はてなキーワード: 漫喫とは
妻と子供がスイミングスクールに出かけたので、俺は一人で漫喫。
帰ると妻が食事の用意をしてる。
「だったらそう言えばいいじゃん、いつもいつも思ってるだけで後から言ったってしょうがないじゃん、なんでそう会話を避けるんだよ」
思わず語気が荒くなる。
「いつも怒ってるじゃん、だから何も言えない」
外に空き缶入れがあるのに、酎ハイの空き缶をビニール袋に入れて玄関に置きっぱなしにしたり、俺や子供の部屋が喚起されなくなるのに廊下の窓を開けっぱなしにする。
食洗機を使うときも、予洗しないから、ご飯粒とかこびりついてる、テフロンのフライパンを強火で使ってすぐ壊す。
いつも理由をつけて説明してるけど、何度言っても改善されないから、常に不満を貯めてる。
妻にやさしくするのは難しい。
忙しくてなかなか見られなかった『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』をレイトショーで見て「泉ちゃんの存在が良すぎるわ…」と思いつつ映画館から車に乗って帰る途中、立ち寄ったコンビニで急に見知らぬ人から話しかけられた。
「○○に行きたいのだが、道を教えてほしい」と言われ、「スマホ持ってないのか?」とか「お金貸してほしい詐欺か?」とか警戒感を覚えながらも一応の親切心でスマホを片手に○○への道筋を教えてあげて、「車ですか?」と聞いたら「徒歩です」とのこと。
徒歩???となった。
○○は徒歩で行くには明らかに遠すぎるし、そもそもこの辺りは車が無いと不便なくらいに十分な田舎だ。
話を聞いてみると、仕事の関係でこちらまで遠征してきたのだが、泊まった漫喫で置き引きに遭ってしまい、財布も身分証明書もスマホも何も持っていないのだと。
警察に届け出は出したものの、地元に帰ろうにもお金も連絡手段もなく、あいにく身寄りもないそうで、どうにかお金が借りられないか警察に相談したが金銭のやり取りは出来ないらしく(過去にあった某事件で警察からお金を借りて全国各地を転々としたケースがあったらしい)、だったら鉄道会社に働きかけてどうにかしてほしいと要望を伝えても「民事不介入」と返されて、なしのつぶて。
駅員に直接「地元に戻ったら必ず払うから」と言っても身分証明書が無いからと取り合ってもらえなかったとのこと。
さらにはタクシーの運転手にも同じことを伝えてみたが、やはりこちらも取り合ってもらえず、その中で最も親身になって聞いてくれた運転手さんが「一緒に交番行ったるわ」と言ってくれて再び警察に行って直談判するも回答は変わらず。
そこで運転手さんから「○○に行けばヒッチハイクで拾ってもらえるかもしれない」とアドバイスされ、徒歩で○○を目指すが、土地勘もスマホもなく(遠くからやって来て置き引きに遭ってしまったのだからそれはそうだろう)、通りすがりの人やコンビニの店員に道を聞いても適当な返事をされ、結局今こうして○○から30kmも離れた場所にある田舎のコンビニで偶然私に道を聞いているというわけだった。
見知らぬ人の話をここまで聞いて、「本当か?」の気持ちがないわけではなかったし、この世知辛い世の中ではまぁあり得なくもない話だと思ったし、仮に本当だとしたら不幸な目に遭って困ってるのに誰も助けてくれないなんて、こんな悲しいことはないよなと思った。
「○○に行く」という目的のためにこんな面倒くさい言い訳を考えるのは割に合わない。
ただ正直なところ、この話が本当かどうかを確かめる術なんてないし、こんな滅多にない状況で頭もそんなに回らないし、でもこの人困ってるし…で思案した結果、
「とりあえず○○に行ってヒッチハイクする」などという不確実な手段ではなく、確実にこの人が家に帰れるようにするのがいいと思ったので、その場で財布に入ってた2万円を渡した。
「こんな非常事態で空腹感を感じられなくなった」と言っていたけど、食べないのはダメなのでとりあえずコンビニでパンとジュース買って渡した。
あとこの辺には宿もないので、とりあえずターミナル駅に行けるように最寄りの駅まで車で送った。(連絡先も交換した)
家に帰って来て家族にそのことを話したら「え~、騙されたんじゃないの~?」みたいなリアクションだったけど、自分としては騙されたとしても構わないし、お金はなくなってもいいつもりで渡した。
あんなに困ってるのに誰も助けてくれないなんていうのはおかしいと思うし、ちゃんとどこかに一泊して何か食べてお腹満たして電車で家に帰れてたらいいと思うし、
自分にとってもその人にとっても誰にとっても、不幸はただの不幸で一過性のものでしかなく、そのうち必ずなんかいいことがある、っていうことになってたらいいと思う。
週末に年に数回会う友達から、「金曜日に泊めてほしい。翌日の朝が速いから東京に前乗りしたい。」と連絡が来た。
え、なんで私が泊めなきゃいけないの?
一人暮らしなら泊めたけど、私は彼氏と同棲中って知ってるよね?彼氏にとってあなたは他人なんだが?
翌朝早いなら家主を気にしなくて良いという点でも安い素泊まりでよくない?
8000円ぐらいでいくらでもあると思うんだがなんで泊まりたがるの?
しかも、我々が今週の平日使って部屋片付けて他人が泊まれる状況作る&当日受け入れるというそれ自体が8000円以上の負担のような気すらするんだが。
お前の8000円ケチるぶんこっちが犠牲として対価を払ってることがわからんのか???
単純に遊ぼうよ!泊まりたい!ならまだわかるけど、宿代わりなら他に行ってくれ!というのがこちらの素直な気持ち。
泊まりたがる人ってどういう神経なの?
とにかく安くすませることが目的なの?そんな経済状況なら上京はやめたほうがいいのでは?
人の家に積極的に泊まる派のひと、教えてください。
漫喫に置いてあるならな
嘘をつく癖があった。
一番最初に覚えてる嘘は、小学1年の時に親の財布から金を盗んで友達の家に大量のお菓子を買っていった時だ。
友達には知らないおじさんにもらった、と訳の分からない嘘をつき、不審に思った友達の母親がうちのの母親に連絡してバレ、その日の夜に親父に顔の形が変わるくらい殴られた。
その他にもゲームでありもしないバグ技を友達にべらべらと喋ったりしてた。今思えばみんなが知らないことを披露して承認欲求を得たかったのだろう。今でも思い出してじたばたするくらい鮮明に覚えている。
幸い親が転勤族で1年に一回学校が変わっていたため、致命的に嘘がバレていじめられたりなどは経験したことがなかった。
中学の頃は少しは知恵をつけ、ここぞという時にしか嘘をつかなくなった。
その頃は中二病も周りにいっぱいいて、親に成績ごまかすとか、塾での自己採点の模試の点数ごまかしてクラスで1位になったりして優越感に浸ったりしてた。
高校の時、県内で上位の進学校に入学し体育会系の部活に入り勉強との両立がもちろんできなくなり、割とサボった。
勉強もついていけないし、部活もきついしで週1とかで学校行くふりして漫喫に朝から部活終わる時間までサボったりしてた。
恋空とか流行ってて、少女漫画の僕らがいたにもドはまりして架空の彼女が死んで海まで行ったとか匂わせSNSとかしてた。
友達は割といっぱいいた方だと思うが特につっこんまれもせず「ああ・・・」みたいな空気になってた。
飲みサーみたいなところに入り、毎日酒浸りしてた。
人よりお酒が飲める方だったため、周りから評価されている気になり毎日つぶれるまで飲み、優越感に浸れてた。
架空の彼女が死んだ設定も忘れておらず、ちょいちょい痛いやつみたいになってた。
そんな日々を送っていたらもちろん4年で卒業できず、留年した。
親への言い訳は僕らがいたから引用して、パニック障害で電車に乗れない嘘でごり押しした。
借金もバレて、親に肩代わりしてもらった。
色々とボロボロだった。
家にいたくなくて週6でバイトしてた。
気づいたらバイトリーダーになってて、後輩もできて、みんなから頼られて承認欲求が満たされて気持ちよかった。
バイトしすぎて大事な実習に行けなくなったことが学校経由で親にバレ、怒られるのが嫌で逃げた。
とりあえず沖縄に行こうと思って電車に乗り続けて名古屋であきらめて漫喫泊まって次の日帰った。
めちゃくちゃ心配されてうやむやになってとりあえず卒業がんばろうみたいな感じで落ち着いた。
かなりのブラック企業で月300時間オーバーで働いてた。最初は楽しかったが、上司が変わって辛くなった。
会社に行きたくなさ過ぎて、2年目にマンションの2階から飛び降りた。
思いのほか痛くて、色々骨折して痛みで正気になりひき逃げにあった嘘をついた。
その1年後くらいに会社をバックレて友人のつての工場で働きだした。
会社バックレたときは友人に心療内科に連れていかれたりして通院してた。自律神経失調症とパニック障害と鬱の診断書が出た。
薬も1年くらい飲み続けた。
工場で働きだした当初は相変わらず嘘をついたりしてたが、本当のことを言っても誰も怒らないことがわかり嘘をつく癖がなくなっていった。
嘘をつくことも少なくなった。
・きのう、恋人と連絡がつかなくなって、そのときわたしは温泉とか入ってて、私が最悪で、ぜんぶ私が、だった
こんなのを乗り越えた君はすごく、私は一日だって耐えられなかった
自転車にも乗ったし
漫喫で快活な夜を過ごしているし
死にたくなるってどういうことなんだろう
江の島まであるいて、そのあと自転車で藤沢まできて、ドンキでカラーバター買ったし
親になんて言おうかな 朝こっそり帰ろうかな
誰かと会おうかと思ったけど、だれにも会えなかった
道を歩きながら通話のふりをしてひとりでずっとしゃべってた
i'm not what i am supposed to beというきもちなんだよなっておもって
ラップは詩とおんなじかもしれないけど
私は詩もラップもしらない
ほんとうに一人になったらどうなっちゃうんだろう
いきているのも死んでいるのもおんなじかもしれない
幼少期より父からの日常的な暴力、見ているが助けてくれない母と過ごし、自分が生きてる意味が見出せずいつしか常に自死することを頭の片隅で考えているようになった。
親は大学まで出してくれたけど、人との関わり方が周りと違う、うまくいってない、どことなくおかしい自覚もあった。
就活はうまく行かなかった。なんとか拾ってくれた会社に入ったが長く持たなかった。
希死念慮は大きくなっていて、何度か実行に移しそうになったり移したり寝込んだらしながら、数回の転職の末、興味の持てる好きな仕事ができる職場で、ついに動けなくなった。
20代の終わりで発達障害と精神疾患の診断がおりた。親に相談しても「助けない」と言われた。
自助会みたいなところで知り合った方に惹かれた。その人は精神疾患はなくて発達障害は私よりも強そうだと感じた。趣味に一生懸命で、好きなものの話をする姿が楽しそうで、聡明さも伝わった。遠距離の彼女がいて、とても大事に思っていることも知った。
たまたま2人で遅くまで飲んだ日があった。家が遠かった私は最初からどこかで仮眠して翌朝帰るつもりをしていた。彼の終電間際、もじもじしながら「うちに来ますか」と言ってきた。はい、を飲み込んで「ご冗談を、彼女いるんでしょ」と答えた。見送って漫喫の個室に入ったところで「家に上げてたら理性が働かなかったかも」とメッセージが来て、一晩中泣いた。
しばらくして彼がフリーになったと聞いた。数ヶ月に1度食事をするぐらいの間柄は続いていて、何度目かの夜、また家に誘われた。私も特定の相手はいないし何も問題なかろうとついて行った。
部屋で飲み直していたら「まだ前の彼女のことが忘れられないんだけど」と前置きされた上で、いいか?と聞かれた。いい訳がないんだが、今更帰れないし土地勘ないし、いいよと答えるしかないと思った。翌朝、泣きながら電車で帰った。
しばらくして私が別の方からストーカー被害のようなものを受けた。飛び火を恐れてSNSで私の写真をあげていた彼に削除を依頼した。突然の話に理解が追いつかない彼に、事情を全部説明したら「あなたは俺のことが好きだと思っていた。俺と付き合えばいいのに」と言った。
そう?それなら、と親は健在だけど信頼できないこと、家族が欲しいこと、つまり付き合うなら結婚前提がいいこと、病気と障害のこと、子供はおそらく持てないこと、自分の年齢のこと、生涯ひとりで生きていく覚悟を決めかけていること、セクシャルマイノリティの自覚があることなんかを話した。この時の返事がなんだったか覚えてないけど、諸々全部踏まえた上で3ヶ月ぐらいして正式に付き合うことになった。ただ条件がひとつあって「前の彼女から連絡がたまにくるのを許してほしい」だった。
気にしてなかったので、わかった、と答えた。
彼もそうだと信じていた。
すれ違っても対話ができる、何より殴られないと確信できているのは安心できた。
最後に会った時、何か言いたそうで、でも言えないという様子だから「別れたいの?」と聞いたら首を縦に振った。
「他に好きな人ができた」
間違いなく私は重い女だろう。
それでも彼が「別れたい」の一言も自分で言えない人だったなんて、知りたくなかった。
相手は職場の年上の上司で、とても仕事ができる方だと彼女の話は私も聞いていた。
「君には年上の方がいいかもね」と口にしてみた。負け惜しみみたいな響きだった。
別れ際、人通りの多い駅の改札前で他の人の邪魔になりそうなところで立ち止まり「元気でね、仕事も趣味も…いろいろがんばって」と笑顔で握手をした。彼はずっともごもご言っていて、言い出した側なのにひどく落ち込んでいた。
とりあえずメインキャラのサンズちゃんと下半身透明は出すだろうし、ヒヨシとロナルドのアニキサーガ回もすっ飛ばすわけがないと思ってたんだけど、残り3話だしどこやるんだろう。
1巻
3.スラミドロのハナコと飼い主登場
11.ドラルクがフクマさんの依頼でクソゲーレビュー連載を開始する
2巻
18.ドラルクとゼンラニウムが漫喫の狭い個室に閉じ込められ花葬の危機
20.武々夫がロナルドに女紹介してもらう
21.締切間際なのにネタが出ないロナルドのために吸血鬼たちが集合
22.ロナルドとドラルクがキックボードのガキを筆頭とした邪悪な小学生軍団から逃げる
3巻
23.ジョンの一日
★34.サンズちゃんフクマさんから担当の座を奪うため憧れのロナルドに会いに行く
4巻
吸血鬼熱烈キッス登場
42.ジョンのお留守番
45.サギョウが半田命令でロナルドのクローゼットに閉じ込められ吸血ゴボウと出会う
5巻
51.ボサツが逃走を企てオータム書店へ
前回までのあらすじ
東日本大震災によって全ての整合性を失い、南相馬市に住んでいて4月から高校生になるはずのあぶくま君は何故か東京でホームレスをすることになる。保護されるべきだったあぶくま君をホームレスの道に引き込んだおじさんはあぶくま君を怪しいおじさんに売りつけ、あぶくま君は24時間勤務を月給8万というタコ部屋もびっくりの仕事に着く。そして唐突に思い出した親友と彼女に急にメールを送るが「返事あるわけないか」と数秒くらいで諦めてしまった。
「返事…ある訳ないか…」
あぶくま君でジュースを啜ると、それまで沈黙していた携帯電話が急に鳴り始めた。相手は非通知だ。
「もしもし?」
「もしもし、あぶくま君?」
電話の向こうの声は聞き覚えのある声だった。
「あなたは誰ですか?」
「僕のことはどうでもいいから、今からすぐにそのハンバーガー屋から出るんだ!」
「は?誰だか知らないけど訳の分からないこと言わないでください」
「いいから、すぐに!」
渋々あぶくま君が残ったジュースを持って外へ出ると、そこはハンバーガー屋ではなかった。
「あれ、僕はハンバーガー屋に入ったはずなのに」
「そこはおそらくスタバだ。その証拠に、君の持っているジュースを見てみろ」
あぶくま君がジュースを見ると、それはフラペチーノに変わっていた。
「おかしいな、僕はハンバーガー屋でジュースを飲んでいたはずなのに……」
「いいから落ち着いてよく聞いてくれ。君は東京でホームレスなんかやってない」
電話の相手は何か大事な話をしようとするが、雑踏の真ん中でポカンと突っ立っているあぶくま君にたくさんの人が体当たりして来るのであぶくま君は何度もポムポムと転がされてしまい話を聞くことが出来ない。
「そんなよくわからないこと言われても…あんまり覚えてないし…」
「それは…体調不良で…」
「本当にそうか?」
「そうだっけ…?」
「いいか、これから家に帰るのかもしれないけど、今日は帰らないでどこかに行け。漫喫でもいいしファミレスでもカラオケでもいいしそのまま警察に駆け込んでもいい。とにかくあそこには帰るな。それと携帯はしっかり充電しておけ。いいな」
「帰るなって言われても…どうすれば…」
あぶくま君は飲みかけのフラペチーノをゴミ箱に捨てると、当てもなく歩き始めた。気がつくとホームレス生活をしていた公園に来ていた。あのおじさんを探そうと思ったけど、何だか辺りの雰囲気が変わっている。
「あの、すみません」
あぶくま君はその辺のホームレス風の男性に片っ端から声をかけた。しかし、あのおじさんのことを知っている人はおろか、あぶくま君のことを知っている人もいなかった。
「どうしてだろう、そんなにすぐみんないなくなってしまうんだろうか…」
「くりゃ寿司…くら寿司…南相馬にくら寿司なんてあったっけ…あれ、そもそも外食なんかしたかな…」
寿司を食べたような気もするが、食べたのはスーパーのパック寿司で、回転寿司など行ってない。
「記憶が…違ってる…?」
急に怖くなったあぶくま君は電話で指示された通り、その辺の漫喫に入ろうとした。
何故かどこの漫喫にも入れてもらえない。仕方なくファミレスで夜を明かそうとしたが、夜10時を回ったところで追い出されてしまった。
「どうせ僕の居場所なんてないんだ…」
フラフラ歩いていくと、よく知った顔を見つけた。
それは1個上のお付き合いしているはずのカエデちゃんだった。カエデちゃんは生きていたのだ。
「いきなりキモイんですけどー」
「カエデ知り合い?」
「えーこんなクマ知らないんですけどー」
カエデちゃんたちはあぶくま君を笑い飛ばしてどこかへ行ってしまった。
「きみきみ、こんな所で何をやってるんだね」
あぶくま君に声をかけたのはあのホームレスのおじさんだった。
「おじさん、生きてたんだね!」
「はぁ?」
よく見るとおじさんの身なりはしゃんとしていて、「補導」というバッジをつけている。
あぶくま君はおじさんに今までの話をしてみたが、おじさんは頭を抱えてしまった。そして携帯電話でどこかに連絡を取っていた。
あぶくま君はそのままおじさんに連れられて交番へ行った。そこでお巡りさんに今までの話をもう一度するように言われ、なるべく細かく話した。
「うーん、そうすると、君は南相馬から東京までやってきて半年経っている、と言うんだね」
「違うんですか?」
「念の為先程君の名前を行方不明者リストから探してみたんだけど…ないんだよ」
「行方不明者…?」
「住民票がどうのと話していたけど、そんな届けも確認されていない。そもそも南相馬市にも君の名前はないんだ」
あぶくま君はお巡りさんの机を見た。机にはお巡りさんの家族写真があった。
「これはヒデ君だ!」
「じゃあ、僕の家族はどこにいるんですか?」
お巡りさんは明日南相馬に家族のことを聞いてみると言った。そして今夜は遅いので交番の仮眠室を貸してくれると言った。時刻は午前2時を回っていた。
「あと朝になったら雇い主の話も聞かせて欲しい。警察としていろいろ聞かなきゃならないことがあるんだ」
お巡りさんはそう言うとあぶくま君を仮眠室に案内して、交番に戻った。
あぶくま君が1人になったところに、携帯電話が鳴った。また非通知だった。
「どう?家には戻ってないか?」
先程の声の主にあぶくま君は怒鳴った。
「説明するも何も…君も気付いているんだろう?」
あぶくま君はドキリとした。カエデちゃん、おじさん、ヒデ君。みんなあぶくま君の知っているはずの顔がまるで違う人になっていた。
声は続ける。
「しかし、気付いているだろうが君の記憶その物が全てハリボテだ。現実にはヒデ君もカエデちゃんもおじさんもいない。そして君の家族もね」
あぶくま君は何となくそんな気がした。
「君が家族や友人たちを気にかけないのは当たり前だ、元々存在しないものを気にする必要はないからね」
「じゃあ僕は何なんだ!?」
すると交番の壁がミシリと軋んだ。
「おっと、それ以上自分に疑問を持っちゃいけない。この邪悪な物語の思うがままだ」
「どういうことだ?」
「あぶくま君、君はこの話の主人公だ。しかし、この話の製作者があまりにも手抜きで君を作り上げたがために、この世界自体の存在意義が揺らいでいる。その辺の人の顔が君の知っている人に急に割り当てられ始めてるんだ。そのうち家族や知人と同じ顔に出会うかもしれない」
「そんな……」
「だから君は自分で行動を起こさなきゃいけない。製作者の意図を超えて、主人公として」
「僕が主人公…?」
「そうだ、君が君の意思で動くんだ。そうすればお話は製作者から離れて歩き出す。そこに整合性が生まれる。ハンバーガー屋がスタバになることもない」
「でもどうすれば…」
「君は今、何がしたい?」
「…南相馬に帰りたい」
「帰ればいいじゃないか」
「帰れるの?」
「君は自由だ。製作者の指示に従うとまた記憶を消されるぞ。今のうちに行動しろ」
「…わかった。ありがとう」
通話は切れた。相手は誰でもよかった。この世界で整合性を獲得すれば、また会えるだろう。
「さてと…どうしようか」
あぶくま君はこっそり交番を抜け出した。交番のあった場所はゲームセンターになっていた。
「整合性を取り戻す…か」
整合性のある世界。あまり覚えていないが、このままでは世界がめちゃくちゃになってしまう。それを救えるのは、主人公のあぶくま君だけだ。
「よし、まずは駅に行くぞ」
新型コロナ感染症が広がっている状況で、非常にまずい行動だと思う。
また、既婚者が風俗に行くこと自体、まったく褒められた行為じゃないだろう。
ただ、妻が3ヶ月ほどの出張で会えない状況で、コロナの完全在宅で同僚とのやりとりもビデオ会議などに限られ、何か新しいことに挑戦しないと気分が緩やかに落ち込んでいくという状態での体験記だと思って読んでいただければ幸いだ。
その一二週間後に、週末が充実してなさすぎてオンラインキャバクラを初めて体験してみた。
キャバクラ自体が初めてだったので、指名などのシステム含めていろいろリサーチし、もろもろ割引もあって、女の子と40分くらいオンライン で話した。
教訓は、Zoom飲みにビールは向いてない。二本飲むとゲップを我慢するのが大変だった。
大学生らしき子は可もなく不可もなくという感じで、また気分が落ち込んだらオンラインキャバクラやってもいいかなと思ったが、結局やらなかったので、あまり価値を感じなかったということだと思う。
今日の経験から振り返ると、自分は女性と話すのは好きだが、10分以上たいして会話がもたないのだ。趣味もそれほどないし。
それで、もろもろ生活改善を志すうちに週末に散歩の習慣が生まれ(今年の5月から6月の東京は、暑過ぎず、なんだかんだあまり雨も降らず、風は気持ちよく、結構散歩に向いていた)、2年前に引っ越してきた近所の、これまであまり行ったことがなかった方面を自分の足で開拓していると、そういえば家から40分ほど歩いた街は有名な風俗街なのであった。
それで先週は、まずはその街でガールズバーを検索して足を運んでみた。
検索してガールズバーが何軒も固まっているあたりを歩くと、もっと即物的なお店があるではないか。
そしてそうした即物的なお店の方が、その時の自分の脳と股間にきた。
看板などから業態などはよく判別できなかったので、道路の向かいの店の名前を覚え、角を曲がったあたりで店の名前を検索するとそこはピンサロだということがわかった。
ここでまた、ピンサロが何をどこまでできるどういう業態かが分からないので、キャバクラのときのようにググる。
キャバクラよりも短時間で花びら回転などのシステムも把握できた。
(ちなみに、幼少期の床屋などで読んだ本気(マジ)などで学んだであろう花びら回転という言葉の意味を、二十数年ぶりに理解できたことには小さな感激があった)
ただ、その日ピンサロに突撃まではしなかったのは、あれだ、仮性包茎のチンカスを洗っていなかったからだ。
サービス内容にフェラチオが含まれることを知り、今のコンディションで入店は許されないと判断したのだ。
余談だが、妻は非常に鼻がよく、ことを致す前にチンチンをしっかり洗うことはマストだ。
一度旅行先で洗いが足りず、ただでさえレス気味なのに、その後もう一度やるところまでがすごく長くかかった。
そして、昨日の金曜日は有給を取り、ずっと見たかったクルエラも映画館で観て、
今日土曜日、これまでのリサーチから一番よいお店と思しきピンサロに突撃した。
ネットのクーポンを見せて、指名料をタダにしてもらい、6000〜7000円。
2人会えばどちらかは好みだろうと花びら回転のダブル。
で、あんまり細かいシステム的な予習はしなかったので、「急にボールが来たので」くらいばたつきつつパネルから1名を選ぶ。
最初は、パネル全体が候補だと思い、本日出勤のマークがない人を選んでしまった。
ただそのとき、今まで一回も活用しなかった、多分週刊現代とか週刊ポストの風俗探訪もので昔見た「パネルは実年齢より数歳上」という知識を急に思い出したりしながら、瞬間的な本能でチョイスを行う。
すぐに案内できます、と言われ、意味するところが分からなかったが、そっかまだお金払ってなかったと思い、お金を払い店内は。
こんな漫喫的なシートがずらずら並んでいるとは想像しなかった。
音楽も想像外だったが、とろサーモンの久保田のセクキャバ?かだかのボーイのかけ声を聞いていたおかげで、なんとかその延長上で理解をできた。
で、席に座り、あっ貴重品とか隠せる(というか盗撮対策でスマホとかをそこに入れないとダメ)と思いながら待つこと数分。
よっしゃ、きたー。
めっちゃ好み。
こういうお店が初めてであることを伝える。
最初にお姉さんがおしぼりを10本くらい開けるの、これもケンコバか誰かの話で一度聞いたことがあったのだと思うが、そんな忘れ去っていた記憶が一気にやってきて「あの風俗あるあるってこれのことかー」と小さく感動した。
で、ネットのピンサロ体験では、最初に5分くらいのスモールトークがあってと書いてあったが、ズボンとパンツ脱いで、おしぼりで拭いてもらうと、すぐに口内奉仕が始まった。
普段が皮かむりだからか、刺激に弱く、フェラチオ自体はそんなに好きじゃないけど、
こんなにあっさりとことが始まることに半ば感動しつつ、お尻とか、太ももの辺りをさわさわして、元気出るー的なことを言ってた。
肌が本当にすべすべで、めっちゃ当たりだわと思った。
こういう風に肌に触れて、体の重みを感じて、その回春的なもののためにここに来たのだー、という気持ちになった。
昨日の夜に抜いていたので(今日のために抜いたというより、寝る前の習慣になってるせい)フェラで行くことはなかったけど、
無理に喋らずに済んで、でもこんなに女性を感じられるなんて、なんて素晴らしいんだと感じつつ15分が過ぎた。
2人目の人も悪くはなかったけど、1人目の人ほどの感動はなかった。
ここでも射精することはなかった。
店を出て、いくつか調べ物をしつつ家に帰った。
次は2週間後くらいにまた行こうかなと考えつつ、新型コロナのリスクのことを検索し、その流れで性病の可能性もあるかというところで、
いややっぱ性病は妻にまずい、それが原因の不妊などだけは避けねばならない、これっきりにしようと思い、
メンズエステなら、性病はないのではと、そっちに舵を切ろうと思ったら、
いやしかしピンサロって店の子の定着率が低いというのを見て、いや、あんないい子、あと2、3回は会いにいかないと後悔すると思ったり、
しかし、それから店の体験談を見て、あらこの子、数年前から長く続いてる子だと学んで、じゃあそんなに焦っていく必要もないかと思ったり、
漫喫で『アイアムアヒーロー』を読み始めたらスゲ~面白くて、一緒にカップルシートに座っていた彼女に勧めたんだよ。
俺は読むのが遅いから1巻の途中だったけど、読むのが早い彼女に先に読ませたんだ。
ちなみに彼女の好みは、ちょいエロ系、お笑い系、アクション物。ただし、ホラーとかゾンビとか大っ嫌い。
したらば、1巻を読み終わる直前に彼女が「ぎゃー!!」と悲鳴をあげた。泣きながらバンバン俺のこと叩いてくる。
しばらくしたら、荷物をまとめて出ていって、LINEも既読にならない。えええええええええーー。
転がっている『アイアムアヒーロー』を見たら、、、、ホラー物やんかーーーーーーーーー
その夜は、抜かずの5発で許してもらいました。絶対に許さん。
給料を取りに行くための出勤だった。
どうせ、行かなきゃいけないなら、その日出勤しとくか、みたいなノリ出勤。
結果として、給料袋の存在は確認できてたんだけど、てんちょが作業してて最初に話しかけることもできないし、店が思った以上に忙しくなって、給料受け取れんかった くそう。
んで、その時についたお客様がめちゃくちゃ飲ませる?人で、もう酔った時には手に負えんかった。
ボーイも一緒についてくれてて助かった〜めちゃくちゃショット乾杯しました。ゲロ酔い。
その後、早番だったので23時で上がる〜って時に、「ショットバー行こうよ」って誘いが。
ボーイにも声をかけている。あと、そこのショットバーはよくキャストの方でも名前が上がっていて、気になっていた。
私の明日の予定を確認する。夕方から友達とカラオケ。夕方からだからいけるか!(もうこの時にはゲロ酔い)
ショットバーに行く。緊急事態宣言下だからか、鍵が閉まってて、外から連絡をとって中に入るらしい。
常連らしき面子、店のようにキャッキャしてりゃいいんじゃない、ここでは「客」にならなくてはいけない雰囲気があった。
席について10分でボーイは店に戻る。あくまでボーイは仕事を抜けてきてるのだ。客と私。え?
そして、私たちの右側に座る子供連れ夫婦と男性3人組。それも常連。子どもの歳を聞いて、合ってた。名前も聞いた。抱っこさせてもらった。客はもう常連に絡みに行ってる。赤ちゃんはカラオケの画面を見ている。流れる知らない曲。
相席で2:2男女4人組が来た。同い年くらいの女の子、星野みなみに似てた。2つ上だった。
あまりに店の雰囲気に馴染めていなかったのか「今日はなんで来たの?」と訊ねられて、正直にガルバで働いててお客様ときました〜って言っちゃった。何を話したのか正直あんまり覚えてないけど、その会話の中で、ひと組はカップルだけどもうひと組はカップルではないらしい。(っていう情報今書いてて思い出した)
まぁもうかなり飲んでたし、帰れる?って聞かれてもう終電ないのでアハハ…ってしてたら「タクシー代もらって帰った方がいい!」って言われた。
1回目のタク代せびりはアホすぎるので割愛したい。タク代もらえなくても、24時間やってる漫喫で始発待つかお店戻って再出勤するか…って思ってたから、ゴネられるくらいなら貰わなくていいわボケ(内心)と思い、一通り常連さんと店主とお姉さんにご挨拶して店を出た。
数歩歩いて気づく。
スマホがない。あ、店に忘れた。これは最悪すぎる。
戻るも鍵が閉まってる。カラオケの合間でコンコンしたり、ガチャガチャしたりしたけど、気がついてくれない。あーぁ、やったわこれ。
酔った頭で考える。
②