
今、日本国外でアニメなどの日本のサブカルチャーが大人気だと騒がれている。それ自身はなぜか俺も嬉しい。
日本のサブカルチャーが世界に認められつつある。アジアの極東からそんなものが発信されて世界に広がるなんて嬉しいじゃないか。
日本以外でもアニメの掲示板は活発に議論され、「ここは面白い」「ここは格好いいよなぁ」などと言われているそうだ。
日本のアニメは日本にしかない独特の考え方が表現されてて面白いらしい。
しかし、その影響は大体違法なファンサブから出てきたものだ。
日本国内の人は世界で大人気とだけで満足してしまっているような気がする。
ここまで人気が出てきたんだこれからももっと人気が出てどんどん日本アニメが栄えていくだろうと・・・
しかし、ちょっと待ってもらいたい。
本当に栄えていくのだろうか・・・
アニメの製作現場はものすごい重労働で、成長するには大きな罠が待ち構えているということを認識し、改善していかないといけないと思う。
聞いた話だが製作者側の労働はひどい。製作者側には何も入ってきていない。それはアニメーターの独白から伺えた。
http://anond.hatelabo.jp/20071203135201
俺、ここまで簡単に書いてにしかも共感できる文章始めて見た・・・というのは言い過ぎかもしれないがそんな心境。
最後の2行がとても秀逸だった。希望が絶望に変わる心境が手に取るようにわかってしまった。
日本のサブカルチャーは人気があるけど中身はこんなもんか・・・どれだけ人気があっても製作者に何も返ってこないと、これそのうち廃れるだろうなぁ。
日本国内で、TV放送するときに中抜きされお金は製作者側に戻ってこない。製作の下請けの下請けばかりがスタンダードになり、アニメの質が保てないところもある。
中国韓国に仕事にとられ、アメリカがアニメや漫画・ゲームの映画化をして大儲けし、そして日本は物語を作るだけで何にも残らなくなる未来が待っている。
流石に 「海外での日本のアニメ人気はすごい。日本この調子だ。」とは言えなくなってきた時期だと思う。
どこかを根本的に直さなくてはならないだろう。
去年涼宮ハルヒの憂鬱がYoutubeと共に北米でも大ヒットした。誰もがEDテーマを踊り出し、アニメの内容を知っている。
しかし、1年遅れで北米でDVDが発売されてからハルヒの熱狂度はトンと聞かない。
ほとんど全員YoutubeやP2Pソフトでアニメを見た人が騒いでるだけだと日本にいるだけでも理解できた。
たしかにとてつもない宣伝になった。アメリカのアニメ人口を増やした。しかし、"アニメ市場"は全くといって広がっていない。逆に今減ってきているそうだ。(ココ半年そういう記事ばかりみた)
AskJohnふぁんくらぶ - ジェネオンUSAの撤退はANIME市場衰退の始まりでしょうか
http://ask-john.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/usaanime_fca2.html
ここで、「ANIME市場の伸びが2003年と2004年で頂点に達したことは業界ウォッチャーなら既に何度も気が付いています。」と述べられている。
ハルヒ人気これだけ出ているのにこれだ。ちょっとやばい。
・日本とアメリカの放映時差が大きすぎ、現れたものをすぐ見たい日本国外の人はBitTrrentというP2Pソフトで流れたものを見ている。
・一方ちゃんと翻訳して(宗教や社会に)重大な問題が出ないように修正したおかげで、発売が遅れてしまったDVDが売れずにいる。
もっとあるだろうがもう思いつかない・・・
この手の反論に
日本でもP2Pがあるじゃないか。同じことをしてるんじゃない?という人もいる。実際北米の人から反論された。(そして、だから俺らもやってるんだと言っている。)
日本ではそれでもアニメDVD買う人がいっぱいいる。その人が買い支えてくれている。違法のネット配信が宣伝効果もあるかららしい。しかし向こうは宣伝宣伝とかいいつつ、ファンサブ”だけ”になっている。ほとんど誰もDVDを買っていないそうだ。 BitTrrentではDVD並みの映像がごろごろと流れている。
(ファンサブ製作者は「俺らは日本のアニメを広げてやったんだ。だからこれからもこの行為はやめない。もっと広めていく」と言っている)
日本国内でもう海外進出やめて日本だけにしようぜ。と言っている人がいるが
若者の体力を限界まで削って成り立たせている状況の国内市場ではいずれ限界がくる。どうしても海外市場が必要だと考えている。
日本はどうするべきだろうか?
企業体力のない中小企業のアニメ会社に配信をチャレンジさせるべきだろうか。
ファンサブを取り締まるべきだろうか。
しかしどれも一番の解決策はない。 どんなことをしても、早くそして無料のファンサブには勝てないからだ。
ファンサブは素早すぎる。そして、翻訳間違えているらしい。(その間違い翻訳にYoutubeで見てる人は翻訳ありがとう!とコメントしてる。)
いろいろなグループが翻訳の早さを競っていて、日本で放映されて2.3日で出回るそうだ。
それなら、ファンサブにアニメの公式翻訳を頼めばいいと、言う人もいるが翻訳が重大な欠陥を持っているリスクが伴う。社会的宗教的に相容れないものを翻訳してバッシングを受ける可能性もある。
どうしてもニュアンスを伝えるのが難しいものがある。ファンサブは名声がほしいがためスピードを優先しそこをどうしても考えない場合が多い。
今のファンサブは間違いが必ずあるといって良いそうだ。
取り締まるとアニメなんか見なくても生きていけるや、など言う人が出てくる せっかく日本のアニメに興味を持ったんだからその人を離れさせないようにはしたい。
だからずるずるとココまで来たんだろうとは思うが・・・
まぁでもファンサブは自重させないと際限なく広がっていくからどこかで攻勢には出たほうが良いとは思う。
いいたいことがごちゃごちゃになってしまったけど、声を高くしていいたいことは「アニメ業界は人気があるけどこのままじゃやばい。どうにかできないか」ということだ。
もしサブカルチャー好きの麻生太郎が政策でどうにかしてくれても、根本的な解決にならない。上から指示が来るのを待っているだけじゃ何も解決しない。自分たちが変えていかないと、また新たな問題が出てきたときに迅速な対応が出来なくなり、すでに手遅れという状態になりかねない。
何か自分たちで出来る改善方法はないだろうか?ということだ。
ニコニコ動画で電子マネー(Felica)での支払い方法によるアニメ視聴をやってくれたら俺は払うと思う。
(通販でもFelicaやってくれないかな・・・代引き面倒くさい。代引きのときにFelicaでも可)
(ていうか電子マネーまとめて・・・)
・アニメ!アニメ! - 違法アニメのファイル交換 BitTorrentだけで週600万話
http://animeanime.jp/biz/archives/2007/12/bittorrent600.html
・AskJohnふぁんくらぶ - 日本のANIME業界はファンサブ撲滅のためにも新たな配信方法を確立すべきではありませんか(その1)
http://ask-john.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/anime1_4716.html
プロキシのキャッシュをP2Pで共有する、みたいなのなら既にいくつかある。「ウェブのみ」という縛りを外すならBitTorrentが有名。
winnyのような形ではなく、あくまで入り口出口はひとつに絞ってファイルの正当性を確保したシステムで、尚且つトラフィックを下げる方法ってことだよね。
しかしP2P自体の仕組みとして自分の近いところからファイルを落とせるから速度も速くなるってのがあるからどこかでひとまとめにするのは難しそうだなぁ。さらにファイルの改変(ウィルス混入)にどこまで対処できるかが厳しいところ。
P2PをWEBサーバに応用できたら、アクセスが集中していてもスムーズにページにアクセスできるようにならないかなあ、とか。(従量課金制やナローバンドなネットワークを使ってる人は断固として嫌がるだろうけど。)
P2Pはサーバの負荷一局集中を避けると共に、任意のノードとの接続が切れても他のノードでサービスを補完し合えるため、システム全体の冗長性に優れている。P2Pを用いて市販の著作物を無許諾で配布する行為が蔓延したために悪いイメージばかりが付きまとうのが非常に残念。
ブクマで人気だから読んだのだが
著作権違反の違法コピーやそれらをネットで手に入れる違法ダウンロードが問題になって久しいですが、音楽業界にとってはいささか衝撃的とも言える調査結果が発表されました。
ところが記事でも元ネタと紹介しているカナダ政府委託調査に関する日本語でのエントリー「カナダ政府委託調査:ヘビーP2Pファイル共有ユーザほどより多くのCDを購入」では
カナダ全体の集団の分析では、P2Pネットワークからダウンロードされるファイルの数と購入されるCDとの正の関係も、負の関係も見られない。
とあるように、この調査では大きく2つの論旨が導き出されている。
したがって
「違法ダウンロードされたほうがCDは売れる」という表題の表現までには飛躍があり、しかしすぐ後に「違法ダウンロードをしてる人ほど音楽CDをたくさん買っている」と表現こそ似てるが因果関係と相関関係を入れ替えた全然異なる言い直しをしていることから誤解に誘導する意図があるのが分かる。
想像するに音楽ファンは興味があるからいろんなものをいっぱいタダでダウンするけどCDもたくさん買うのだろう。しかし一方で全体に影響がないということはCDを買う予算はあらかじめ決まっていて購買はその範囲を出ず、リサーチのためにP2Pを利用していると想像できる。
プロモーションとしては有効かもしれないが、売上げを伸ばすとまで言うのはアジテーションというものだろう。嘘をつくと己に帰ってくるものだ。だからP2Pの未来を思うなら嘘をつくべきではないと思うのだが。
違法ダウンロードをしてる人ほど音楽CDをたくさん買っている、というものです。
「違法ダウンロードされたほうがCDは売れるの法則が判明(らばQ)」ほんとかよと思って適当に調べてみたらやっぱりデマだった。
P2PとCDの売上に明確な関係はないというのが結論。調査結果はこちら。はじめから読むのはめんどくさいのでちゃっちゃとResultsへ。「The effect of P2P file-sharing on music purchasing」という節(or 章?)に次のような文章がある。
In the aggregate, we are unable to find direct evidence that P2P file-sharing either increases or decreases CD purchases in Canada.要はP2PがあるからCDの売上を減らすという関係もP2PがあるからCDの売上が増えるという関係も見つからなかったとのこと。違法ダウンロードされたほうがCDは売れるというのはデマ。
で、デマの種になったのはP2P利用者の間ではP2Pを利用している人のほうがCDを購入しているという話。もう少し読み進めると
Among Canadians engaged in P2P file-sharing, we find a positive and statistically significant relationship between the number of music tracks downloaded via P2P networks and the number of CDs purchased.この文章によればP2P利用者の間ではP2Pを利用しているほどCDを購入している。トップのDescriptionでも
The report, prepared by University of London researchers, Birgitte Andersen and Marion Frenz, found that music downloads have a positive effect on music purchases among Canadian downloaders but that there is no effect taken over the entire population aged 15 and over.とある。多分この話が広がって違法ダウンロードされたほうがCDは売れるというのはデマが生まれたみたい。ネタ元が「P2Pとかその辺のお話」だったので、それなりに信頼できると思ったんだが違うようだ。
って「P2Pとかその辺のお話」の方じゃ、ちゃんとP2P利用者の間ではという話になってるYO!
P2Pファイル共有ユーザを見たとき、P2Pファイル共有を利用して音楽をダウンロードする頻度の高いユーザほど、より多くのCDを購入していることが示されたよというお話。また、非P2Pファイル共有ユーザを含めた全体としてみたときには、P2Pの利用とCDの購入との間に、ポジティブ、ネガティブ、いずれの関係も見出されなかった。
「カナダ政府委託調査:ヘビーP2Pファイル共有ユーザほどより多くのCDを購入」
というか「P2Pとかその辺のお話」の中の人も紛らわしいタイトルをつけるよな。そのせいで2時間ぐらい使ってしまったよ。
結論としては「違法ダウンロードされたほうがCDは売れる」というのは自分に都合のいいように情報を解釈したり、流したりするというよくあるネットの伝言ゲームの結果だったとさ。
いろいろ読んだのでつけたしておくなら、この調査は「CDが高いから違法ダウンロードが増えてるんだ」と主張する人はあんまり引用しないほうがいいかもしれない。CDの価格はCDの売上には関係がないってことも主張してるからね。
While Hypothesis 1 predicts that the price of CDs is negatively associated with the number of CD albums purchased, we find no statistically significant relationship for the entire population加えてCDの売上は所得とも関係がないとしている。
Our third hypothesis, Hypothesis 3, states that the level of income is positively associated with the sales of music CD albums. In our estimations this hypothesis is not supported.調査の都合のいいところだけ採用するのは人として恥ずかしいのですよ。
あと個人的にこの調査は自主申告なので、全面的に信頼しないほうがいいと思う。
The analysis in this paper is based on direct answers (or micro-data) provided by 2,100 Canadian respondents. For example, respondents were asked about how many CDs and paid electronically-delivered tracks they purchased and the average prices paid.
The Impact of Music Downloads and P2P File-Sharing: Data and methodologyP2Pやっている人間がほんとのことを書くのか疑問。たぶんカナダでも違法だからこうした調査が行われていると思うんだが、そういう違法なことをやっている人間が素直に書くんだろうか?P2Pをやる人は「P2Pを含めた違法ダウンロードは宣伝になる」っていって正当化してるんだから、その主張にそうような嘘の回答をする可能性も充分考慮すべき。そういうバイアスもかかっているかもしれないということも頭に入れておいたほうがいい。
深夜にこの記事を読んで、むかついたので投稿してみる。
むかついた原因その1
まず聞きたい。おまえの言う現実はいったいどこの国の話なのだ?
なんでGoogleがYouTubeに16億$も払ったのか、少しは考えろ。ボケ。
むかついた原因その2
それは、ちがう。
ぜんぜん違う。
アニオタは、アニメが好きなのであって、アニメ業界が好きな訳ではない。
過酷な労働条件の上にのみ辛うじてビジネスを構築している今の「アニメ業界」が潰れて、新しいプレイヤーが登場し健全なビジネスを行い、質の高いコンテンツを供給してくれることを望むのは、消費者として、まったくもって正当な要求だろうが。どアホ。
むかついた原因その3
じゃー誰が犯人なんだ?
(中略)
そんな単純な話じゃねーだろ。バカ。
HDD&DVDレコーダーの普及は、特に国内のアニメDVD販売に打撃を与えていると見る。地上波で放映された作品を家庭でDVDに録画・アーカイブできるようになり、放映終了後に改めてDVDを買おうというユーザーが減ったとみられるためだ。
テクノロジーは進化してるんだ。かつてはユーザーメリットを提供していたインフラが、価値がなくなることもあるんだ。価値が無いものに金を払わなくなるのは当然。
ソニーがビデオレコーダーを発売したとき、ユニバーサルがソニーを著作権侵害で訴えたんだと。でもな、他のスタジオは「ビデオは売れる」と踏んで、どんどん作品をビデオ化したんだよ。
今では、米国映画産業は劇場における興行収入の3倍の収入をビデオマーケットから得てる。このような転換が出来なければ、今の「アニメ業界」が滅ぶのは間違いない。
アニオタに限らず、人が利便性を獲得したら、それを手放すことは難しい。
CCCDがどういう結果になった?
P2PがCD売上不振の原因だ! と叫び続けた米国音楽業界は、今、DRMなしでデータを販売するというAppleやAmazonに逆らえない。ipodを持ち歩く音楽オタは「あまりにも滑稽」か? おい?
時代は変わっているのだから、価値感も変化していくのは当然。
稚拙な論理で他人を馬鹿にして喜んでいるお前が、よっぽど滑稽だ。
コンテンツ産業にかかわる人間として、また、いちニコ動ファンとして、ちょっとカチンと来たのでからんでみた。
もしかして釣りだったか? だったらスルーできなくてすまんな。
あばよ!
Nine Inch Nailsがレコードレーベルを捨て、今後はアルバムを直接一般に公開するというニュースを土曜日に報じてから、OasisとJamiroquaiも同じくレコード業界を離れた。しかし、今日一番のビッグニュースは何といってもMadonnaがレコード業界を捨てたことだ。
(中略)
今回の件は、世界的女優にとってさえ、デジタルダウンロードとP2P音楽共有の時代には、もはやレコード会社は必要とされていないということを物語るものだ。
そして壁は崩れはじめた―マドンナ、レコード業界を捨てる TechCrunch
世間的には「音楽データで収入を得ている」レーベルから離反したのだから音楽はフリー(自由と無料)に近づいている、と取られているっぽい。
しかし、特に業界内部の見解を聞きたいところなのだが、これは知的創造従事者の受難“モダン・タイムス”の本格的な始まりではないのだろうか。
待っているのは世界中で作品を共有し啓発しあうユートピアなどではなく、クリエイティビティが限りなく無価値となり資本の規模だけがモノを言う世界ではないのか。
ユーザーにとっても、音楽は無料にはなるかもしれないが自由とは言い難い未来しかないのではないかと危惧する。
万人が富豪で支配者になれる最終解決などでなく、工業化に伴う50年間の市民の試練が情報化によって知的生産者に今及んだと見るべきではないか。
世間の誤解はネットとメディアの進化が本物の錬金術と思われていることにある。例えば10万円する金貨を100円分ぐらいの材料と手間で製造する方法が発明されたらどうなるのかと想像してみたらいい。我々はあっという間に千倍の資産を手に入れることができて誰もが豊かになれる?
しかし少し考えを進めれば分かるようにこれは100円で10万円が手に入るのではなく、実際には10万円の価値だったものが100円に暴落するということを意味している。錬金術の発明と同時に金は無価値になるのにも関わらず、人々はその術の完成を心待ちにしているのである。
現代に町から職人がことごとく消えたのは何故か。流通の革新によって町に点在する必要がなくなったからである。現存する大工だって現実には大手住宅メーカーの下請け組立工である。例外的に飲食店の職人は居るがこれは鮮度という要素がローカリティを維持しているためだ。
音楽流通には制作環境、パッケージ、流通、広報が必要だった。つまり満遍なく金と手間がかかった。制作可能な者の偏在と流通の偏在が中小零細規模の商業作家の存在を許容したのである。
ところが制作環境とメディアおよび流通が技術的な革新によってほぼゼロにまで暴落してしまった。このことにより音楽市場におけるキーは誰でも作れて流通できる楽曲そのものではなく希少な資本そのものである「ブランド」と資本によって成り立つプロモーションに完全に主導権が移ることになる。
音楽事業「マドンナ」にとって、誰にでも作れる「楽曲」自体に意味は無い。必要な才能はサラリーでスタッフとして雇い入れればよい。イベントでの収入は音楽にではなくマドンナというキャラクターに、そのビッグネームと空間を同じくする権利の対価として入ってくる。
自動車メーカや家電メーカーと全く同じである。タレントへのシンパシーという商品の販促“カタログ”である楽曲データは複数のスタッフによって作成され、ネットで配布される。場合によっては対価を払ってコミュニティに押し込み、手にとってもらうための大量の広告を打つ。この場合楽曲はもはや財産ではなくコスト(広告宣伝費)である。
ここにいたって小資本どころか中規模ごときの音楽事業者では採算に乗せることができなくなるだろう。よく言えば近代化による産業の集約が進む訳だが、事業化するのに必要な最低資本がどんどん上がっていくからだ。
(HITOMIのヒット曲"SAMURAI DRIVE"のオリジネータバンドcuneはいかほど潤ったのだろうか。ちなみにミキシングは“エンタープライズ”HITOMIの方が遥かに洗練されていると思った。)
一方でユーザーはどうだろう。無料であらゆる楽曲へアクセスできる夢のような時代になるのだろうか?
大半の人にとってはメリットがあると思われる。いま無料のテレビやラジオのプログラムと同じだからだ。社会全体で見ても効率は高いと思われる。
「無料で動画が見られる」と言われれば好きなだけ自分好みの映画を見ることが出来る気になるが、現実は見たくもないCMとお仕着せのプログラムが待っている。今ユニクロで吊るしの服を買えば5千円で一通り揃うだろう。しかしオーダーメイドすれば10倍でも済まない。
悪い社会ではないかもしれないが、これがフリー(自由)かと言われればどうだろうか。
今までだってミュージシャンは貧乏でどうしようもなかったのだから何も変わりはしないという向きもあるだろう。現実の変化は微妙なものだ。恐らくは中抜きが進む。池田先生が言うような中間業者を中抜きしてハッピーという話ではなく、業態の空洞化で柔軟性が失われるだろうという話だ。
既にあるタレントとメディア露出という両極端な評価軸しかなくてそれ自体の価格は限りなくゼロで日常的に流通しているもの。それは対人コミュニケーション、会話である。その中で唯一換金できるのがお笑い(伝統芸能は含まない)だろう。お笑い芸人は自虐ネタにもなるように一部スター以外の待遇は悲惨としか言いようが無い。また事務所の寡占が既に起こっている。
音楽業界は吉本興業のようになるかもしれない。誤解しないで欲しいが、後進の育成とタレントの露出に力を注いでいる超優良企業という最善のケースとしてである。
ダウンロード違法化が、「アップロードの完全な取締りが現実的に無理」とか「ダウンロードする側にも問題があるのだから」とかそんなのは建前なんだよね。
「自分もダウンロードできなくなると不都合だからアップロードする側がいなくなると困る、だからダウンロード側を規制して自分たち以外を捕まえればオーケー」という規制側の御都合的なアレなんだよね、だってプロバイダ責任制限法もあるんだしアップロード側を規制しなくて良い理由なんてないしアップロード側を規制すれば違法ファイルの流通は防げる訳だし、アップロードされていないものはダウンロードできないんだし。
「P2Pや暗号化のなんとかかんとかでそのアップロードの規制が難しいんだろうが!」っていう話もあるけど、それってアップロード側の規制だけが難しいのかって話だし、ダウンロード側の規制だけは簡単なんですよって話は聞いた事が無いとかなんとか。
結局、「何でアップロードの規制のための法的整備を整えといて実際にはアップロードの規制をろくにせずにじゃあ次はダウンロードの規制な、って話になるのか」ってのが疑問なんですよ。
何か書いてると余計に訳分かんなくなってきた、何したいんだ、寝る。
ここ数年,いわゆる著作権に関する議論がネット上の各所で行われており,
その様相は混迷を極めている.
そこで,この日記では,著作権関連の議論がわき起こった経緯と変遷,
および現状についてのまとめを行い,著作権にまつわる議論についての概観を把握することを試みる.
日本にインターネットが登場したのは,1980年代の半ばから後半である.
東京工業大学の助手であった村井純(現・慶應義塾常任理事)率いるメンバーはJUNETを作り上げ,
それらのメンバーが中心となったWIDE Projectが,日本へのインターネット導入を推し進めていった.
草創期こそ,インターネットの社会への浸透はゆっくりな物であったが,確実に広まっていった.
インターネット登場からしばらく後の1995年,NTT東西がテレホーダイと呼ばれる,定額制接続サービスの開始を始めた.
従来まで,エンドユーザにとって,インターネットの接続は従量課金方式しか選択肢がなかったが,
定額制接続サービスの登場は日本のインターネットに大きな追い風となった.
テレホーダイの始まった1995年代以降から既に,インターネット上に違法ソフトや違法MIDIファイル,
楽曲に関して言えば,1995年頃の日本においては,MP3はほとんど無くその大半がMIDIファイルであった.
そのMIDIファイルも違法とはいえ,本当に音楽の好きな者が趣味で作成した,同人的なものがほとんどであった.
しかし,その数年後には,楽曲の違法配信の主流はMP3へと移り変わっていく.
1997年,NullSoftは当時におけるMP3再生ソフトの標準とも言える,Winampをリリースし,
その1年後の1998年には,フリーMP3エンコーダの代表と言えるLAMEの開発が始まっている.
MP3の普及には,これらMP3プレイヤとフリーのエンコーダの登場が背景にある.
(http://en.wikipedia.org/wiki/Mp3)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/LAME)
一方,1990年代の中盤から後半にかけての日本の音楽シーンは,盛況を極めており,
参考までに,1990年代後半のCDセールス状況と,2006年前後のセールス状況をいくつか記す.
ただし,売り上げ枚数は100万枚以下四捨五入した.
globe / Departures (1996) - 累計売上229万枚 (オリコン)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/DEPARTURES)
華原朋美 / Hate tell a lie (1997) - 累計売上106万枚(オリコン)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/Hate_tell_a_lie)
宇多田ヒカル / Automatic (1998) - 累計売上206万枚(オリコン)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/Automatic/time_will_tell)
モーニング娘。 / LOVEマシーン (1999) - 累計売上165万枚(オリコン)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/LOVE%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%B3)
KAT-TUN / Real Face (2006) - 累計売上105万枚(オリコン)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/Real_Face)
レミオロメン / 粉雪 (2005) - 累計売上85万枚(オリコン)
倖田來未 / 4 hot wave (2006) - 累計売上39万枚(オリコン)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/4_hot_wave)
それまでは,Webを利用したMP3ファイルの配布など,比較的細々とした配布が主だったが,
1999年のNapsterの登場により,その様相は激変した.
NapsterはP2Pネットワークと呼ばれる技術を基礎とした,分散型のファイル共有ソフトウェアである.
このソフトを利用することで,非常にたやすくMP3ファイルの交換を行うことが出来るようになったのだ.
しかしながら,登場してすぐの1年後には,Napster開発元のNapster社は全米レコード協会から提訴されることになる.
Napster社が提訴されてからも,しばらくサービスは続いていたが,2000年7月にNapster社が敗訴しサービスは停止した.
サービス停止後はWinnyなど別のP2Pファイル共有ソフトウェアに,その立場を譲ることになる.
なお,Napsterは現在,Roxio社に買収され,合法の音楽配信サービスとなっている.
ちなみに,2000年のオンラインソフトウェア大賞は,フリーのMP3エンコーダである「午後のこ〜だ」が受賞しており,
(http://ja.wikipedia.org/wiki/Napster)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%88%E5%BE%8C%E3%81%AE%E3%81%93%E3%80%9C%E3%81%A0)
(http://www.nmda.or.jp/enc/fsp/sjis/osp2000.html)
Napster等のファイル共有ソフトウェアが原因かどうかは明確に分からないが,
このころから音楽業界の売り上げが世界的に低迷することになる.
当然,音楽業界は音楽CDの売り上げ減少の理由を,インターネット上の不正利用に求めた.
その結果2002年に,Avex,ソニーBMG,東芝EMIなど音楽レーベル各社は,
コピーコントロールCD(CCCD)の導入に踏み切ることになった.
CCCDの導入は,音楽レーベル,アーティスト,ユーザを含む大論争に発展したことは記憶に新しい.
例えば,CCCD導入が原因による,アーティストからの音楽レーベル契約解除,
ソニーBMGのrootkit問題に代表される,ユーザと音楽レーベルの対立など,様々な社会的な問題も引き起こしていった.
CCCDに関する議論・問題は非常に多くあり,全て取り上げることは困難なので,詳細はWikipedia等を参考にされたい.
(http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20090811,00.htm)
2005年頃になると,CCCDをリリースしていた音楽レーベルの一部はその有効性を疑問視し,
CCCDの利用を撤廃する方向に流れていった.
一方,このころ,アメリカ合衆国ではYouTubeとよばれる,動画共有サイトが登場しだした.
YouTubeはサービス開始間もない2005年の12月にはすでに,NBCの人気テレビ番組である,
サタデー・ナイト・ライブがNBCの許可無くアップロードされていた.
当時のYouTubeはアメリカのサイトであり,言語も全て英語であったが,日本からの利用も非常に多かった.
しかしながら,著作者の許可を得ずにアップロードされたコンテンツも非常に多く,
権利者の多くからは問題視されていたのも事実である.
多くのコンテンツが権利者に無断でアップロードされる中,2006年6月,
ついに日本の権利者からの依頼が理由で削除された動画が確認されている.
(http://www.youtube.com/watch?v=R-fjqo3dNhg)
(http://ja.wikipedia.org/wiki/Youtube)
(http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/681572.html)
これと関連した事項として,2000年代前半から現在にかけての日本における,
テレビ放送のアナログ放送からデジタル放送への以降とそれに絡む問題がある.
デジタル放送の開始当時は,通常放送にはデジタル著作権管理(DRM)は適用されていなかった.
しかしながら,デジタル放送を録画したビデオテープが,インターネットのオークションで出品されているのを問題視したテレビ局は,
2004年4月5日から,全ての放送に対してDRM技術のを用いたコピーコントロールを適用した.
デジタル放送のDRMは,B-CAS社が提供するB-CAS方式を用いて行われており,
原則,私的利用であっても複製物からのコピーを一度しか許さないという,非常に厳重なDRMである.
コピーワンスは,ユーザやHDDレコーダなどの製造メーカからの批判が非常に強いため,メーカなどからは,
9回までコピーが出来るコピーナインなど,より緩いDRM方式なども提案されている.
しかしながら,現在の処,前述したYouTubeなどの登場も受け,コピーワンスが変更される見通しがあるとは言い難いのが実情である.
B-CAS方式,コピーワンスについても,様々な議論が行われており,ここで全てを取り上げることは困難なので,
興味のある方はWikipedia等を参照されたい.
(http://ja.wikipedia.org/wiki/B-CAS)
(http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0511/21/news003.html)
(http://www.phileweb.com/news/d-av/200708/11/19076.html)
こうして,著作者と違法利用者のいたちごっこが続く中,
日本における著作権法は改正されていき,徐々に罰則が強化されていく.
2006年には,違法コピー等に対する罰則は,最大で,10年以下の懲役,又は1000万円以下の罰金に引き上げられている.
なおここで参考として,著作権法違反とその他犯罪の罰則の比較を載せる.
著作権法違反 - 10年以下の懲役または1000万円以下の罰金もしくはこれらの併科
強盗罪 - 5年以上の有期懲役
現状,日本での保護期間は著作者の死後50年と著作権法で決められているが,アメリカ合衆国では死後70年となっている.
アメリカ合衆国の保護期間は,もともとは,もっと短いものであったが,
ウォルト・ディズニー社の保有する著作物「ミッキーマウス」の保護期間がすぎようとするたびに,保護期間が延長されるよう法改正されきた.
この延長にウォルト・ディズニー社が絡んでいるかは明らかにはなっていないが,
状況証拠のみでアメリカの著作権法は「ミッキーマウス保護法」と揶揄されている.
現在,著作権保護期間延長問題について,広く意見交換・議論が行われいるものの,議論は水平線を辿っており問題の解決には至っていない.
ここで,参考までに,著作権およびその他知的財産権の保護期間について,列挙する.
特許権 - 出願日から20年
実用新案権 - 出願日から6年
意匠権 - 設定登録日から15年
著作権 - 著作者死後から50年
YouTubeなど新たなパラダイムの登場は,非常にイノベーティブなものであるが,
一方で,従来の権利者を混乱におとしいれている.
今後も議論は続くと予想されるが,各々,著作権法の冒頭に記されている一文を決して忘れずに議論を行ってくれることを願うばかりである.
(http://www.cric.or.jp/db/article/a1.html)
著作権法より抜粋
第一章 総則
第一節 第一条 通則