はてなキーワード: 献立とは
3日目ともなると、世の中が(て言うかテレビの中が)、それに飽きてきてるようだ。
昨日ももちろん飲んだ。
500x2。
俺のような、酒をやめたいがやめられない、って言う男が集まる。
女は駄目だろう。
きっと問題が起こりそうだ。
俺は飢えている。
料金は1泊2000円〜3000円くらいか。
安いが、上質な宿泊施設を目指しているわけでは決してないからな。
ただ、連泊は割高にする。
2泊目+200円、3泊目+400円、っていう風に、日ごとに200円ずつ上げていく。
計算してみたら、2000円スタートの30連泊だと147,000円。
3000円始まりで日+300円にすると、30泊220,500円。
どこかの知らんおっさんと、30連泊とかありえんけど。
寝る部屋は1つだけ。
2段ベッド2台が1部屋にある感じ。
隠れて飲もうとするやつがきっと出てくるから。
一夜の兄弟的な、もしくは断酒戦友みたいな、バディー的な仲間になれるのかも知れない。
みんながそういう縁を望むとは思わないけど。
キッチンは俺の城。
勝手には使わせない。
耐えられなくって帰りたい人は、帰ってくださいっていうスタンス。
料金はカードの前払い。
もちろん途中で続けられなくって帰っても、払い戻しはしない。
そりゃそうだろう。
ある意味支払う時点で、数日間のコミットメントをするところがいいのかも知れない。
共用を、一人ずつ使ってもらう。
信じる。
と言っても料理上手でもないし、掃除は嫌い、断酒への知識無し。
洗濯はまぁ好き。
多分。
4人分の適度な料理が出来そうだし、別にご馳走を提供する必要も無いだろう。
清掃と予約受付はチェックアウトとチェックインの間に行う。
断酒へのガイドって言ったって、アルコールの害を調べて教えるくらいか。
朝起きた瞬間には、今夜は飲まないで済んじゃうんじゃないか、今の気持ちは飲まない方向性だゼーットワイエーックス叫んでみろ、なんて思うのだが、日中に晩飯の献立を考え出すと、そのテーブルにいつものビールが並んでいる映像が頭に浮かぶ。
9連休だ。
この9連休中、毎晩のビールを買いに行く以外の外出をほとんどしていない。
連休はどこかへコモッテ、自分を酒から隔離するいいチャンスじゃないか。
この連休はもう無理としても、お盆や年末年始には行けるんじゃないか。
時々聞く寺とかの宿坊、って言うのかな、半修行みたいな奴って言うか、あれどうだ。
ただ、断酒を目的として、と言うと、なんと言うかそれらの施設の本来の目的を馬鹿にしている気がする。
だが自宅で、寝るまで、ただビールを飲まない、と言う選択は難しい。
それが出来るならとっくにやっている。
んじゃぁ、断酒を目的としたそういう施設での時間を、俺が提供すると言うのはどうだい、と思い至った。
俺はいつも金が欲しい。
もちろん有料だ。
当たり前だろう。
一説によると、合法の物質の中でもアルコールは依存性が高レベルであると言う。
国はこれに税金をかけ続けるし、そして民はそれでも飲む。
酒を飲むのは大人として当たり前、仕事時間中でない限り、大人の歓談の席では酒も出る、って言う風潮はずっと昔からある。
でも、俺一人で飲んでるこのビール、これ俺の体を何らかの形で悪くするだけなんじゃないか。
俺の体が美味しくなるでもなく、誰も俺の体を解体して食おうとは思っていないし、残念ながら俺を舐めたりしゃぶったりするわけでもない。
最近は飲んでる瞬間も、美味い、とは思えなくなってきた。
毎晩ビールを飲み続けている俺は、多分ちょっと臭いのだろうと思う。
アルコールは体内でアセトアルデヒド→水と酸に分解されて体外へ排出されるらしいのだが、その過程が追いつかなくなるとアセトのまま血中に溶け込むのだとか。
そうすると、甘ったるいにおいが体から出るそうな。
アルコールの分解能力は人によるのだろうが、あまり体や体力に自信がある方ではない。
どちらかと言えば、まぁ貧弱な方に入る。
分解能の高さは体力とも関わりあうだろうし、だからね。
一つは舌ベロの違和感。
鏡で見てもよく分からないのだが、時折何だか大きな出来物を感じることがある。
もう一つは胃の周辺の内臓の何か。
肝臓、膵臓、胆嚢、脾臓、知らん知らん、よく分からん、でも何か良くない何かがあるような気がしてしまう。
毎晩ビールを買いに行くのはスーパーだったりコンビニだったりするのだが、ビールだけとはならない。
すると少なくとも600円台〜になる。
マジかよ。
1ヶ月分の給料なってまうやん。
薄給の俺がバレたやん。
何、ビールやめたら1ヶ月給料増えるのと同じ事って事になるの事の事?
これもうやめる確定やん、確定通り越して規定やし規定でも生いわ、権利や権利。
東京23区内のはじっこに在住。
月に夫16万、妻17万を出しあい月に33万をやりくりしています。
当初は夫も月に17万を出していたけど、奨学金の返済を生活費から捻出することになり実質家計費が1万減りました。
毎月33万で生活できてなくてボーナスのときに家計に入れた分が目減りしていっています。
内訳
家賃月150000円。
保育料月31000円。(3歳児クラスになり減った)
食費はだいたい月に5万円。妻であるわたしが担当していて、平日昼は週末にまとめておかずを作り2人分のお弁当を毎日用意して持っていってます。夜はパナソニックが運営してるウィークックナビとOisixのkit oisixを併用してます。食材はネットスーパーと近所のスーパー併用して週一でまとめ買いしてます。
二人ともフルタイムで献立を考えるのがきついのでウィークックナビは助かってます。数ヶ月記録していたけどいつも月に5万円くらいとなっています。さっき食費3万て人を見たんだけどスーパーの特売品見てその日の献立を決めるタイプに変えたらそのくらいになるのだろうか。
だいたいお弁当はおかず三種、夜は一汁二菜くらいでやってます。朝ごはんはごはん納豆味噌汁で固定。子どもだけ朝はほとんど食べないので食パン半分。
消耗品2万。
犬費用月2万。
光熱費が35000くらい。夏は犬のために24時間エアコンつけてるのでもっといきます。
これで細々した必要なものを買ったり少し外食したりちょっと遊びにいったりしたらすぐに33万超えてしまいます。
一時期は目を皿のようにしてネットで「都内 家計 3人家族」を検索してました。
みんなどうやって生活しているのか…
と思ったらなんか家賃が安いんですよね。7万円台の3DKとかに住んでる。どこにあるの?
勤務地が都心でこれ以上離れるのはキツいです。
家を買えばローン負担が家賃より減るとは思うけど、賃貸の身軽さも捨てがたいし定住の地を決めかねているのでまだ買わないつもりです。今めちゃくちゃに地価高騰してるし。
都内で子どもいて犬も飼ってっていうのが贅沢なのがよくわかります…。犬だけのときはそんなこと微塵も思わなかったんだけど。犬はわたしが辛かったときにいつもそばにいてくれて精神的にすごく助けられたので(もちろんそれだけが理由ではなく)看取るまで一緒にいるつもりです。
手取りが17と16じゃなくて出し合ってるのが17と16なのでもっと増やせばいいんだろうとわかってはいるんだけど、夫がこれ以上家計に出せないと言うので、こうなっています。
私の方が年収は夫の半分くらいです。
本当は包括的に年収と年間総支出で見たほうがいいらしいんだけど(ネット情報)事実上それが難しいです。夫の年収は知っているけど各々の収入は各々が管理しているのと、夫が自分が自由に使えるお金を確保したいタイプ(お小遣い制は反対)のため。
なので月33万で生活したいんだけどできてない。という状況です。
コメントたくさんありがとうございます。私の想定の外からのアドバイスをくださる方もいていろいろ参考になりました。
まず第一に犬は結婚前から飼っていて精神的につらかったのは結婚前のことです。犬は家族…贅沢品だけど…
あとちゃんと書いてなくてすみません。貯金してないみたいなことを言われていますが収入のなかから一部を生活に充てているので自分でもしっかり貯蓄してますよ…一部は運用もしてます。夫が貯金してるかは知らないですけど。月に33万でやりくりしたいという話です。
夫婦仲はかなりいいです。
夫は年収はまあまあなんですがボーナス一回三ヶ月分×2とかで、月々の手取りは多くないみたいです。またボーナス分は半分くらいちゃんと家計費に入れてくれています。それを少しずつ食い潰してるみたいな状況です。
夫ヤバイみたいな意見が散見されて面白かったですが上記の理由でヤバくはないです。いつでも連絡取れるし毎日9時には帰ってくるので女を囲ってはいないと思います。多分ですが。
朝起きて見たらびっくりしました。いつもは二つくらいしかコメントがつかないので…。
参考になる部分もあり反論もあり…タイトル釣りでしたかね?すみません。33万でやりくりしたい、にすればよかったかな。
生活に詰んではいないんだけど、他の人が3人家族20万で生活!とかブログなどで書いてるので、なんでこんなにうちはかかってしまうのだろう?と思ってこのエントリを書いたんですけどこんなに反応いただけるとは。
・FP相談あげてくれた人ありがとうございます。FP相談はやってみたいです。夫の意識を変えたいはちょっとありました。夫は副業をしていてそちらの収入が増えれば月々の家に入れる金額を増やせると言っています。(ちなみに年収は副業含めての年収です)
また貯金を家計口座だけでなくそれぞれの口座でもしたいというのが夫の言い分です。なので貯金はしていると思うんですが、いくらなのかはわかっていません。
・音楽教室がぜいたくという意見がありましたが、これには理由があって、高校受験の際、東京都立の副教科の内申が主教科の二倍なんですよ。体育はまたこれから考えればいいし美術もこれから先必要とあらば学んだりしても良いと思いますが、音楽だけは幼少期からの慣れ親しみが必要だと判断しての入会です。もちろん続けるかどうか、子どもの意見は尊重していきます。
・転職については、考えてた時期もありましたが少し給与が上がったので保留にしてます。
・保育料から年収計算した人すごいですね…当たらずとも遠からずです。1000万は行ってないです。
・引っ越しもたまに検討していますが、賃貸でペット可物件はなかなかないです。あと認可保育園を引っ越す前に決めとかないとなのでなかなか難しいところがあり…
購入はちょっと及び腰になる事情があります(借金関係ではないです)
・世田谷区ではないです。
読んでるし全巻持ってるよ。オタクで読み込んでるってわけじゃないけど。
そもそも数円単位で買い物して喜んでる時点で奇特な人だなぁと思うしそれが楽しいんでしょ。楽しいし貯金が増えるのも楽しいってだけでしょ。
できるだけ合理的で無駄のない買い物、効率的な調理手順で栄養バランスの取れた献立を作るのが趣味なんじゃん。
なんつーか部屋をおしゃれにしたり料理をおしゃれにしたりでテンションは全く上がらないけど、無駄遣いせず献立は味のバランスが取れ、ケンジが帰ってきたタイミングで夕食が完成すると上がるって人じゃん。
食費は月25000円以内(安すぎ!)に収めるのが趣味なんじゃん。でもあの食費って職場のお昼は入ってないんじゃないかね、お弁当作ってる様子ないし。
あの二人はお財布別だしケンジは美容師で給料も安いだろうにお金をポンポン使っちゃうからもっと貯金するようにとお節介というか、性分でつい言っちゃうんでしょ。
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | A | A | B | A | C |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | B | D | A | A | B |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | A | B | C | A | A |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | A | D | B | A | D |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | D | C | A | B | B |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
A | B | C | B | A | A |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
B | A | A | B | B | C |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | B | C | A | B | D |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
B | B | B | A | B | B |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
C | E | D | A | A | A |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
A | A | E | A | A | A |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
A | A | C | D | A | A |
栄養価 | 保存性 | 汎用性 | 調理容易性 | 入手容易性 | 経済性 |
B | E | D | A | A | C |
特定の役割というものは、特定の人たちから嫌われやすいものだ。
長年その地位にいるのだから、さぞかし市民から支持されている有能な人物なのだろうと思われるかもしれないが、別にそんなことはない。
善良で思慮浅く、働き者で生産性がない。
市のトップとしては些か頼りないと言わざるを得ないだろう。
それはなぜなのか。
市長の椅子が揺らされたある日、俺はその理由を知ることになる。
『市民の皆さん! 今のこの町、より具体的には今の市長に不満はないか?』
彼はたった一人で、しかも市役所から数十メートル離れた場所でそれをやっていた。
中々に剛胆な奴といえよう。
「フクマ?」
タイナイが言うには、フクマは動画サイトやSNSなどで政治をあれこれ語っている人物だとか。
そして、彼が最近ご執心なのがこの町のもろもろで、特に市長については批判的な言及をよくしていたらしい。
「だけど反響はイマイチなかったみたい。たまにコメントで夕飯の献立が書き込まれる位で」
つまり、あのフクマって奴はその現状にやきもきして、自分の主張をもっと轟かせられる場を求めにきたわけだ。
それだけこの町の政治について、或いは市長に対して強い情念があるのだろうな。
『今の市長が市長でい続ける限り、この町は悪くなることはあっても良くなることは絶対にない!』
だけど俺たちは、その思いを感じ取れるほど強い関心をもてなかった。
何も思うところがないといったら嘘になるが、彼の演説を立ち止まって聞くほどじゃない。
「まあ、この世にああいう草の根が未だ存在しているなら、民主主義もまだまだ形骸化してないと思えるね」
「いや、僕もよく分かんない。なんか政治的なことを言ってみたくて」
俺たちはマイク音が耳から抜けるのを感じながら、スタスタと広場の横を通り過ぎる。
それは他の人たちも同じだった。
『市長はちゃんと考えていないのです。いや、恐らく出来ないのでしょう』
「いいぞ、よく言った!」
「わしらも大体同じこと思っとった!」
1ヵ月後も経つ頃には、広場がフクマ目当ての人間たちで溢れていたんだ。
『そのことを市民である我々は気づいた。次は市長に気づかせる!』
「その通り!」
フクマのマイク音と、集まった人達の同調する声によって辺りはお祭り状態。
『今の市長に期待をする時期はとうに過ぎた!』
「そうだー!」
以前から政治や市長に不満を持っている人間は多くいたが、彼を媒介として露になった形だ。
そして誰かが何気なく、だけど決定的な号令を鳴らしたのだ。
『え……』
「……ああ、確かに。それが一番いい!」
周りの支持者も、その号令に同調する。
年に休みは10日ほど。帰宅はほぼ毎日、深夜の12時か1時位。我ながらなぜ死なないのか不思議なほどの状態で働いているが、それでもまあ、妻とは(自分が思うに)上手くいっている方だと思う。いくつか気を付けていることはあるけど、伝えたいことから逸れるので3つだけ。
1つは、『夕ご飯、何が良い?』とLINEが来たら、どんなに忙しくても必ず返す。『麺類かな』とか、『さっぱりした物』とかではなく、『〇〇が食べたい』と書く。作る側に立って考えれば、『何でも良い』とか『さっぱりした物』という気持ちの弱い物を作るより、『これが食べたい』と思っているものを作る方が気持ちが良い。献立を考える苦悩からも救われる。私の場合、2日に1度は来るが、必ず答えている。
2つ目は、『今日も遅いの?』とLINEが来た時は、何があっても必ず帰る。これは不満が溜まり始めてるシグナルだ。納期が間に合わないとか、トラブルが発生したとか、関係ない。人間関係の修復に間に合わないことよりも、家族の抱えるトラブルが深刻になることよりも大事な仕事なんて、人生にはない。だから、『そうだな。ずっと遅かったし、せっかくそう言ってくれてるんだから今日は早く帰るよ。』と返す。そして、帰ったら妻と色々なことを話す。早く帰って欲しいのは、私が恋しいのではなく、妻の中で消化しきれないことがあるから。ちゃんと受け止めて、上から目線にならないように気を付けながら2人で善後策を考えよう。私の場合、そういう時は2人で近くのファミレスに行くことが多い。家と言う日常から物理的に離れることで落ち着いて話せるし、ちょっとした非日常感もある。そして、2人で歩いて家に帰る時は楽しい話だけをする。話の終わり方はとても大事だ。次の日、出勤する時はお礼を言おう。『昨日、言ってくれたおかげで今日はゆっくり寝れて疲れも取れた。ありがとう』と。
そして最後にもう一つ。子どもにとって大事な時は何らかの形で関わること。例えば中学生なら、1年や2年は仕方ないにしても、3年の三者面談は行くとか、友達とトラブルを起こして学校や相手の親と話さなければいけない時は行くとか、妻の気持ちが重いだろうなと感じる時は必ず行っていた。
結婚は自分のためにするものじゃなく、相手のためにするもの。妻が大変な時に力になれれば、忙しくてもきっと上手くいくと思う。
はてな民にとって、すでに常識となった「睡運瞑菜」。言葉の通り、これは四つの生活習慣の総称である。
宣教師の際立った存在感のおかげでネタとして消費されがちであるが、これらが現代の厳しいストレス社会を生き抜くために極めて効果的であることに疑いの余地はない。
一方で、これら全てを実践することが容易ではないこともまた事実である。
ここでは、私がいかにして「睡運瞑菜」を実践してきたのかについて話したい。
私個人は比較的ロングスリーパーであり、経験的には、少なくとも8時間の睡眠が確保できなければ明らかに仕事の能率が低下する。過去に1日6時間睡眠を続けた時期もあるが、金曜日には体力を消耗しきってしまい、まともに仕事ができない状況になってしまっていた。
また、長年にわたる学生生活 (入学から博士を取るまでに9年) での不摂生の結果、午前中には強烈な眠気が襲い、夕方から目が冴えてくるという体質になってしまっていた。
職場は裁量労働制で残業代が出ないこともあって、夜中までだらだらと職場に残って仕事をするのが日課になってしまっていた。
以前は、裁量労働制であるにも関わらず、上司に気を遣って定時出勤を厳守していた。
上司は早い時間に出勤する生活習慣を取っているが、私までそれに合わせる必要はないと思うことにした。
その結果、朝ゆっくり寝て昼前に出勤し、夜は遅めの時間に帰るというペースを確立した。
上司は内心では快く思っていないようだが、それによって不当な扱いを受けるということはなかった。
どの道、以前の働き方では午前中の能率が低すぎたから、寝ていたほうがマシなはずだ。
仕事はデスクワークであるため、普通に家と職場を往復しているだけでは十分な運動時間を確保することは難しい。
出不精な私にとって、ジム通いを続けることもハードルが高い。ジムでの運動が嫌いなわけではない。まともな人には理解できないかもしれないが、受付の人とほんの一言や二言やり取りするのを想像するだけでも、心の中に忌避感が充満するのだ。
新たにスポーツを始めるのも難しい。昔、嫌々やっていた部活なんて思い出したくもない。
そもそも、私の特性上、他人と関わりを持たねばならない習慣は中々続かない。完全に個人でできるスポーツというのも限られている。
そういうわけで編み出したのが「通勤の中で運動時間を確保する」という手法である。
基本理念は非常に単純だ。
雨の日も風の日も、とにかくこの二つをひたすら厳守して生活する。これにより、毎日およそ10kmを歩くスタミナ、加えて、階段を上っても息切れしないほどの心肺機能を手に入れることができた。
また、明らかに睡眠の質も向上し、以前よりも精神が安定し始めるなど、多様な効果が得られたように思う。
「睡運瞑菜」の中でも、何をすれば良いのかが一番分かりにくいのが瞑想ではないかと思う。
瞑想を行う目的は、はっきりとしている。現代人はとにかく脳 (心と頭脳) を使いすぎているのだ。
暮らしのこと、仕事のこと、たくさんの心配事でいつも頭が埋め尽くされて脳が疲れ切っている。
心配事から気をそらすために、スマートフォンを握りしめ、さらに過剰な情報を疲れた脳にぶち込んでいる。
こんなことをしていては、脳が「壊れて」しまうのも時間の問題だろう。
目に見えて「壊れる」という状態にまでならなくても、いつでも頭の中はネガティブな思考が充満していて、まともな幸福感が得られなくなっている人は多いのではないだろうか。
とにかく、脳が疲れているのだから、休ませないといけない。
脳を休ませるにはどうすれば良いのか。様々な手段があるだろうが、私はマインドフルネス
という概念に着目した。
Wikipedia の記述にある通り、マインドフルネスとは「今現在において起こっている経験に注意を向ける」ことである。
これは特に、ネガティブな思考を何度も頭の中で繰り返してしまう「反すう」や,頭からこびりついて離れない「心配」を減らす効果がある。
私個人は非常に心配性であるし、幼い頃から、過去の嫌なことをひたすら「反すう」する癖がある。
学生時代、研究の成果を学会で発表すると周囲から褒めてもらえることが多かった。その日はすごく気分が高揚して、自己肯定感が急上昇したように錯覚する。しかし、次の日の朝に目が覚めると、胸の中には既にネガティブな感情が渦巻き始めて、一週間もすれば朝の目覚めが最悪になる。
ポジティブな経験をすると、ほんの一瞬だけ気分が良くなるが、その後、楽しい気分は指数関数的に減衰する、というのが経験則だ。とにかく、「睡運瞑菜」を始める前は、メンタルがいつもズタズタになっている状態だった。
脳というのは非常に創造性の高い代物になっていて、放っておくと、蓄えられた膨大な記憶や刺激をもとに、極めて雑多で有害な情報を次から次へと生成して人の精神を蝕んでしまう。
そこで、1日にほんの10分程度でも、過去の嫌なことや将来の心配をすべてシャットアウトし、無理やり今現在という限られた対象に注目させる時間を取る。
PCをつけっぱなしにしていると、どうしてもメモリにはゴミが溜まっていく。そうすると思わぬ不具合が出始める。
こういう事態を避けるために、再起動 (リブート) が大事であることはもはや常識ではないかと思う。
経験上、睡眠だけでは不十分だ。睡眠中、脳はここぞとばかりに創造性を発揮する。夢の世界に浸るのは愉快かもしれないが、それだけでは脳はゴミにまみれたままだ。
1日たった10分で良いのだ。難しい話ではあるまい。
私のように家事の苦手な人種にとって、最大とも言える難関だったのがこれである。
長年、コンビニ弁当やスーパーの惣菜に依存しきった食生活を送っていて、お世辞にも栄養バランスが良いとは言えない状態だった。
そもそも、手軽に購入できる食事は、栄養価が炭水化物や脂質に偏重していることが多く、十分な量の野菜を摂ることは難しい。
昔、自炊をしていたこともあるが、あれは学生時代に時間が有り余っていたからできたことだ。私のように手先の不器用な人間は、野菜を切るだけで1時間以上かかるのだ。食後の洗い物も苦痛だし、やはり不器用なので時間がかかる。
私のスキルでは、仕事をしながら自炊をするなんて不可能に近い。
そこで、どうしたのか。
相手は5歳年上の家庭的な女性。健康と栄養に詳しい医療系専門職。
(信じがたいことに) 家事が大好きで、私とは比べ物にならないスピードで家事をこなしていく。
職場に不満もあったようで、結婚と同時に退職。今は専業主婦をやってくれている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html
……完全に他力本願であるが、こうやって「睡運瞑菜」を実践する環境が整ったわけだ。
あ、ちなみに瞑想の項で私自身の実践方法を書き忘れましたが、毎日、妻と無言でハグする (甘える) 時間をとって、マインドフルネスしてます。
「それよりもさ、『マホ使』観ようぜ。歌ばっか聴いてるより、こっちのほうが面白いじゃんか」
『魔法使いじゃありませんわよ!』かあ。
資金を持て余した貴族令嬢が、子供の頃の夢だった魔法使いになるのを夢見て、様々な“魔法使いっぽい”ことを大げさに実現する。
近年では超能力者の躍進や、魔法少女アンドロイドなどの影響もあり、マンネリどころか更に面白くなっているとさえ思う。
しかし、気がかりなこともある。
そうは言っても気にもするさ。
特に、中東の国に武力介入して鎮圧してしまったニュースは衝撃的だ。
その国の宗教にまで口出ししてブルカやニカブを廃止させた時は、いよいよここまで来たかといった感じだった。
噂では、魔法少女アンドロイドを作った大手ロボット企業と戦争をするという話もある。
この『マホ使』が種火になるんじゃないかと思うと、気が散って素直に観ることができない。
弟は言われたとおり掃除を済ませたのだから、個人的な感情はともかく見せてやるべきだろう。
「……ん?」
ふと、弟の掃除スペースに目を向ける。
よく見るまでもなく、まるで終わっていないのが分かった。
「おい、弟よ。まさか“アレ”で掃除をしたって言い張るつもりじゃなかろうな?」
「だって、年越したじゃん」
「……は?」
「“年末だから”やってた大掃除だろ。つまり年を越した時点で『年末の大掃除』じゃなくなる」
「言っておくが、『掃除を一生しない』という選択肢があるわけじゃないぞ」
「……」
俺がそう念を押すと、弟は無言で掃除を再開した。
俺もズボラなほうだが、こいつは筋金入りだな。
まあ弟の主張は理解できなくもない。
そもそもズボラな俺たちにとって、『年末の大掃除』というものは“理由”と“目的”が一致していない。
“年末だから”という理由がなくなってしまった時点で、“掃除をして部屋を綺麗にする”という目的も失われるのだ。
だが、とどのつまり「掃除をやりたくない」というのを誤魔化しているに過ぎない。
さて、そろそろか。
「じゃあ俺は出かけるが、帰ってくるまでには掃除終わらせとけよ」
年越しの大掃除をやっている弟を尻目に、俺は外出の準備を始める。
「え、今からどこ行くの?」
「元旦に仕事? 大企業ですらお休みモードのところもあるのに」
「あれは企業の“ポーズ”だって。元旦に働く必要がないのなら、元旦に休む必要もないだろ」
「ん?……」
「見せ掛けだけ良く見せて社会に媚を売るくらいなら、普通にモノ売ってたほうがマシってことだよ」
「それも、そうか……うーん、なんか言い包められてる気がする……」
「言い包められろ。それに抵抗するほどの理由や目的があるのなら話は別だが」
「……はいはい、兄貴が帰ってくるまでにはちゃんと掃除終わらせるよ」
この世の理由や目的なんてものは、俺たちが思っているよりも曖昧だ。
俺たちだってそうだ。
でも、それ自体は悪いことじゃない。
年末だからという意味不明な理由で、部屋を綺麗にする気力が湧く。
年を越そうが俺たちは、俺たちの日常は大して変わらないのである。